9月に読んだ本。
●「西の善き魔女1 セラフィールドの少女」荻原規子[中央公論社 C★NOVELS](97/9/30)
この作者の、「空色勾玉」のシリーズって、すごく評判いいんですよね。でも、児童文学でハードカバーしかなかったし、なかなか手がでなかったんですよ。今回、ノベルズで新シリーズをやるということで、読んでみました。
田舎のセラフィールドに住む少女、フィリエルは、初めての舞踏会に出席することを楽しみにしていた。天文学者の父親からプレゼントされたネックレスを舞踏会につけていってから、彼女の運命は大きく変わってゆく…
最初の方の話の展開は、「シンデレラ」ストーリーそのものなんですよね。「乙女の夢」って感じの。ところが、途中から話はがらりと様相を変えて、冒険ファンタジーになるわけです。
とにかく、おもしろかったです。キャラがいいですね〜。登場する女性がみんなしゃんとしてて、強くていいです(*^ ^*)。主人公のフィリエルも、あれだけの状況に追い込まれながら、歯を食いしばって立ち向かってゆくし、なんといってもアデイルがいいですよね〜。一見お嬢様、その実は結構じゃじゃ馬。自分の兄のXXXな同人誌も作ってたりするし(爆)。
今回はまだ始まったばかりで、謎が山のように残っています。この世界と、この現実世界との関連は?異端とは、具体的にどういうことだったのか?なぜ異端なのか?タイトルにもなった「西の善き魔女」って?…続編は11月にでるとのこと。あと二か月かぁ…楽しみです(*^ ^*)。
●「魔術士オーフェンはぐれ旅 我が胸で眠れ亡霊」秋田禎信[富士見ファンタジア文庫](97/9/30)
「魔術士オーフェン」シリーズ三作目。幽霊がでると評判の宿に泊まったオーフェン一行。そこで、亡霊のようなバケモノに襲われる。間一髪の危機を救ったのは、オーフェンを付けねらっていた美しいの暗殺者だった。彼女はオーフェンに依頼があるというが…
今回の話を読んでて、頭に浮かんだ言葉が「人斬り抜刀斎」(あ、字が違うかも(^ ^;))。ただ、オーフェンはそこまで極端に人格はかわらないみたいですが(^ ^;)。
ラストは切なかったですね。
●「絶対服従」金丸マキ[角川ルビー文庫](97/9/29)
すみません、ルビーです(^ ^;)。
ルビー文庫初登場の方です。今回は短編がみっつ入ってます。表題作でもあるひとつ目は、幼なじみのかわいい元気な男の子と、ぶっきらぼうな男の子の微妙な関係を描いた、なかなかかわいい話です。この話は、いかにもボーイズ・ラブモノって感じでした。
で、ふたつ目。「あなたに今夜は殺意をそそいで」。義父に性的虐待を受ける14歳の少年が主人公。…ヘビーな話です。前の話との落差がすごい(^ ^;)。少年、義父、実母の複雑な関係が織りなす話に圧倒されました。…すごいわ、これ。
みっつ目は、「夕暮れのバス」。事故のショックで精神年齢が後退し、「5歳」になってしまった、15の弟への愛憎半ばの気持ちを、世話を一手に引き受ける兄の視点から描いています。…これまた、強烈な話です…。すごくよかった。私自身は、らぶらぶな話よりは、こういうヘビーでギリギリの感情を描いたような、そういう話の方が好きなんですよ…久しぶりに「JUNE」な作品を読んだなあ、って気がしました。
これから先が楽しみな作家ですね。
●「魔術士オーフェンはぐれ旅 我が命にしたがえ機械(ドール)」秋田禎信[富士見ファンタジア文庫](97/9/27)
「魔術士オーフェン」シリーズ二作目。剣を持ち逃げした地人を追って、オーフェン一行がアレンハタムに辿りついた。そこで出会ったのは、“殺人機械”だった。
一作目よりもテンポがよくなってますね(*^ ^*)。楽しかったです。でも、個人的には、クリーオウがあんまり気に入らない(^ ^;)。だって、自分のことしか考えてないし、文句ばっかりだし〜。わがままなヒロインっていうのは嫌いじゃないけど、もうすこし健気なところをみせてほしいなー。マジクくんのキャラは悪くないなあ、って思うけど、でもノゾキかあ…見た目は美少年なのにね(^ ^;)。まあ若いから仕方ないか(^ ^;)。
