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【ヒカルの碁 第163局「メンバーは誰に?」】 02/09/09


今週も巻頭カラー。小畑さん、お疲れさまです… 表紙は満月とヒカル。鳥獣戯画図の兎をあしらった、和風ティストの服のヒカルの横顔がカッコいいです。首筋のラインがしっかり「男」なんだなあ。でも、こういうシーンであれば、昔なら佐為の絵になったんだろうなあと、ふと寂しくなりました。

さて、北斗杯予選が日本棋院でいよいよ始まりました。トーナメント戦で、


     ┌進藤初段(15)
    ┌┤
    │└柴田ニ段・中部総本部(18)
   ─┤
    │┌稲垣三段(18)
    └┤
     └社初段・関西棋院(15)

     ┌和谷二段(16)
    ┌┤
    │└秋山初段・関西総本部(18)
   ─┤
    │┌越智二段・(14)
    └┤
     └津坂三段・関西棋院(18)

となってまして、一回戦が午前中、二回戦が昼からで、この日中に代表が決まってしまいます。
北斗杯、こういう予選方法でいいんでしょうか… 総当りリーグは大変だから無理だとしても、トーナメントに敗者復活システムもなんにもないんでしょうか。
棋力だけからすると、代表はヒカルと社くんになるのではないかと思っていたので、ヒカルと社くんのどちらかになるという展開は意外でした。
てっきり社くんは北斗杯のキーになるキャラだと思っていたので。
可能性として二つありますが、
(1)ヒカルが勝つ。
碁会所でアキラとの別れ際にあれだけ大見得を切ったこともありますし、ヒカルが予選突破できないという可能性は低いと思います。それでもほったさんだからなあ…
もし社くんが予選で負けてしまうとしたら、あれだけ出演前から噂の形で何度も流れていた演出はなんだったの?ということになりそうです。社くんの活躍自体はもっと後がメインで、今回は顔見せとヒカルとの因縁を残すという意味になるんでしょうか。
(2)社くんが勝つ。
その可能性は低そうですが… もしヒカルが負けるとしたら、本選直前にアキラが入院するとかなどで出場できなくなり、急遽代理でヒカルが出場、「唯一の頼みの塔矢アキラがでないんじゃなあ…」と落胆していた関係者の予想を裏切る活躍をみせるとか。

一方、和谷くんと越智くんのどちらが代表となるか…ですが、実力的には越智くんでしょうが、和谷くんも越智くんに勝てなくもないので(前回の対局では勝っていますし)、どちらとも言いがたいです。物語上からすると「ちっちゃい和谷」こと楽平くんとの対局の可能性を考えると、和谷くんの方が有利ではないでしょうか。もっとも、和谷くんが代表に決まったとしてもプロ試験合格後の本田くんのような役回りになりそうな…
でも、そういう思いを味わうのも和谷くんには必要なことなのかもしれません。今回、和谷くんがヒカルとの実力差に気後れを感じて、ヒカルとあたらずに済んだことにほっとしている描写がありましたが… 記憶の中の森下先生の言葉の通り、気持ちで負けていては勝てなくなるわけで。一度、どん底まで落ちて、とことん悔しい思いを味わって、そこから這いあがらない限りは和谷くんはこれから先は「ヤムチャ」のままで終わってしまうのではないでしょうか。

今回、やっとまともな社くんのセリフがでてきました。でも、勝った後に「別室で検討するか?」といわれて「オレ、ニ回戦の相手の対局みたいから」で断ってしまうのは、失礼だと思われてしまうかも。本人には悪意や悪気も全くないのはわかるですが。そういう態度からすると、「喋るのが苦手でぶっきらぼうに見えてしまうタイプ」なのかな。関西人いえばおしゃべりで陽気で押しの強いキャラとして描かれることが多いですが、ほったさんはそういう典型的なキャラ造形にしなくてよかったです。
社くんは盤面をみただけでヒカルの強さを感じ取りましたが、実際に対局したときにお互いどういう感想を抱くのでしょうか。社くんはヒカルの不思議な噂はおそらく知らないだろうし、顔も名前も今まで知らなかったようです。「進藤初段?」というのは二人の見た目年齢から強いのはヒカルの方だろうと判断つけたんでしょう。
一方、ヒカルも「関西棋院の強い新人」の噂は知らないはずですし。作中で何度かその噂はでましたが、その全てにおいてヒカルは同席していませんでした。もちろん、和谷くんあたりからその噂を聞いている可能性はありますが。
前評判を知らないからこそ、お互いの強さに何を見出すのでしょうか。それが楽しみです。

来週は連休のため、ジャンプは9/14の土曜日発売。いつもよりはやく読めるのが嬉しいなあ。


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