エッセイと言うか、作文と言うのか、思いついた時に。


2004/06/14(Mon)  春の行事
1990年から続けているわたしの春の行事、マイ健康茶作りのための
草摘みに出掛けた。今日はどくだみ。
春いちばんには、よもぎの新芽をつむ。
散歩やジョギングの途中に
「あなた達のお陰で肩こりとサヨナラ出来ました、ありがとう」と
新芽のテッペンの若緑色の数センチだけを、摘む。

その次が、どくだみ。
道中ひとのお庭や玉川上水べりに咲く沢山の紫陽花に目がゆく。
「今年は紫陽花の咲くのが早いんだ〜」
なんて思いながらどくだみを摘んだ。

毎年どくだみの白い蕾がふくらみ
今にも咲きそうな時期をねらって摘みに行く。
(気のせいでなく、その時期のものが一番香りも味も良いのです)
だが、今年はウッカリしてその時期を外してしまった。

今年はほとんどが咲いてしまっているどくだみになってしまったが
せっせと、でも丁寧に洗って干す。
紫陽花の咲くのが早かったのではなく
”パソコン仕事に夢中になり過ぎていて、時期を外してしまったんだ〜”
と苦笑い。桜は何回も見たがその後はナンニモ・・・だ。
ヤ〜ね。あはは。

どくだみ摘みの途中で戴いた紫陽花の水切をしながら、ふと
スター俳優さんのお宅は
いつもファンから贈られた花の絶える日は無いのかな、と考えた。
 
わたし達俳優は舞台でとか、テレビの仕事が一段落、なんて時に
お花を戴くが、そう云うチャンスが一般の方より多い仕事で
ありがたいとも思う。
わたしにも一年中花の絶えない日々を送った年がある。

一人芝居で芸術祭賞を受けた後の一年間と
映画「Shall we ダンス?」で助演女優賞を
いくつもの映画祭で頂戴した年だけだったけれど
あれは本当に嬉しい年だった。

草花の好きなだった母の奨めもあり、貧しい暮らしをしている日々にも
買い物のついでに一輪の花を求めるようにしていたが
ひと様から戴くお花は、自分で求めるのと異って
”部屋にあると思うだけでも嬉しくなる”ほど立派な花たちが多い。

そんなわたしなので
先日あるドラマの最終日にいただいた花束に当惑している方を見たときは
ビックリした。

聞けばその方のお部屋には似合わないのだな、と理解できたが
結婚式に列席した帰りに"お福分け”でくださる花にも
手をのばしていたわたしの暮らし方と
上手に、本物のように美しく造られた花たちが、整然と飾られた
スター俳優さんの、広いお部屋の様子を思い比べたりもした。

狭くてやたらごちゃごちゃと物があって、キュークツな生活でも
なにかしらの生きている花が欲しいわたしは
この世の中に花の
殊に、生花の嫌いな人なんている筈はないと思っていたのです。
とはいえ花の名も、木の名前も良く覚えていないのが、情けない。

そうだ、明日は父のふるさと松之山で見た
笑っていたチューリップの事を書こう!



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