●「ちほう・の・じだい」梶尾真治[ハヤカワ文庫](97/9/25)
ホラー、スプラッタ、ギャグ、パロディ、となんでもアリの、短編集です。
おもしろかったです〜。個人的に一番ウケたのは、「ブンガク・クエスト」かな。
私、SF分野は弱くて、この作者の作品もこれが初めて読んだ本なんですよ(^ ^;)。
これから少しずつ読んでいこうかなあ。
SFが苦手な人でも、楽しめると思うし、ぜひ読んでください。
●「魔術士オーフェンはぐれ旅 我が呼び声に応えよ獣」秋田禎信[富士見ファンタジア文庫](97/9/24)
「魔術士オーフェン」シリーズの第一作目。人気のあるシリーズモノっていうので、ずっと気になってたんですが、やっと手を出してみました。
副業でモグリの金貸しをやっている、魔術士・オーフェンは、地人の兄弟にハメられて、結婚サギの片棒を担ぐことに。そこで、因縁のある「あいつ」に出会う…
シリーズ一作目は、おとなしめかなあ、って気がします。番外編のタイトルから想像していたよりも、はるかにシリアスだし。ただ、地人の兄弟とか、ヒロイン(???)のクリーオウがでてくると、コメディ色が強くなるんですね。とにかく、勢いがある作品で、楽しく読めました。これからきっともっとノリがよくなっていくんだろうなあ。楽しみです。
●「本格ミステリ・ベスト100」探偵小説研究会[東京創元社](97/9/22)
1975年から、19994年〜京極夏彦デビューの年〜まででの、国内のミステリのベスト100を、探偵小説研究会で投票で選んだものだそうです。
帯に「格好のガイド」とか書いてますが、これ、ガイドじゃないです。どっちかというと、評論集に近いんじゃないかなあ。だって、ガイドにしては、ネタバレが多すぎるんですよぉ〜〜〜〜
ネタバレと銘打っているのもあるし、そう書かずに重要なポイントを書いてしまっているのもあります(^ ^;)。読みたい本を探すつもりであれば、本文は読まない方がいいかも(^ ^;)。
考えたあげく、1994年までのベストにしたそうですが、最近のミステリでおもしろいのは、これ以降なんですよね。まあ、それに関しは、別のガイドブックがでているといえばそうだからいいんだけど…
ちなみに私が読んだ本は、ベスト100中69冊でした。さすがに古い本は読んでないものがたくさん…
●「新世界〜鍵をひらく少女と皇子の青玉石」本沢みなみ[コバルト文庫](97/9/22)
表紙につられて買いました。帯に「少年と少女の出会いが伝説の扉を開く」と書いてますが、これとタイトルで内容は全部分かってしまいます(^ ^;)。
ファンタジーで、あるひとつの大陸以外は全部沈んでしまった世界での話。そして、その世界には、別の幸せな大陸〜新世界があり、そこにいけるのは地図と鍵を持つものだけという伝説があった…って感じの話です。
ストーリーや、ネタはタイトルと帯でほぼ想像がつきますが、キャラがなかなかいいので楽しく読めました。元気な男の子もいいけど、でもなんといっても性格の歪んだエリート軍人のシキ様と、その苦労性の部下・カナタくんのコンビと、飄々とした傭兵・カイがいいです〜。シキ様って、やる気になれば帝国をのっとれるだけの頭脳と実力がありながら、野望は全くなく、自分が楽しいからという理由だけで、色々と困ったことをやらかしてくれるんだな〜(^ ^;)。…素敵です(笑)。
続きが楽しみ。
●「Mother〜そして、いつか帰るところ〜」高野冬子[コバルト文庫](97/9/19)
…読むのに、なんだかすごく時間がかかってしまいました(^ ^;)。…5日がかりだわ、これ。コバルトだし、薄い本なんだけどね。途中で、色んな本に手を出したってことはあるんだけどね。
第14回読者対象受賞作家のデビュー作。火星の生命を強制的に進化させて生まれた少女と、テロリストの少年のお話。作者自身、「サイエンス・おとぎ話」と言ってますが、設定や描写の仕方が甘くて…まあ、それはどうでもいいんだけど、なんでこんなに読むのに時間かかったのかなあ…
