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【ヒカルの碁:第83局「白星の行方」】 00/09/04

今週のジャンプ。表紙の茶パツで巨乳って名瀬ちゃん? キャラ変わりすぎで、これはイカンでしょー。
で、「ヒカルの碁」。巻頭カラー。小畑先生、力入ってますねー。伊角さんがめちゃカッコいいっす!! …これだけ力入ったキャラが、このシリーズが終わるともう出番がないかもしれないとしたら勿体ないですが、その思いきりのよさがヒカルの碁の持ち味なんだよね。(伊角さんが消えなきゃ一番いいんですが…)
先週の展開は衝撃的でした。で、今週はヒカルの視点で物語は進みます。伊角さんが打ちなおしをしたかどうかはっきりは分かってないヒカルは佐為に相談。伊角さんに言おうか迷っているヒカルに佐為は、「この続き…打ちたくないんですか?逆転を狙っている手があるんでしょ?」というけれども、盤上の形勢は悪く、逆転の秘策はあっても勝てる可能性は薄くて。そのため、ヒカルは目先の一勝が欲しさに伊角さんに反則をしたのか聞こうとする直前、耐え切れなくなった伊角さんが「負けました」と。伊角さんの性格からしたら、反則を認め自分の負けを告げるのは当然の帰結ではありますが…いや、ここで自分の反則なんかしらばっくれるくらいの図々しさがあれば、プロ試験もとっくに合格してそうだもんなあ。伊角さん、人がよすぎるから。
和谷くんの一局をみていた越智くん、白星のハンコを押すヒカルをみてびっくりする。対局表でヒカルの中押し勝ちをみて、「あの局面から何があったんだ」と。…この一局の余波は、越智くんにまで行くんですかねぇ。
で、次の日の対局は伊角vs和谷、ヒカルvsフク。伊角さんもヒカルも、前日の後味の悪い対局を引きずって、いいところもないまま負けてしまう。家に帰って、マクラに当たるヒカル。いつもなら勝てるハズのフクに負けてしまったのは、伊角さんとの対局で、自分の可能性を試すよりも目の前の反則勝ちに飛びつこうとしたから。それは「オレが弱いからだよ」…それが悔しくて、もうあんな無様な対局はしない、強くなりたい、と。佐為はカタをつけるために伊角との一局の続きを打とう、と提案。…「ヒカルのその決意、黒星のひとつふたつ払う価値があります」
これで現在は越智くんが全勝、和谷くんが一敗、伊角さんとヒカルが二敗、本田くんもニ敗? 次は和谷くんと越智くんだということで、これがどう転ぶか。このあたりで越智くんに土をつけてほしいものです。
ヒカルは今回の敗局も次への闘志に繋がったようですが、伊角さんは大丈夫でしょうか? このままズルズルいかずに、頑張ってくれ〜。これで先の予想も難しくなってきましたねぇ。…予想としては、越智くんが合格、和谷くん、ヒカル、伊角さんが三敗あたりで並んで、プレーオフに。仲良し三人の中、合格できるのは二人だけ…というのも盛り上がりそうだもの。今回のヒカルと伊角さんの戦いって、ああいう苦いものになったからケリをつける上でももう一度対局があるかなあ、と期待してるんですが。
今回の話は、ヒカルの表情の移り変わりがいいですねぇ。気持ちがよく伝わってきます。小畑先生の画力があってこそですな。それにしても、ヒカルって羽毛枕ですかー。部屋に冷蔵庫もエアコンもあったり、なかなかリッチなんですよね、ヒカルの家も。交通の便のよさそうなところでの一軒屋で、母親は専業主婦ですから。(まあ、それでもアキラんちの豪華さに比べたら…)

