04年2月の日記。  今の日記へ

【牙はあるのか】 04/02/29 13:05

ずいぶん前にいただいたご意見への返事です。遅くなってすみません。

HPに書くということについてどう考えていらっしゃいますか?
ネットをしていて掲示板を読んだところ、虐待について偏った話をしているところ(間違っているとも正しいともいえない情報)を載せているところを発見しました。ネットは不特定多数の人がみるところ…。うーん。と思いましたが、まさか注意するわけにもいかず心にひっかかったままなのです。
虐待をうけていた人がこれをみたらどう思うだろう…。そう思ったのです。HPの管理人さんたちはどう考えてHPを運営しているのでしょうか。

サイト運営者の考え方は人それぞれだと思います。自己表現の場として捕らえている人もあれば、単なるグチのはけ口の場所だと思っている人もいるだろうし、気楽なおしゃべりの場だという人もいるのでは。
私の場合は…自分との対話のツールであり、自分の気持ちのメモの役割が大きいです。じゃあ、なぜそれを誰にでも見れる場所でやっているのかというと、自分の考えを誰かに伝えたい気持ちがあるからではないかと思います。自分のことなのに「思います」とあいまいなことを書いていますが、「ちやほやされたい」という気持ちがないとも言い切れないし、自分じゃ気が付いてない他の根源的な欲求があるのかもしれません。はっきりと言い切れるほど、クリアになっていないので。

「表現の責任」の話にしても、昔はわかったようなつもりでいましたが、今では思いは混沌としています。「責任を持つ」という言葉が何を意味するのかがわからなくなってしまいました。
自分の書いたことの結果からは精神的に逃げないつもりはあります。自分の方が間違っていると納得できれば、素直に認めたいとも思います。
でも、自分の表現が原因で他の人とこじれて、民事訴訟になったときにも最後まで自分の信念を貫きとおせるだろうか? 面倒だから適当に「ごめんなさい」して逃げてしまうかも…簡単に信念を曲げてしまうようなことを書くことは、「責任」を持って書いているとはいえないでしょう。でも、そこまで強い思いがないものについて何も書けないのではあまりに息苦しい。

以前、わりと好きで読んでた人のサイトが閉鎖される瞬間に立ちあったことがあります。私はそのサイトのとあるコーナーは好きで読んでましたが、日記は全く読んでませんでした。その時たまたま、その人の日記を初めて読みだしました。前日の日記を読もうとして、おかしなことに気が付きました。日付の飛び方がおかしいのです。最新日記に戻ってリロードしてみると、リロードするたびに日付がさかのぼっていってることに気が付きました。その方は、最新の日記から一つずつ削除していってたのです。
閉鎖のまさにその瞬間に立ち会ったことに感慨深いものを覚えつつ、黙々とリロードしながら日付をさかのぼって読み続けましたが、その中で自分の中に残った言葉が「牙を抜かれているんじゃねぇっ!!」というようなものでした。その言葉はその方自身に向けて発せられたものでしたが、私にも突き刺さりました。
私自身は、ネット上で様々なトラブルを経験したり見てきたこともあって「これ書いたら、問題になりそうだなあ」ということは書かないか、表現を大幅に変えてしまうという保身が身に染み付いています。ネット上で文章を書くのを「趣味のひとつ」としてやっている以上、実生活を脅かすリスクのあることはやらない方が無難だよなあと思いながら、そんなので本当にいいのか?という思いもあります。
それほど書きたいと思うようなことがないときには別にかまわないのですが、次に自分の胸の奥に炎がくすぶったときに、あらゆるリスクを覚悟の上で牙をむくことができるのか… その時になってみないとわからないことですが。


【王の帰還】 04/02/22 23:36

「王の帰還」、やっとみてきました。昨日字幕版をみて、そのあとはDVD発売までお預けの予定でしたが、我慢できずに吹き替え版を今日みてきました。
とりとめのない感想(ネタバレ)はこちら

そのとき映画館で「マスター・アンド・コマンダー」の予告編流れてましたが、この予告編、映画の内容とは全然違っているのだそうです。予告編ではいたいけな少年たちが兵士が足りないために戦いに駆り出されたように見えていましたが、実際の話では全然違うのだとか。そのあたりは、MEMOの2004/2/22に。
映画ではヒットさせるために実際の作品とはズレてる宣伝をすることがよくあるように思えます。アクション映画なのに、恋愛映画として宣伝するとか。
多少の誇張や、変わった切り口の宣伝であればいいかもしれないけれども、それでも越えてはならない一線はあると思います。今回のは設定自体を完全に捻じ曲げるものですから…


