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【ヒカルの碁:第103局「偽りの署名」】 01/02/05

「ヒカルの碁」第103局「偽りの署名」。地方の囲碁イベントにいった佐為とヒカルは、あちこちブラブラして、悪徳業者が碁盤を販売しているところを見かける。新カヤという素材をカヤとして偽って売っていることに気がつく佐為。佐為との会話をそのまま「ニセモノ?」と口に出したせいで、悪徳業者や悪徳棋士・御器曽に営業妨害扱いされる。しかもそこでは「本因坊秀策が打って署名をした碁盤」を600万円で売りに出していた。佐為はその字が秀策の字でないことに気づいて糾弾、ヒカルがそれをまた口に出して御器曽らの怒りを買ってしまう。一度その場を離れたヒカルは、係員にあの業者は御器曽の口添えで出展していたという事情を聞く。それらを聞いて佐為は怒り心頭。御器曽が指導碁のコーナーで下手な人をいたぶるだけの指導碁をしているのを見て、秀策の碁盤をひっこめるのを条件に、指導碁途中の劣勢な盤面を引き継いで対局することに。佐為の対局をみてこの人騒がないかな?と心配するヒカルに、相手はヒカルをアマの子供だと思ってるだろうからコテンパンにやられても体面を気にして誰にも言わないだろうと佐為は保証する。御器曽をこらしめるために、佐為が盤面が向かったが。
ちょっと拍子抜け。「悪徳棋士を囲碁で佐為が成敗」という誰もが予想するそのまんまの展開になってしまいました。前にダケさんの一件で同じことをやってるだけに、今回は違う展開になるかと思ってたんだけどなあ。でもほったさんのことだから、それだけでは終らないでしょうが…今回の対局はまず間違いなく佐為が勝つでしょうが、問題はこのエピソードがどうつながるか、です。御器曽も今後ストーリーに絡んでくるんでしょうか? 御器曽はあまりにも単なる小悪党って感じで、名人や桑原本因坊はもとより、緒方さんやアキラに比べても器が小さすぎるのでヒカルのライバルとしてはなあ……小悪党は小悪党らしく、ヒカルを盤外で陥れる役まわりになるとか。ここまでわかりやすい小悪党キャラにしたのもそれなりに意味があるんですかねぇ?
地方の囲碁イベントの雰囲気とか、細かい事情を説明的にならずにセリフだけでうまく処理しているあたり、あいかわらずのネームのうまさ。佐為のいう通りに言葉を出すヒカルの「言語道断」がわかんないあたりがかわいい。
それにしても、桑原先生と緒方さんの1万円の賭といい、今回の悪徳業者と悪徳棋士といい、「大人って汚い」話が続いてますね。ヒカルが向かうのはプロの世界ですから、本当はこんなものじゃないくらい色々とあるでしょうが、ジャンプでそういう話をやってもいいのかなあ、といらぬ心配をしてしまいます。でも詐欺販売を目の前でみても、ヒカルは不愉快になってもそれほど憤っていないわけです。14歳という年であれば、世の中が綺麗なことばかりじゃないことも分かってるんでしょうね。逆に大人である佐為の方が怒りがおさまらない感じで。まあ佐為は碁を愛し、執着する故に霊となった存在ですから、感情にしても生身の頃より純化されているのかも。元々清濁合わせ飲めるタイプじゃないですもんね、佐為は。もうすこし世渡りがうまかったら、最初の人生が入水自殺に終わるようなこともなかったでしょうし。
今週の展開は予想の範疇でしたが、次週はどうなるんでしょう。まず間違いなく佐為が一刀両断するでしょうが、それ以上の展開に…ほったマジックが炸裂するのか、楽しみにしています。