ジャンプ公式サイトに、「ヒカルの碁」のプロ試験対戦表が載ってます。おぉー、飯島くんは名前が「良」なんですねー。それで16歳ですか。椿は29歳って、プロ試験は30までだからがけっぷちではないですか。仕事やめてまでプロ試験にかけるというのは人生バクチだよなあ…ちなみに勝敗は13戦までしか載ってないので、伊角VSヒカル戦の直前までですね。でも日付が入っているのはドキドキするなあ。ちょうど今日、第8戦が行われたんだー、とか。
このあとの対局組み合わせを知りたい場合は、筒井の碁を参照のこと。


【第84局「和谷VS越智」】 00/09/11

「ヒカルの碁」は第84局「和谷VS越智」。いよいよふたりの対局。今回は主に越智くんの視点での物語でした。暗い顔をした伊角さんをみつけて、ヒカルとの一局を問い詰める越智くん。うわー、そんな傷口に塩をすりこむようなことはしないでくれ〜。和谷くんの「ホントにな」の顔、何も告げてくれない伊角さんに対してちょっといらだってすねてるって感じ? なんかかわいいっす。そういう複雑な和谷くんの気持ちに気づかず、このやりとりを立ち聞きをしてさらに落ち込む伊角さん…
ヒカルは伊角さんとの一局から完全に立ち直り、快勝。和谷くんは越智くんに惜しくも敗戦。伊角さんはまだショックを引きずったまま、フクにまで負けてしまいます。…なんでここまで落ち込みが続いてるんでしょうか? 勝てるはずの一局を、打ち間違いで台無しにしてしまったこと? それとも、自分の負けをすぐに言いだせず、ヒカルが口に出そうとして始めて負けをみとめた、そういうちょっとズルい自分に嫌気がさしたのかしら。とにかく、マイナス思考の堂々めぐりに陥ってるんでしょうね。背中がすすけてます、伊角さん…
そして、次の対局は、越智VS伊角。対局前、全勝優勝に向けて思いをめぐらす越智くんは、アキラが指導碁にきたときのことを思いだします。もし、この対局に負けたら彼の手を借りてレベルアップをはかるべきなんだろうか、と。ふとした弱気も、すぐに「そんな必要はない」と思いなおします。そして、伊角さんと盤面をはさんで向かい合ったとき、「全勝優勝のハードルは伊角さんかと思ったけど、ガッカリだ」と伊角さんをバカにするような戯言を呟くと、伊角さんが「越智、黙れ」。伊角さんの瞳には力が戻っていました。そんな伊角さんに気圧される越智くん。そして、対局が始まる…
おお、「黙れ」のコマの伊角さんがめちゃカッコいいっす!! どん底まで落ちて、そして脱皮してのNEW伊角さんを期待してますよー。予想としては、この対局で伊角さんが復活、ついに土がついた越智くんは連敗して、弱気になってアキラを呼ぶ…とか。予告の「…が…」がひっかかりますが。とにかく、ここで越智くんも星を落として混戦にならないと面白くないですから。でも結局最後は越智くんはトップ合格、伊角・ヒカル・和谷で星が並んでプレーオフにもつれ込むとか。だって、ヒカルと伊角さんの対局は中途半端なまま終ったから、ちゃんとケリをつけないといけないしね。
越智くんって、イヤミで嫌なやつに描かれてますから、読者から嫌われてるでしょうねぇ。私からみると、そういうつっぱったとこもそれはそれでかわいいものはありますが。これがジャンプの普通の作品だと、「友情」がない越智くんは「勝利」しないわけで、「友情・努力」もある伊角さんは「勝利」するんだろうけど、そうなるとは思えないあたりがほったさんのすごさ。それにしても、ここしばらくの伊角さんの描かれ方はまさに主役級で、これだけのキャラがひょっとしたら切り捨てられるかもしれないというところで「ヒカルの碁」には緊張感があるんですが。どうなるのかな。
今週は小畑先生の絵にも力が入っててよかったです。特に和谷くんのいろんな表情。勝負に向けて気負った顔、負けた時の悔しそうな顔、キャラの気持ちを雄弁に物語っています。これだけ絵で気持ちを語れるレベルのマンガ家はそうはいないわけで、この作品の場合は抜群の構成力を持つ原作者と、表現力のあるマンガ家と、幸運な出会いをしたなあ…と思うわけです。
そういえば、作中時間では1年前はヒカルはネット碁をやめたあと、三谷くんと互戦で勝てるようになった頃、ですね。あの頃はまさか1年後にプロに手が届くところにいるとは想像もできなかったなあ。
今週号ででてきた「週刊碁」はホンモノ(現実世界)のものでしょうが(若い棋聖が誕生したところですから)、どうせなら作中ネタでやってほしかったです。緒方さんが表紙とかみたかったです。……いったい、いつ再登場するんでしょうか。しくしく。