ラストの方はなかなかよかったけど。これがやりたいために、あの「…それはいくらなんでも(^ ^;)」っていう、ああいう展開の仕方になったわけね。
●「ポーの一族 1」萩尾望都[小学館](97/9/18)
本当は、このコーナーではマンガはとりあげないんですけど。でも、これはどうしても書いておきたかった。
つい先日、つまんない「吸血鬼モノ」を読んだせいで、つい「ポー」が読みたくなってしまい、…買ってしまいました。文庫版があればよかったのに(出てるの?)豪華版しかなくて…
いやもう、すばらしい…美しい描線、空間の使い方、詩情のあるネーム、そしてあの切ないストーリー。
何度読んでも、ため息がでますね。
私が初めて「ポーの一族」を読んだのは、たしか高校生の頃。「昔のマンガで、こんなにすごいのがあるよ」と教えられて、貸してもらって読んだんじゃないかなあ。それから、「トーマの心臓」とか一連の作品をむさぼるように読みました。懐かしいなあ…
この作者は、今は「残酷な神が支配する」というきっつい話を連載中なんですが(…ついに、…なったのよねぇ…この先、どうなるんだ(^ ^;))、ああいう作品を書いてて、よくボロボロにならないものだなあ、と思います。25年前に「ポーの一族」のようなすさまじい作品を書いていた人が、今でもあれだけの作品を生み出しているんですよね…すごすぎる…
高校の当時は、エドガーは赤坂晃くんのイメージで読んでました。今回読んだ時には、なんとなく堂本光一くんを思い出してました。2年ほど前の光一に、「きみもおいでよ ひとりではさびしすぎる…」のシーンをやってもらいたかったわ〜(以下とりとめのない妄想に(^ ^;))
●「と学会白書 Vol.1」と学会[イーハトーヴ出版社](97/9/14)
お馴染み「と学会」の本です。今回は、「と学会」の例会でどんな報告がされているかとか、あとは主要メンバーによる対談とか。とにかくおもしろかったです〜。
●「地底獣国の殺人」芦辺拓[講談社ノベルズ](97/9/13)
1930年代、新聞社・あずま日日の記者たちが「ノアの箱舟」を見つけるために、飛行船で旅立つ。一行がたどり着いたところは、恐竜が闊歩する世界だった!!
これ、本格推理です。途中の展開はともかく、最後はちゃんとしたミステリになっていますが…
個人的には、「これだけの設定を作ったのは、これのため?」…って思っちゃったんだな〜。
たとえば、西澤保彦の場合は、その異常な設定そのものもおもしろいんだけど、それがちゃんと謎の核心に深くかかわっているんですよね。また、藤原京の「悪魔」シリーズ(集英社スーパーファンタジー文庫)なんて私は大好きなんですが、この4作目「骨喰島」なんて、「陸の孤島で、ある大富豪の財産の相続権を持つ人たちが集められる。ボディガードとして、“悪魔使い”が何組も集められる。そして、殺人者は現れるが、なんと姿がみえない「悪魔」(比喩での悪魔ではなくて、文字どおりの悪魔なんです(^ ^;))だった。また、島には強固な結界が張られているために、外部に連絡がとれない。その悪魔の気配を感じることができるのは主人公の長尾くんだけだった…」という無茶な設定でありながら、ちゃんとした「本格」になってるんですよ〜。
そういうのと比べると、「ロストワールド」部分の占めるウェイトの問題や、あとこの部分の描写が薄いこと(わざと現実感がないように、胡散臭いように描写しているんだとは思うんですが)が気になりますね…
●「猿の証言」北川歩実[新潮社](97/9/9)
これまた、ネットでの評判が高いので、つい買ってしまいました…ハードカバーなのに(^ ^;)。
研究のために育てられた、天才チンパンジー・カエデは人の言語を介するという。そのカエデと、研究していた科学者が失踪した。真実は、その時に現場に居合わせた、チンパンジーのソラだけが知っているはず…