【ヒカルの碁 第104局「倉田六段」】 01/02/10

さて、「ヒカルの碁」第104局「倉田六段」。囲碁イベントでセミナーを開いていた丸々と太った男は今をときめく最強の若手・倉田六段だった。セミナーのあと、サインを頼まれ「もうじき名人 倉田厚」と扇子にサインをする倉田六段。そのとき客から御器曽の指導碁でひどい目にあったことを聞く。別の客から、その指導碁の劣勢の状況を継いで打った子供が御器曽相手に逆転したという話を聞いて、指導碁コーナーに急ぐ倉田さんだった。
そしてヒカルと佐為。御器曽というプロ相手に劣勢から佐為の力で逆転を果たしてしまう。佐為の力のすごさにあらためて驚嘆するヒカル。自分の負けが受け入れられない御器曽、盤面を無邪気に覗きにきた倉田六段をみて、慌てて碁石を崩し、その場を立ち去ってしまう。「キミ勝ったの!?ねェ」とヒカルに話かける倉田さん、ヒカルの顔をどこかでみたことを思い出す。ヒカルは新初段であることを告げた。
ヒカルから事情を聞いた倉田さんは、悪徳碁盤業者のところに連れ立って行く。倉田さんの前でしどろもどろになる。それを見てた係員がこれぞとばかりに(騙されて)碁盤を買った人に連絡をとって事情を説明するよう手配。秀策の碁盤の前で「絶対ニセモノ」と言い張るヒカルを倉田さんは不可解に思いながらも、係員に頼んで秀策の碁盤をひっこめてもらう。なんか妙に自信ありげなヒカルに倉田六段は、御器曽は大した棋士ではない、彼に勝てたくらいでは自慢しない方がいい、「このオレに勝てたらそりゃスゲェことだけど」。プロ棋士なのに自分を知らないヒカルに驚いて、「プロ棋士の倉田! いずれは名人か棋聖か本因坊の!!」と自信満々に名乗るのだった。「そんなに強いの?」と聞くヒカルに、「まあね」と答えつつ、上の年代はもう限界が近いから倒すのも難しくない、それより怖いのは下の年代だと…「だからオレは塔矢行洋より塔矢アキラがコワイ 下との戦いは死にもの狂いになる」という倉田さん。ヒカルの名前を尋ね、扇子にサインしてヒカルに「ほしいだろ」とプレゼント。ムキになったヒカルが「オレだってもうすぐプロになるんだからサインくらい」と横に名前をヘタな文字で書き連ねる。指導碁の時間になり、「キミの名前一応覚えといてやるよ 本因坊秀策の署名鑑定士としてね」と去っていく倉田さんであった。とりあえず思いきり打てたし、佐為も満足してヒカルは帰路についた。


ぐわーーーーっっっ!! ほったさ〜〜〜ん、まさかこうくるとは… 先週があまりにも予想通りの展開で拍子抜けしてたら、今週はこの爆弾。これだから「ヒカルの碁」は油断できません。倉田さんは一話から名前だけでてきて、何度も噂に上る「若手最強」なだけに勝手に夢みてたんですよ。どんな人だろう、とあれこれ想像して。伏線から考えて最重要キャラですから「当然美形だろう」と疑いもなく…まさか、こういう人だったとは。「帯をギュっとね!」の来留間先輩に似てるなあ。コロコロしてて、自信家で無邪気でなんだか憎めない。ヘンで愉快な人ではありますが…ああ、私の夢みた倉田さんはどこに〜。
……………再起動。今回の件であらためてほったさんにも小畑さんにも脱帽しました。倉田さんは読者にとっても気になる存在だったし、マンガの人気取りをする上では女の子にウケるような美形キャラにするのではないかと思い込んでたんです。(現在のジャンプは女性読者の存在を無視できなくなってますから) そうしなかったのは、キャラ人気に頼らずともストーリーで読者の興味を惹きつけることができる自信からでしょう。人気がない作家さんがこういうことをしようとしたら、絶対に編集者が止めさせて美形にさせるって。「ヒカルの碁」においてはどんなにキャラに人気があってもストーリー上優遇されることはない、ストーリー中心で進んでいます。実際加賀くんは出番ないし、伊角さんはプロ試験に受かりませんでした。キャラクター至上主義で展開する作品が多い少年マンガにおいて、毛色の違う「ヒカルの碁」はその点が小気味よかったんですが… でもここまでとは。「ヒカルの碁」自体も、連載当初は小畑さんがかなり「キャラ萌え」を意識して作っていた節があります。絵がきれいな小畑さんのキャラはそういうファン層にもウケましたが、それ以上に話自体の面白さで評判をとったために、序盤の終わり頃からごく自然にストーリー中心主義になったんでしょうね。私もこの作品においては、構成のうまさと絵の美しさを一番楽しんでいるわけですが……なまじっかほったさんも小畑さんもうまくてキャラクターにも魅力があるために、この作品のキャラに惚れる人もたくさんいますが、そうなると辛いことになっちゃうんですよね。どんなにキャラに人気があっても出番はないし、ストーリー上優遇されることはないし。私の愛する緒方さんなんて、8か月も音沙汰なしなんてことになっちゃいましたもの。そういうキャラが好きなファンにとっては、自分のひいきのキャラの出番がない、出番があっても活躍しないことから「ヒカ碁って最近つまんない」みたいになっちゃうかもしれません。実際そういう発言はネットで何度もみたことあります。キャラ萌えもひとつの楽しみ方ではありますが、キャラよりも構成に注目した方がこの作品は何倍も楽しめるのになあ…と残念に思います。とにかく、私はほったさん・小畑さんについていきますから、そのままどんどん行ってくれ!!という気持ち。
話戻して。そっか、先週の展開はこうやってヒカルと倉田六段の出会いを結びつけるものだったんですね。しかも倉田さんは佐為の棋譜をみてないから、他のライバルたちと違って、佐為の幻影とヒカルを混同することはないわけで。…ただ「妙に本因坊秀策の署名に詳しいヘンな子供」と認識されてるようですが。さて、この出会いが一体どんな展開を呼び寄せるのか。
御器曽は今回の話をみるかぎりでは単なるツナギのやられキャラかな? でも彼が小金にアクセクしてるのが「株で失敗したせい」というのもさらりと状況説明するあたりがうまいですなあ、ほったさん。それ以外でも、倉田さんがどんなキャラかとか、説明的にならずにネームで分からせるのが見事。メインフレームの外でも各キャラがそれぞれの考えできちんと動いているのが話にリアリティを与えるんですよね。(悪徳業者を苦々しく思ってた係員がこれぞとばかりに業者の不正を正そうとしたとか、扇子ひとつの値段でもしつこく請求する悪徳業者とか)
元々ネームはうまかったけど、最近のほったさんってますます技に磨きがかかってませんか? 小畑さんも元々絵がうまいのが連載が進むにつれ神業めいてきたし。原作者と絵描きさんがお互い高め合っていってるようで、「ヒカルの碁」は幸運な出会いだったんだなあ、と思います。
次回はセンターカラー。あれ、ついこの前の100局がカラーだったのに。こんなに頻繁にカラーで小畑さん大丈夫かなあ。人気があって絵がうまくて映えるのもあるだろうけど…そっか、次号はジャンプ唯一の柱の「ONE PIECE」がお休みなだけに、その穴を埋めなきゃダメですもんね。本来であればもうひとつの柱となるはずの「HUNTER×HUNTER」をカラーにできればいいんだけども、あの作品は載れば御の字な状態ですから。「ヒカルの碁」は原作者がいる分、絵描きさんがネームを考える時間を減らせるから他の作品よりも余裕はあるし。ジャンプ編集部も大変だなあ、これは。
さて、内容は「ヒカルが新入段の免状授与式で出会ったのは!?」って誰でしょ。うー、緒方さん来てくれないかな〜。


