「屍鬼」ネタバレ感想。
●「屍鬼」小野不由美[新潮社](98/10/3)
ここからネタバレの感想です。
下巻の最初の方を読んでて、「『ポーの一族』だなあ」って思ったけど、そう思った人は多いでしょうね。
沙子には、エドガーの悲劇を感じました。(ビジュアル的にはメリーベルなんだろうけど)
でも、「ポー」とは違って、永遠の美少年が風と共に別の世界に連れていってくれるわけじゃなく、自由になったわけじゃなくて、別の檻にとらわれるだけで。
第四章の展開は強烈でしたね。容赦がないなあ…知り合いで、しかも意識が残ってる相手だからこそ、あれだけ双方にとって辛いわけで。
敏夫さんはすごかったなあ(^ ^;)。あの奥さんへのしうち(^ ^;)、あと第四章も…でもね、一度でも吸われてしまうと、因子が残ってしまうんですよね?…ってことは、敏夫さんも亡くなったらどうなるかわかんないってこと?まあ、火葬にしてしまえば、問題はないでしょうが。
「神様に見捨てられた感じ」とか「異端者」という感覚は、「魔性の子」でもあったと思うんですが、ある意味あれよりは幸せな話だと思うんです。異端者だと思っていたら、本当に異端者だったのだから。
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