とにかく、圧倒されました。よく調べて書いているよなあ…チンパンジーは言語を持っているのかどうか、ソラの証言は信用できるのか、それ以上に人間をそのまま信用していいのか……話が進むにいれ、一体何を信じたらいいのか、わからなくなってしまいます。チンパンジーの言語能力の問題とは別に、話が進むにつれ、もっと恐ろしい実験の話が出てきて、これが最後には………
この作者自体はまだあまり有名じゃないけど、この作品は、これからじわじわと話題になっていくと思う。「このミス」にも入賞するんじゃないかなあ。
これ、何日かにわけて読むつもりだったのが……一日で読んじゃいました(^ ^;)。もったいないけど、先が知りたい気持ちの方が大きかったんですね。
とにかく、オススメです。(ハードカバーだけど(T T;))
●「ソリッドファイター」古橋秀之[電撃文庫](97/9/8)
「ゲーマー」小説。「アルティメイトソリッド」という、ユーザーがキャラクターをカスタマイズできる格闘ゲームが流行っていて、それにハマっている高校生を中心に繰り広げられる話。
あらすじだけでは全然おもしろそうに思えないけど、この話のスピード感、細かい設定のリアルさ、キャラの立ち方、テンポのよい会話、とにかくおもしろいんです。
主人公の通う高校の、格闘技に精通した、女「国語」教師のタケちゃんのキャラがとにかくいいですね〜。ゲーム会社の結城さんもいい味してるし。
文字どおり、一気読みしちゃいました。本当は明日のための本だったのになあ(^ ^;)。
止まらないんだもん(^ ^;)。
笑ったし、ワクワクしたし、とにかく楽しかったです。
私自身は格闘ゲームはやらないんだけど、あんまり知識がなくても、一般常識(???)があれば十分わかるんじゃないかなあ、って思うけど…格闘ゲームが好きな人には、さらにオススメかな。
この作者の「ブラックロッド」「ブラッドジャケット」もすごく好きなんですが、独特のオカルトサイバーパンクなのでこちらは合う人とダメな人もいるでしょうね(^ ^;)。とにかく、うまく、パワーのある作家だし、私のごひいき作家のひとりなんです(*^ ^*)。
●「ガラスの麒麟」加納朋子[講談社](97/9/8)
第48回日本推理作家協会賞受賞作。それに、ネットでかなり評判がいいので、つい買ってしまいました…ハードカバーは値段が高いのも困るけど、それ以上に置き場所に困るんだよね(^ ^;)。最近、歯止めがきかなくなってきてるなあ…いやはや。
この話は、「身近な謎」を「安楽椅子探偵が解決」する「連作短編」であります。ミステリとしての謎の提示と解決には、特に論理的な飛躍がありすぎて、…どうかな、という気がしますが、でも「小説」としてはそれさえも魅力です。ひとりの少女が通り魔に殺されてから、その少女に関わった人たちの不安定な部分も揺ぶられていく様、文章の細やかさ、「ガラスの麒麟」など作中に挿入される童話のイメージのはかなさ、全部がとてもいいです。どれもよかったけど、「暗闇の鴉」が一番よかったです。それまでの彼女のイメージが一度崩れ、そして…じん、としました…。
とにかく、オススメ。
●「人狼城の恐怖 第二部フランス編」二階堂黎人[講談社ノベルズ](97/9/7)
ドイツとフランスの国境にある、双子の城「人狼城」。今度はフランス側の「青の狼城」で恐ろしい連続殺人事件が起こる…
前回のドイツ編がホラーなら、こっちはオカルト色が強いですね。ナチスの恐ろしい実験で生れた怪物、ロンギンヌの槍などのネタも絡んできます。それにしても、ドイツ編の内容をすっかり忘れていて(^ ^;)、本棚をかき回して、やっと見つけることができました。なるほど、こういう感じで話が絡んでくるんだねぇ…でも、この話、ほんとに「本格推理」として終わらせることができるのかしら(^ ^;)?「完結編」が楽しみです。(でも完結編がでる頃には、ドイツ編とフランス編の内容を忘れてそう(^ ^;)。一気読みした方がよかったかなあ(^ ^;)。)
●「六枚のトンカツ」蘇部健一[講談社ノベルズ](97/9/4)
あの、「メフィスト賞」の第三回受賞作。表紙のアオリ文句は、「驚天動地のアホバカ・トリック、ユーモア・ミステリの最終兵器!」だったし、どんなバカバカしい話なんだろ?…と期待して読んだんですが…結構、まっとうな、ユーモアミステリでした(^ ^;)。
