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【ヒカルの碁 第112局「sai vs toya koyo(1)】 01/04/9

今週のジャンプ。「ハンター」圧倒的なおもしろさ。団長がカッコいいですな〜。でもこの互いににっちもさっちもいかない状況からどうやって打破するのか、楽しみです。……今、作者必死で考えてたりして。
ワンピ、まさかこんな展開になるとは。ここまでルフィが追い詰められたのは初めてなのでは? このまま終わるわけはないでしょうが、どうなるか楽しみであります。
「テニス」、不二ファンとしては不二先輩が活躍するのはいいんですけども……でもリョーマってアメリカのジュニアチャンピオンなんですよね? テニスにおいてアメリカと日本でのレベル差というのはかなり大きいはずでは? だとしたら、いくら年齢が二つ離れていたとしても日本一ではない不二先輩とリョーマの力を比べるともっと圧倒的なんじゃないかと不思議で。このマンガは最初から主人公最強(父親には負けてますが、でもオーガとバキほどの実力差はないもんなあ←ジャンル違います)のわりにはそれほど強く感じられないのがなあ。ある程度主人公を危機に陥れないと話にならないのはたしかですが、そういう意味ではこの作品は最初からゲームバランスが間違っているような気がする。
さて、「ヒカルの碁」第112局「sai vs toya koyo(1)」。和谷くんの家。朝帰りした息子を責める母の声に、指導語のあと冴木さんの家に泊まって碁を打っていたと答える和谷くん。親の干渉をわずらわしく思いつつ、「オレも下宿すっかな 冴木さんみたいに」と考えながら久しぶりにネット碁をする。そこにみつけた「sai」の名前に、前にみかけた偽saiかと思ってとりあわない。しかし「toya koyo」の名をみつけ、名人のニセモノかとうが、ひょっとして…と考え、誰と対局中かを調べるとその相手は「sai」。あわてて対局を観戦すると、まだ対局は始まったばかり。あの塔矢名人とsaiの対局が本当だったらスゴイが…と考えながらよくみると持ち時間はネット碁なのに3時間もある。もしかして本物の塔矢行洋とsaiの対局なのか?と驚愕する和谷くんだった。
海の向こうオランダでは。オランダアマ代表のところに真夜中に電話が。「toya koyoとsaiが対局している」という知らせを聞いて、慌ててネット碁に接続するのだった。
アメリカでは、アマ強豪ふたりがtoya koyoとsaiの対局を興奮しながら見守っていた。
さて、盤面を挟んで対峙する名人とsai。序盤は平穏に進んでいる。ここまでの手で、相手をしているのが一介のアマチュアでもなく、かといって知っている棋士でもなさそうだと考えた塔矢名人。「私が負けたら引退するという言葉を撤回するつもりはないが 私が勝ったその時には 名を明かしてもらうぞ」と。そして、熟考の末、佐為がしかけていった。