【ヒカルの碁 第105局「プロ第一戦」】 01/02/19

今週のジャンプ。「ライパク」の位置の低さが心配です。「ONE PIECE」がないと寂しいねぇ。「ハンター」があの掲載位置って…原稿落ちる寸前だったということでしょうか。
さて、「ヒカルの碁」。第105局「プロ第一戦」。センターカラーです。森下九段の研究会にて。大手合も知らないことを和谷にバカにされるヒカル。大手合は昇段の為の対局で年に10局前後打つ。プロは他にもトーナメントの予選などがあって、最初は月に2-3局ほど対局があるが、勝ち進むにつれ対局数は増えてゆく。アキラは本因坊戦や名人戦など二回戦までコマを進めているとか。塔矢名人になにかにつけて対抗意識を持ってる森下九段だった。新初段戦は、和谷くんは負けて越智くんは勝ち。
そして3月、新初段の免除授与式。スーツ姿がどこか板につかないヒカルを心配するヒカル母。まだ中学生なのに息子がプロ、一人前の社会人になるなんてなんだか信じられない。授与式で和谷くんと落ちあったヒカル。そこにたまたま倉田六段がいて、ヒカルを指差して「オレのサインほしいっていってももう遅いからなっ」と。ヘンな人だなあと訝しがるヒカルに、和谷くんが倉田六段は「去年の最多勝利者で最多対局者」と説明。この免除授与式はさまざまな表彰があって、たとえば最優秀棋士は塔矢名人、塔矢アキラは勝率第一位賞と連勝賞を受賞するとのこと。ふたりが話しているところに、アキラがやってきた。やっと追いついたんだ、とアキラに意気込んで話しかけようとするヒカルだったが、アキラは最初に顔色を変えた後は無表情で無視をしてヒカルの脇を通りすぎるのだった。そんなアキラの態度に腹を立てる和谷くん、ヒカルは「追い越してやる アノヤロー」と憤っていた。
座席についたアキラの元にやってきた天野記者が大手合のヒカルの対局の相手が…というと「知ってます…」と呟くアキラ。
そして式は進み、免除授与式で「塔矢に追いつく 追い越す!」ことをヒカルは誓った。
午後、新入段者の研修会。色々と説明を受け、もらった大手合の大戦表、ヒカルの初戦の相手は…「え?」と呟くヒカルの脳裏をアキラの姿がよぎった。