【第85局「起死回生」】 00/09/18

今週の「ヒカルの碁」。第85局「起死回生」。伊角VS越智戦の続きです。越智くんの暴言に、気合を取り戻していつもの調子に戻った伊角さん。秀英戦のヒカルを思いだしながらも、「オレはオレだ。」と自信を回復。それにしてもこの伊角さん、めちゃめちゃカッコいいですっ!! ちょっと前は「美人」という形容詞が似合う伊角さんでしたが、今はまさしく「男」。いい表情してるよねぇ〜。こういうのみてると、伊角さんがこのプロ試験編の主役ではないかと思えるほどです。
自分の対局が終った院生たちは、伊角さんと越智くんの対局を見に集まってきます。伊角さんが勝ったあとに検討する院生たち。伊角さんは越智くんに心の中で自分の復活のきっかけになってくれたことに感謝。和谷くんが話かけてきて、久々に言葉を交わした伊角さん。「…和谷の顔、久しぶりにみた気がする」の伊角さんの表情がラブリー。なんかこのあたりのやりとり、スミワヤな人間じゃなくても萌えな感じですわ。そして、伊角さんとヒカルのわだかまりもとけてよかったです。まだまだ試験は中盤、これからで。
さて、越智くんはひとりトイレで反省会。謎に満ちた(?)トイレの中での光景の公開。泣きながら、扉に向かってブツブツといいながら壁を叩いてたんですね。それでも闘志は失わない越智くん。負けず嫌いだからなあ、この子も。トイレからでてきた越智くんは院生たちの帰り際にぶつかってちょっと気まずい空気に。そして、ヒカルが最終戦で戦う越智に、「オレ今よりもっと強くなってるから」と挑戦状を叩きつけます。それにしても、このあたりの流れるように自然なカメラワークは見事ですなあ。
現在の勝敗は、越智くんが一敗、ヒカルと和谷くんがニ敗、伊角さんと本田くんが三敗と、優勝争いはこのあたりに絞られたんでしょうか? ここしばらくの、伊角さんが主役としか思えない展開で、ますます先が読めなくなりました。…ここまで伊角さんというキャラを育ててきて、これで伊角さんが落ちたらすごすぎですよ、ほったさんも。
さて、越智くんは家に帰って閉じこもってしまいます。そして、心配した祖父が無断でアキラを呼ぶことに……ここでアキラの存在がどうストーリーに絡んでくるんでしょうか。アキラが余計なことを言うせいで、ますます越智くんにダメージを与えちゃいそうな気がするのって私だけ?
…それにしても、伊角さんカッコよすぎ〜。なんども見てはため息ついちゃいます。あ、でも私には緒方先生がいますから〜。…早く再登場してくれないと浮気しちゃうぞ。
巻末の近況報告によると、ほったさんは取材で京都から山陰にかけて行ってきたそうです。なんの取材だ〜。…場所がら囲碁ネタに絡むとは思えないし、葉瀬中修学旅行でどうだっ。ヒカルはまだ2年生ですが、受験のジャマにならないように2年で修学旅行に行く中学もありそうだし。…いや、話は来年の夏まで飛ぶとか。修学旅行なら、テーマはそうなると三谷くんと仲直りね。囲碁部のその後はすごく気になってるから、そうなるといいなあ。でもその前に囲碁セミナーで取材した件がその前にあるか。どんな展開になるか、楽しみであります。


