・佐為を楽しませようと囲碁イベントにやってきたヒカル。佐為はそんなヒカルの気遣いに感謝
・囲碁イベントの物販コーナーには騙して高く売りつけようとする悪徳碁盤屋がいた。碁盤屋はプロの御器曽と癒着しているらしい。
・碁盤屋の嘘を見ぬいた佐為と、その左為の言葉をつい口に出してしまったヒカルは御器曽に睨まれた。そして、ニセモノの「秀策が署名した碁盤」をみつけた佐為は怒った。
・御器曽が碁盤を買わなかった客相手に弄るような指導碁をしているのをみつけた佐為は、劣勢になった客のかわりに打つようにヒカルに言う。秀策の碁盤を取り下げることを条件に、ヒカルは御器曽に勝負を挑んだ。
・一方、大盤解説をしていたのは期待の若手・倉田六段。プロ相手に、劣勢の盤面を引き継いでひっくり返したという子供の話を聞いて見に急いだ。
・佐為は見事に御器曽に勝った。そこに倉田がやってきて、慌てて御器曽は盤面をみせないように片付けにはいった。
・倉田はヒカルの顔をみて、みたことがあると気がつき、ヒカルは新初段だということを話した。話を聞いた倉田は、悪徳碁盤屋のところに行き、会場の係員に碁盤を撤去してもようにした。
・倉田は、上を倒すのはそんなに難しくない、逆にコワイのは下からやってくるのだという。塔矢行洋よりも塔矢アキラの方がコワイと。
・倉田はヒカルに自分がサインした扇子をあげようとしたが、ヒカルは自分もプロだからいらないと答えて、倉田のサインの脇に自分もサインもしてしまう。
・ヒカルを変なヤツだといいつつ、倉田は去っていった。
今回は原作2.2話分を1話にまとめてありました。
作画は微妙なところですねぇ… 倉田さんの顔がバランスがおかしいというか。
この話、原作で読んだときには「また悪いヤツを佐為が碁で懲らしめる話か〜」と思ったら、あの倉田六段登場エピソードになってびっくりしたものでした。何が驚いたかって、倉田さんが想像していたキャラとは全く違っていたこと。倉田さんは原作では第1話から名前があがっていて、そのあとも何度も話題に上る「若手最強棋士」だっただけに、勝手に「きっと美形に違いない!!」と思いこんでいたのです… まさかあんなに丸々とした体型の人だったとは。衝撃でした、本当に。
でもその最初の衝撃さえ去ってしまえば、無邪気な自信家でお調子者の倉田さんというキャラって、楽しくてなかなかに魅力的なんですよね。言動もかわいいし。体型もぬいぐるみのようで…
この直前が佐為とヒカルのギスギスしたやりとりだっただけに、「打ちたいなどとは……時々しか言うまい」の佐為とか、「言語道断」が言えないヒカルとか、倉田さんの言葉にプライドを刺激されてサインを書いたヒカル(しかも汚い字)、倉田さんの言動全般とか、微笑ましいエピソードが多くてよかったです。佐為の言うことを繰りかえすヒカルとか、かわいいよなあ…
アニメと原作との違い。
(1)地方の囲碁のイベント
原作では、佐為との言い争いの後、ふてくされてベッドに横になったヒカルが、気晴らしに佐為をどこかに連れていこうと思い立ちます。そして「週刊碁」で調べてやってきたのが、この地方の囲碁のイベント「アマチュア 囲碁フェスティバル」でした。
(2)扇子へのサイン
最後の扇子へのサインのシーン、原作では悪徳碁盤屋の商品を倉田さんが取りあげてサインして、ヒカルがそれにサインしたあと、係員のオジさんに倉田さんが押し付けていました。で、「お代!!」と係員に請求する碁盤屋の姿が後ろに描かれてました。
アニメでは、係員は碁盤屋に別室に連れていかれて、そのあとお姉さん(原作第156局の棋院受けつけのお姉さんとそっくり)が店番をしていて、倉田さんが扇子を押しつけるのもお姉さんになっていました。
(3)ちったァ満足
イベントから帰るヒカルと佐為のやりとり、「おもいっきり打ったしさァ ちったァ満足?」と聞くヒカルに「ちったァ満足!(はーと)」と答える佐為のやりとりが原作ではありました。アニメでは、このやりとりはかなり初期に同じやりとりが描かれていました。