第六回「美しい一局」。
囲碁大会の一回戦、一勝一敗で勝敗は筒井の一局にかかっていた。ヨセと目算だけは得意な筒井はなんとか逆転、葉瀬中はなんとかニ回戦にコマを進めた。
その頃、海王中の校長室にアキラが来ていた。アキラが海王中を受験することを歓迎し、アキラに囲碁部に入ってほしいと校長は言った。強い人がいるだけで周りに刺激になるから、と。しかしアキラは「僕は強くありません」と言って黙り込む。アキラの胸にはヒカルに破れた一局がまだわだかまっていたのだ。
大会のニ回戦、加賀は勝ち、筒井は破れてしまう。加賀はヒカルに本気を出させるために、「この大会で優勝できなければ囲碁部は廃部になる」と告げる。ヒカルは自分では勝てないから、悔し涙を浮かべながら佐為に助けを求めた。佐為の力で逆転し、葉瀬中は決勝戦、海王中との対局にコマを進める。
アキラは校長の案内で囲碁大会の会場へ移動した。その時、アキラは緒方からヒカルが名人と打ったときの話を聞いたことを思い出していた。そして辿りついた教室でヒカルを見つけ、アキラは驚いた。
決勝で佐為はヒカルのかわりに打つ。ただ勝つためだけではなく、ヒカルに見せるための一局を。ただ人形のように打つのではなく、石の流れを感じなさい、と佐為は言う。ヒカルは目覚めたのだから。
アキラが見守る中、対局は進む。加賀はさすがに敗北。筒井は相手のミスもあって、なんとか勝つことができた。そしてヒカルも勝利。葉瀬中が優勝となったが、ヒカルがまだ小学生だというのがバレて優勝は海王中ということに。表彰式のとき、加賀はヒカルに囲碁部が潰れるという件は嘘だったことを告げる。
すべてが終わった後、アキラはヒカルに告げる。「美しい一局だった」と。これからはヒカルから逃げることなく、追いかけるとアキラは宣言した。それを聞いてヒカルも決意する。今の自分は佐為やアキラから遠く後ろにいるけれども、これから一歩を踏み出すことを。
今回は結構よかったです。ハデな演出もなく、対局をじっくりと描いてるだけなのに緊張感があるというか。佐為の声と石を打つ音だけが続き、やがて音楽がフェードイン。このあたりの流れが見事です。
佐為が対局相手も頑張ったからいい棋譜になったと誉めてたり、アキラが「悔しいよ なぜ対局者がボクじゃないんだろう」と言っておりましたが、このあたりってこの前の「ジャンプ」掲載分の話(140局)を読んでから読むと感慨深いものがありますね。
あと、「石の流れを…」云々関連で、GBAの「ヒカルの碁」ゲームで実際に佐為に指導碁をしてもらうことができるんですよ。佐為に言われたとおり打つんですが、解説つきで「あ、なるほど」とやってることの意味がわかってバリバリの囲碁初心者にはとても勉強になりました。「石の流れを感じる」というのも少しは分かるような… ちなみにGBA版のゲームは現在は品薄で、12月に再出荷予定だそうです。
さて、これでヒカルの目覚め編は終了。次回からは中学生編となります。加賀くんがこれでほとんど出番終わりになるのが寂しいですが(カッコよかったしっ!!)、新キャラも続々登場ですからそれを期待しましょう。個人的には岸本くんの声が気になります。
今まで6回の放映で原作の12局までいってます。原作2話でアニメ1話のペースですね。数字さえ悪くなければ1年は続く予定だそうですが、だとしたら1年とちょっとで現在の原作分(140局)まで消化できるかな? この140局がとても素晴らしい話なので、ぜひこの話までアニメでみたいものです。(もちろん、途中でもアニメでみたいシーンが沢山ありますが)
現在の視聴率は10%にちょっと足りないくらいのようです。テレビ東京のあの枠のアニメとしてはいかほどなんでしょうか?