Top小ネタ色々「なろう系小説」のタイトルなら無限に作れる!と思ってた

「なろう系小説」のタイトルなら無限に作れる!と思ってた

2022年1月1日


4. 投稿件数の推移

2004年から公開されているサイトだが、その人気に衰えはないのだろうか?投稿件数からその様子を探ってみる。年次にまとめてみると2021年に
至っても伸びており、直近では年間10万件を超えている(2021年は12月半ばまでの数字)。凄いな。
一応、月次でも集計してみたが、細かすぎて分からない(グラフ ・別窓)


5. タイトルの長さ

なろう系と言えばそのタイトルの長さも特徴的だ。あらすじを書いているのだからどうしても長くなる。今回抽出したタイトルを解析すると最大で
100文字であり、100文字のタイトルが数多く見つかったので、システム上の上限が100文字なのだろう。じゃぁこれも年毎にグラフにしてみよう。
投稿件数が違うので、年毎にタイトルの文字数を平均したグラフが下のものである。
年を経るごとに増加の傾向はあるものの意外と短い。直近の2021年でも17.89文字であった。タイトルが長いというのは完全にイメージだった?
もちろん、こっちも月次でも集計している。初月である2004年4月が高いのは投稿件数が1件しかなかったために、平均を計算するということに意味が
なかったためであろう。(グラフ ・別窓)


6. 異世界モノの数

なろう系と言えば「異世界転移」「異世界転生」モノの代名詞のように取り上げられることがある。確かによく聞くし、 ガイドラインが設定されているほどである。
前のページでわざわざキーワードに「異世界」を与えてみたのはそのためだ。実際、どれくらいの数が投稿されているのか、タイトルに
「異世界」「転生」「転移」のいずれかが入っているものをカウントしてみた。タイトルにこれらが入っていないものもあるだろうが、
全体から見たら少ないという読みだ。

確かに最近は頭打ちだが、2018年頃にかけては指数関数的に投稿数が増加しているのが分かる。なるほど・・・と言いたいところだが、実際には
全投稿数に占める割合を調べなくてはなるまい。それが下のグラフだ。

全体に占める異世界モノと思われる数(オレンジ)が占める割合は実はかなり少ないことが分かる。実際にどれだけ読まれていたのか、人気を博して
いたのかという点はデータがないので分からないのだが、タイトルに占める割合というのは決して高くないのだ。それでも異世界モノが「なろう系」の
代名詞のように語られるのは、それだけ与えたインパクトが大きかったということなのだろう。


7. 使われている単語

意外と異世界モノが少ないということは、そもそも与える書き出しの単語として「異世界」すら相応しくなかった可能性すらある。例外的な単語
から文章を生成させるのは難しいだろう、やっぱり。折角単語に分解したのでこれ集計しない手はないだろう。単純な数え上げだ。

全タイトルの終わりにをつけているので出現頻度として最多になるのは分かるが、その後ろは助詞ばかりだし、頻度は3位にして全タイトルの
4分の1にも出てこないようだ。
「1」とか「:」とか、半角と全角があって別々にカウントされていそうな気がする・・・。確かにそういう前処理はしていないので、起こっても
不思議ではない。そして、「異世界」とか「異世界に転生」「俺」とか決して順位の低い単語ではなかったんだな・・・。う〜ん、これでマトモな
文章が出ないならかなり苦しいな。


さて、次のページではもう少し踏み込んだ話にしようと思う。単語への分かち書きとそれを辞書化した時の話だ。
技術的な話がさっぱり分からないという人はここまででいいと思う。
スクリプトを書くのが面倒だったので、Jupyter labから吐き出したHTMLをそのまま流用させていただく。


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