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【キャラ萌えの定義】 01/02/15
さて、「キャラ萌え」の話再び。定義もせずに「キャラ萌え」という言葉をなんとなく使ってきたけれども、他の人にとってこの言葉はどういう意味だろう?…と思ってGoogleで調べてみました。
▼うさぎ屋本舗
あるキャラクターを、そのキャラクターが本来属する世界から切り離し、ほかの場所に連れていっても楽しめるような、のめりこみかた。
部分的には同意。でも「パラレル設定OK」は「キャラ萌え」の十分条件ではあるけれども必要条件ではないように個人的には思えます。キャラ萌えしてても、キャラの基本設定や属性が他のものに置換できない場合ありますし。私の場合は緒方さん(ヒカルの碁)がそうかなあ。棋士でない緒方さんには萎えますもの。
▼五老志乃Presents
『設定と外観から想起されるイメージに対して愛情(欲望)を高ぶらせる事』
これは2/7の日記で分類したところのレベル1「記号キャラ」に対する萌えの場合であって、これまたキャラ萌えの部分集合に過ぎないのではないかと思います。
▼戯言通信
キャラに入れ込み、「そのキャラがどう動くのか・どうなっていくのか」をメインに物語を読んでいく視点です。
これが一番広い意味を含んだ定義ではないかと。でも「キャラクター中心主義」と「キャラ萌え」は共通部分は大きいものの、完全に重なっているわけではないと思います。たとえば歴史小説はキャラクター中心主義な作品が多いですが、信長が好きで小説を読んでるオジさんがキャラ萌えしているとは言えないじゃないかなー、と。
必要十分条件にあてはまるような定義は難しいですよね。「キャラ萌え」という言葉はまた定義がきちんと固まっていない言葉だけに、使う人によっても意味が微妙に違うだろうし。個人的には、「萌え」を以前「妄想中枢を激しく刺激する存在、または刺激されている状態」と定義しましたから、「キャラ萌え」はそれを発展させて「キャラクターによって妄想中枢が刺激され、感情処理において妄想による補完を優先課題としている状態」とでもいうところかなあ。イマイチ意味不明…もっと砕けた言葉でいうと、「パロディ同人誌がとても読みたい!!」状態ですね。どんなに好きな作品であっても、ご本尊(オリジナル作品)だけで満足できるならそれは私にとってはキャラ萌えではないんです。単に「キャラが好き」なだけで。
キャラ萌えというのは、キャラの隙間を妄想というコテで塗りこめていく作業なんじゃないかと。それだから隙間のあるキャラの方が萌えやすい、という話は前にも書きましたが。スカスカのキャラの方がキャラ萌えを狙いやすいこともあって、キャラ萌え中心作品は一般に作品自体の価値を低くみなされることが多いですね。実際、ロクでもない作品が多いのは事実だけども、作品自体のクオリティの高さと萌えをうまく両立している作品もあるわけで。京極夏彦の「京極堂シリーズ」を私はキャラ萌え小説だと思うんですが、ストーリーや構成もおもしろいですもんね。最近のサブカルチャーを語る上で「キャラ萌え」という要素を排除することはすでにできませんし、キャラ萌えという感覚を卑下する必要はないんじゃないかなあ、とは思っています。
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