設定にしても、トリックにしても、話にしても、それほど無茶じゃないんですよね。バカバカしいオチの話は確かに多かったけど、でもあれではコントのオチのようで。第二回のメフィスト賞が、あの清流院流水で、あの人は本当に無茶な話を書いてたからな(^ ^;)。…それを基準で「どんなバカバカしい話なんだろ?」と思ったから、っていうのもあるし…バカバカしいミステリなら、竹本健治の「トリック芸者」シリーズは、本当にバカバカしい話だった。(すごく好きなの〜)
あ、そういう「バカミステリ」を期待するとイマイチだけど、普通に読めばそこそこ楽しめると思います。個人的には、10と13がよかったです。
●「吸血鬼の綺想曲(カプリチオ)」川村蘭世[集英社コバルト文庫](97/9/3)
第27回のノベル大賞受賞作家のデビュー作なんだそうです。タイトルからわかるとおり、吸血鬼モノ。新人さんってことで、とりあえずどんなものかチェックしてみようかなあ、って思ったのと、表紙が雰囲気あってよかったから買ってみました。
吸血鬼モノだから、基本的な設定は想像がつくけど、それをどう料理するか楽しみにしてたんですが…話が薄い。わざと軽く仕上げてるとは思うだけど、それでもあまりに薄すぎる。…そりゃ、吸血鬼のハードSF的な設定とか、そんなのがほしいわけじゃないんだけど、この世界で吸血鬼が存在しているというのを感じさせるものがほしかったな、と。ひとつ目の話は、通信販売で物を買うのはいいけど、荷物の受け取りや支払いの方法、そのお金はどうするんだ?とか、こんな性格でよく500年以上も生きてこれたなあ…っていうのが先に気になっちゃって(^ ^;)。ふたつ目のお話も、…やりたいことはわからなくはないけど、でもそれをやるのに、これだけの分量いるかなあ?
吸血鬼モノといえば、やっぱり「ポーの一族」だよねー、ってなんか急に読みたくなってしまった(^ ^;)。
●「龍は縛める」真堂樹[集英社コバルト文庫](97/9/3)
四龍島シリーズ第4弾。なんだか、読むのに異様に時間がかかった本でした(^ ^;)。一週間位かかったかなあ…バイオリズムが低下しているせいもあるだろうけど、なんだかもうひとつ乗り切れないなあ…
今回は、飛の女装あり、濡れ場あり…なんだけどなあ(^ ^;)。表紙は色っぽいのになあ…お気に入りの千雲が出てこないせいもあるのかも(^ ^;)。
●「僕達の鎮魂曲(レクイエム)」あさぎり夕[小学館パレット文庫](97/9/2)
泉&由鷹シリーズ18巻。タイトルから、内容は想像がついたんですが…彗ちゃんがついに……今回は、泉くんと彗ちゃんの恋物語です。
展開とか、全部想像ついちゃいましたけど、でもやっぱり泣いちゃったなあ。健気だもん、彗ちゃん。
でも、こういう話の展開でありながら、しっかりと濃厚なえっちシーンもあるというのが、この作者のスゴイところかもしれない。
次巻で、このシリーズというか、高校生編は終わりになるそうです。そのあと、大学生編が始るとか。
●「聖夜(イブ)のクレスト」尾鮭あさみ[角川ルビー文庫](97/9/1)
ダダ&一也シリーズの最新作。カミソリのような美貌の魔道士(?)一也と、その下僕・己斐百太郎の関係が、なんだか微妙になったせいで、ギクシャクしてしまう。百太郎がバイト先の所長・ライヒ教授は実は一也を狙っていて…第二部の海外激動編の開始。オカルト・ラブ・コメディです。
なんだか進みそうで進まないふたりの関係に荒療治を加えるべく、始まった海外編だとか。……でもこの程度で進むんだろうか、あの二人は(^ ^;)。今回から、オカルト色がかなり強くなっています。あ、今までも幽霊とかは頻繁には出てきてたけどね(^ ^;)。でもあいかわらずのノリのよさと、文章のおもしろさで、一気に読ませます。おもしろかった。
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