【ご。】 04/02/19 23:39

「ヒカルの碁(補)その38」、アニメ版スクールカレンダー発売他。


【森美術館】 04/02/15 14:57

「ヒカルの碁(補)その37」、キャラソンアルバムの話他。

仕事で東京に行ったついでに、「観光」してきました。「六本木ヒルズ」へ。森美術館目当てでしたが、ここの入場券は展望台とセットになっているせいで、すごいことになっていました。
印象派やゴッホ、国宝などメジャーな作家・作品の、派手に宣伝されている展示会ならともかく、普通美術展というのにはマニアしかきません。まして現代美術ともなれば… 私はさほど現代美術展には足を運んでいませんが、その少ない経験の中からすると見にくるのは本当に好きな人ということもあって、鑑賞には厳粛な空気が漂っていたように思います。
ところが森美術館は、展望台が目当てだった、(物見遊山でさえ)普段は美術館に来ないような客も大勢いたせいで、美術館でのルール違反をする人があまりにも多かったのです。足元のラインを気にせずに作品にずかずか近寄ったり、その上作品に触ったりする人たちがいてめまいがしました。一番すごかったのは、展示されている作品の「椅子」に座って、まわりも同行者を集めて記念写真をとっている人たちがいたことでしょうか。あまりに堂々としていたので、あれは「触ってください、写真撮影もOK」な展示物かと思ったほど。(もちろん監視員に注意されていましたが)
マニア以外の人がカジュアルに美術展を楽しむこと自体はいいことなのかもしれませんが…
「六本木クロッシング」「クサマトリックス 草間彌生展」自体は予想以上に楽しむことができました。木下晋氏の作品を以前本でみた時に実物をみたいと思ったものでしたが、実物は印刷物でみたものよりもはるかに深いもので満足でした。大きなケント紙に黒鉛筆だけで老女の皺を、彼女の生き様の重さを染み込ませるように深く深く刻み込んで。
PostPetで有名な八谷和彦氏のリアル・メーヴェ企画O P E N S K Y ─the Project to make personal jet glider─ 〜個人的に飛行装置を作ってみるプロジェクト〜 も映像や展示をみててワクワクしました。費用や安全面の問題で実現までのハードルはかなり高そうですが、あの機体が空に舞い上がる姿をいつか見たいものです。
そのあとさらに500円追加して森ビル屋上の「スカイデッキ」にも行きました。これがもう、"高いところで働く機械萌え"な自分にはたまらない場所で。そこで撮影した萌え画像はこちら


【ぼちぼち復帰。】 04/02/08 19:31

仕事の峠は越えたので、ぼちぼち復帰です。

【MEMO】の方にRSSをつけました。それにあわせて今後、日記や本の感想などの更新情報も【MEMO】の方に載せてゆく予定です。

休止前にMEMOで色々と書いていた、ネットでの評判とライトノベルの売上げ (←こちらは話題を時系列にまとめたWikiで、私の書いたものもここから辿った方がわかりやすいかも)ですが。話題自体はとっくに沈静化していますが、ちょろっとだけ付け加えると…
2004/1/13のMEMOで書いた、二つの他力本願が叶いました。「Yahooでの日販ランキングのリスト化」はまいじゃー推進委員会 (2004/1/14)で、「シリーズ一冊目の版数を調べる」というのはオタわむれ(2004/1/16)で。両方とも興味深い結果になっています。
また、売上げランキングからの解析については、ありさとさんが2004/1/28の日記Blog「こどなの読み物」で色々とおもしろいことをされています。
話が少々かわりますが… 「よく売れる本」が自分にとっておもしろい本とイコールではないし、本の売上げが本の価値と直結しているわけではありません。でも、私にとっては「自衛」の意味である程度「売れてる、売れていない」をネットの評判とは別に知っておく必要があるのです。本の処分をするときに、「もしもう一度読みたくなったときに、手に入るかどうか」を判断基準としているので。大好きな本を全部とっておけるほど家が広くないので、どうしても捨てなければいけない場合は、今後手に入れやすそうなものから処分しているのです。売れている作品の方が、新刊にしろ中古にしろ、手に入れやすいのは確かですから。
これ関連では、ライトノベルではありませんが、この前でたばかりの「活字倶楽部」の五條瑛のインタビューが衝撃でした。「R/EVOLUTION」の一冊目「断鎖 Escape」が手に入りにくい状況で、今の在庫分がハケたら(商業的な理由から)おそらくもう再販されないだろうとのこと。五條瑛は評判高い作家さんだから大丈夫だと思っていただけに… そのあと、すでに購入済みの好きな作家さんの作品の版数をチェックしていたら、数年前に発売された本なのに初版だったものをみつけたり。初版もそれほど刷ってなさそうな作家さんなのに…

「逆転裁判3」、クリアしました。今回もおもしろかったです。満足。一気にクリアするだけの時間は取れなかったので、通勤時間のあいまに少しずつ進めたのですが、じっくり楽しむのもいいものですね。
以下、ネタバレ。最終話、私の脳内逆転裁判は→ちなみの尋問のあとに「消去法でいくと、死体を移動できたのはまよいちゃんしかいない、だからきっと舞子さんはちなみがまよいちゃんを殺そうとしたときに母の愛の力でちなみの拘束を抜けて自らを刺し、そして死んだ後に強制的にまよいちゃんに乗り移って自分の死体の始末を行ったんだ〜」と思い込んでしまいました。だから「男」の話が出たときに心底びっくりしました。そりゃ、「母の愛」だけであれだけのことは無理あるよなあ… それにしても、計画を潰すだけなら、あの指示書を処分してしまえばそれで済んだような気はしますが…
萌えなネタバレ話→最終話は萌え死ぬかと思いました。みっちゃんが愛らしすぎます… いやもう、最後の最後でいい思いをさせてもらいましたよ。若い頃のみっちゃんの服装も、狩魔検事のお下がりかと思えるハデさで素敵でした。なるほどくんのことを思いながら法廷に立つみっちゃんと、地震エピソードでのなるほどくんには胸がぎゅんぎゅんトキメキました。


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