ため息しかでてきません。すごい。小畑先生の絵がすばらしすぎる。張り詰めた、ピンとした美しい線。碁石を持つ佐為の指先の美しさもため息ものですが、名人の迫力もいいなあ。「名を明かしてもらうぞ」の前後にはマジでシビレました。このあたりの展開は、ほったさんが完全に小畑先生の絵の力を信じているからこそ、絵での演出にすべてを任せているんでしょうなあ。それらの期待を上回る結果で返してくる小畑先生。原作者と絵描きさんがうまくお互いを高めあっているコンビネーションを見せてた、稀有な例ですよね。
この名人と佐為の世紀の対局に入るまでの前振りの長さは、絵でじっくりみせるための序章でもあったのではないかと思います。「ヒカルの碁」はあまりにテンポがいいですから読者の中には「もっとじっくりと対局を描いてほしい」という不満を抱いてる人も結構いると思うんですが、今の展開はそれに応える形になってるのでは。私も早く先を知りたいという気持ちと、もっとじっくりみていたいという気持ちと両方が入り混じっています。コミックスでまとめてじゃなくて、リアルタイムでジャンプで読むのにはそういう部分が辛かったりしますが、でもやめられないんですよねぇ。
この世紀の一局は、saiに関わった人たちが観戦することになりそうです。読者が盤面だけをみてそれが何を意味しているのかがわからない以上、観客の反応から「凄さ」を知るしかないわけで、その部分を世界各地のギャラリーが担っているんでしょうね。和谷くん、オランダ代表、アメリカ代表とくると、あとは中国代表と緒方さんではないかと。アキラくんについては微妙なところかな。アキラが出席するという若手の勉強会に和谷くんはいかなので、和谷くん→アキラの線でアキラにsaiのことが気づかれるというのはないわけですし。第一アキラに対局中に気が付かれたら、そのまま前にヒカルをみつけたネットカフェに走ってしまいそうだし。それで対局が中断されたら困りますもの。…気がついてあわてて走っていったけど、対局が終わったあとでヒカルはすでに去っていた、というあたりならありえるかな。
「負けたら引退」を撤回する気が全くないあたりのプライドの高さやガンコさが名人らしい。この対局、名人には負けたら大きなペナルティが待っているのに佐為にはなにもないのが不公平だという感想もみかけましたが、それに対してはsaiが覆面を捨てるということに。…でも佐為にしても好きで覆面やってるわけじゃないからなあ。これがペナルティになるかどうかは。ヒカルとしても「言えない」というよりは「言っても信じてもらえない」というのであって。
今後の展開予想はなかなか難しいですが、名人が負けて引退→碁界だけではなく一般メディアも巻き込んでsai騒動という路線もなかなかにおもしろそうです。これもみてみたいですが、でも名人の引退にはまだ早すぎると思うし、佐為の方が負けるんじゃないかなあ。名人が勝ったらヒカルを問い詰めそうですね。ヒカルはなんと答えるのかしら。
それともなんらかの形で対局が最後までいかないのかな?
和谷くんの部屋、あの乱雑さが年頃の男の子らしいですね。親をわずらわしく思ってるあたりもリアルというか。アキラんちのような親べったりというか、親にとっていい子な中高生の男の子という方が少ないのではないかと思います。そのあたりは同じ年頃の男の子を持つほったさんの感性がでてるなあ。
囲碁棋士はかけだしであっても仕事を頑張れば一人暮らしができる程度の給料はあるんですね。だったらパソコンを買えばいいのに>ヒカル。そうすれば佐為にストレスをためさせることもないんですから。レベルの高い対局を見ることはヒカルにも勉強になるでしょうし。
冴木さんは若獅子戦に出てたことを考えるとまだ二十歳以下なんですよね? 見た目では18あたりかなあ、という感じがするんですが。一人暮らしかあ。緒方さんも一人暮らしのようですが、緒方さんだとすべて外食ですませそうな感じがしますが、冴木さんは結構器用で料理なんかも自分でしそうな雰囲気があります。それで和谷くんにも手料理を振舞ったりしたんだろうか、とか妄想が止まりません。いいなあ、冴木さん。
森下九段はネット碁が嫌いですか。まあ年齢が高い人にとってはネットでニックネームで呼び合うという世界がうさんくさく思えるのはし方ないかと思います。でも実際のプロの世界でもネット碁に足を踏み入れている人は多いし、ネット碁でプロ同士の対局を企画したりすることもあるそうですので、「ヒカルの碁」でも「ネット碁大会」みたいな展開もあったらおもしろいのに。
そういえば今回、佐為が碁石を持ってましたね。前にvs akira戦のときに手首から先だけは碁石を持った描写がありましたが、こうやって佐為が碁を打つ姿をみれるのは感慨深いですなあ。佐為はヒカル以外の人にはみえませんがネットの中であればきちんとアイデンティティを得ることができるわけで。…ひょっとしてほったさんが「ヒカルの碁」の着想を得たのは、「ネットに潜む最強棋士」というアイデアからかな?とふと思ってしまいました。「ヒカルの碁」の連載が始まる数年前にはすでにネット碁もありましたし、可能性はゼロじゃなさそう。連載が終わったら、ほったさんへの詳しいインタビューとか読んでみたいもです。
あとがきによると、小畑先生はネット接続環境にあるそうで。「ヒカルの碁」関係のサイトにいったりもしてるんでしょうか? …でもファンとしてはそのあたりは深入りしてほしくないんだけどなあ。ネットはファンとの直接交流もできるけど、悪意もストレートにぶつけられる部分もありますから。そういうのに惑わされないでほしいものです。ほったさんもネットはやってると思うんですよ。描写をみるかぎりネットの空気というのがすごく分かってる感じがしますもの。でもほったさんは外野の意見に振り回されるような人ではなさそうなので、その点は安心といえば安心ですが。

これ以降は腐り話なので→冴木×和谷萌え〜。くぅ、カッコいいからなー、冴木さん。それで優しくて茶目っ気もあって、素敵だし。和谷くんが懐くのもよくわかります。和谷くんが泊まったときに、一緒にふとんを並べて寝ながらあれこれ話したんだろうかとか想像しだすと、なんだかもう。いつかヒカルも冴木さんちに遊びにいって、冴木さんの部屋を見せてほしいものです。
あと、世界アマ碁大会の2年前の代表(アゴ割れ)×3年前の代表(メガネ)に激萌え!!!! うわー、なんでこの二人はこんなに仲がいいんですかっ〜。近くに住んでるのかしら。で好敵手で大親友なのね。なんか仲のよい者同士の居心地のよい雰囲気というのがたまらんものがあります。メガネの人が麗しい〜。ああ、またでてきてくれないかなあ。


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