【第86局「予断許さず」】 00/09/25

「ヒカルの碁」。第86局「予断許さず」。プロ試験の中盤は伊角さんメインでしたが、終盤は越智くんメインかな? 今回の話もほとんど越智くんの視点で話は進みます。第16戦、前日のvs伊角戦の敗戦のショックもなく、飯島くんとの対局に勝った越智くん。終わった後、控え室にいたヒカルとやりとりをしたが、棋士としての大きさを感じさせるヒカルの発言に焦りを覚える越智くんでした。次の17戦は、ヒカルは本田くんに負けてしまいます。しかし、ヒカルの力強い碁に「勝った気がしない」という本田くんの弱音を聞いて、越智くんはさらに不安を感じるのでした。
ヒカルは負けた一局も引きずることなく、精神的な成長を感じさせるように。一方、越智くんは祖父にアキラを指導碁に呼んでもらうように頼む。祖父は越智くんに無断で既に頼んでいたために、この日からアキラが越智くんの家にやってきます。それにしても、越智くんは運転手付きの車で送り迎え、家政婦はいるし、駐車場広いし、お坊ちゃまなんだなー。金持ちってことでますます読者の反感を買いそうです。
さて、やってきたアキラはいきなり「この三週間は先生と呼んでもらおうか」…なんかアキラらしいのう。対ヒカル戦の特訓として、秀策の棋譜を並べることを勧める。そして、ユン先生から教えてもらった、ヒカルvs秀英戦の一局を越智くんの目の前で並べると、越智くんはヒカルの「一見悪手が好手にかわる」一手をみて驚愕。ヒカルの実力がこれほどなら、3週間では難しい…と弱音を吐く越智くんに、「そんなことはない。そのためにボクがきた」とアキラが力強い言葉を。
この越智くんとアキラのやりとりで二人の気持ちの力関係が変わってゆく様の描写が見事ですなあ。
でも疑問がふたつほど。まずは、ヒカル対策としてアキラが「秀策」の名前を出したこと。…少々唐突感はありますな。秀策=佐為なわけで、アキラはどこまで佐為の正体を感じているんでしょうか? 二度の対局の布石に秀策を覚えたのか、それとも言葉では否定しつつも、アキラはsai=ヒカルだと内心は認めているんでしょうか。(saiが秀策に近いというのは、和谷くんの言葉からのイメージかも。) それにしても、いくらヒカルの師匠が佐為=秀策とはいえ、対策が有効となるものなんでしょうか。そのあたりはもうちょっと後でフォローあるのかなあ。
疑問の二つ目。実際はヒカルの対局をロクに知らないはずなのに「進藤対策は任せてくれ」って自信あるのはなぜ? アキラがヒカルvs秀英の一局をユン先生から聞いたのは、アキラが越智くんちに一度目指導碁に行った後でしょう。この対局を知っていれば、ヒカルがプロ試験に六連勝しているのをみてあそこまで驚くことはないだろうし。院生の対局やプロ試験は棋譜が残らないようですし。アキラがひたすら追い求めていた「進藤」は実際は佐為であって、アキラが知ってる「本当のヒカル」の対局は中学の囲碁大会の直接対決のときと、このvs秀英だけなのに。…なんせアキラくんはストーカーですから、院生研修の間に隠しカメラを仕込んでヒカルの対局をチェックいれていたとか…それ、嫌すぎ。
でも、アキラもそんなにヒカルが気になるなら、家でも訪れて直接対決すればいいものを、意地っ張りだからなあ。
さて、次は巻頭カラー。あれ、ついこの前も巻頭カラーだったじゃないですかー。小畑先生は絵がうまくてカラー映えするし、原作がある分他の作家さんよりは余裕あるかもしれないけど、酷使されてるよ…でも何が問題かって、来週は新婚旅行でいないのでジャンプが買えないってことです。最初はマンガ喫茶で後で読めばいいかと思ってたけど、巻頭カラーなら保存しておきたいし。…友達に購入を頼みました。
俳句企画というのは一体なんなんだか。


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