またまたカラーです。スーツ姿で元気いっぱいのヒカルと和谷くん、そしていつもの佐為。ヒカルはスーツも着なれてなくて七五三みたいでしたけど、和谷くんはなかなか似合ってますねぇ。
おお、カラーで森下九段の研究会の様子がっ!! 白川先生、冴木さんの初カラーおめでとう。冴木さんは髪はグレーでしたか。いやもうカッコいいったら。苦笑いもキュートだし、後輩の面倒見がいいんですねぇ。久々の白川先生も優しげでとても素敵。あと、芦原さんの段位が四段だと判明。冴木さんと同じですね。
さて、大手合のことですが、実はかなりややこしいシステムとなってます。囲碁アラカルトに囲碁の昇段システムについて詳しい説明があります。読めばわかりますが、段位差に応じたポイント制ですから結構ややこしいんですよ。マンガでちゃんと説明できるのかなあ。
ヒカルのお母さんも、中学生の息子から「確定申告」なんて言葉がでると力が抜けるのも仕方ないでしょう。そっかー、ひょっとしてこれでヒカルももう扶養家族ではなくなるのね。スーツ姿もあんなに子供子供してるのに、「大人」の仲間入りだから。親じゃなくても心配するのも無理はないです。
アキラとヒカルの邂逅は、またしてもアキラが無理しちゃって。アキラってほんと意地っ張りですよね。あれだけ気にしてるのに、気のないそぶりしかできないんだから。…といいつつ、ヒカルの初手合の相手はもちろんチェック。…なんか今週の「ジャガー」の「ダメだありゃ 生まれついてのストーカーだ これじゃラチがあかん!」という言葉がそのままアキラにも当てはまっちゃうかも…(ファンの方ごめんなさい)
今回はプロになるための一連の儀式がリアルに描かれていて、これからは大人の世界の話になるんだなあってことをしみじみと実感しました。そういうのをネームでみせるよりも絵で分からせることができるのはさすが小畑さんだけあります。
さて、ヒカルの初対局の相手は、アキラなんでしょうか? こんなに早くふたりの対局が実現するのかな?予告では「プロ初対局の日にヒカルにトラブル発生」となってるということは、折角のアキラとの対局が実現したのに交通機関の遅れとかでお流れになっちゃうとか…さて、どうなることやら。
物語中は三月ということは、あと少しで若獅子戦。院生組(でも伊角さんはいないのね…)はでてくるんでしょうか? ほったさんのことだから、エピソードをあっさりと流されてしまう可能性もありますけども…

人気投票の中間結果(開票率21%)が載っています。
 一位 藤原佐為
 二位 伊角慎一郎
 三位 和谷義高
 四位 進藤ヒカル
 五位 加賀鉄男
 六位 筒井公宏
 七位 三谷祐輝
 八位 奈瀬明日美
 九位 塔矢アキラ
 十位 緒方九段
上位三名は予想通り。ヒカルは思ったよりも健闘しています。宿命のライバルであるアキラが順位低いなあ。結果発表は3月27日発売の17号にて。
さて、この一位から十位の順位予想当てトトカルチョが行われるそうです。正解者全員に、なんと小畑先生が白い碁石に好きなキャラの絵をかいてくれるとかっ!!
官製ハガキに、
(オモテ) 郵便101-8050 集英社週刊少年ジャンプ編集部「ヒカルの碁」キャラトトカルチョ係
(ウラ) (1)一位から十位までの予想を順番に (2)小畑先生にかいてほしいキャラ名 (3)郵便番号 (4)住所 (5)氏名 (6)性別 (7)年齢 (8)学年(職業) (9)電話番号
を書いて送付のこと。3月5日(月)の消印有効。ちなみに、ひとり何通でも応募可能です。
…だとしたら、順位の大枠の予想はつくし、あらゆる組み合わせを考えても100通くらい出せば必ず当たりそうですよねぇ。私はそこまでする根性はないですが。正解者が多数でて、小畑先生に余計な負荷かけたりしないかなあ、と心配です。
あと、コミックス11巻は3月2日発売。「小畑先生渾身の表紙」だそうですが、今度は誰が表紙にくるのかなあ?


【ヒカルの碁 第106局「プレッシャー」】 01/02/26

今週のジャンプ。「ジャガー」が休載なのが寂しいです。二番目に楽しみにしているマンガだから。「ブレーメン」はあそこまでバカネタをやってくれると逆に楽しいかも。ヘビって人間の言葉は聞き取れないハズだとか、それ以前に学校でヘビ買うなよ、とか色々とつっこみたいことが。
「ヒカルの碁」第106局「プレッシャー」。ヒカルの大手合の最初の対戦相手は塔矢アキラだった。驚くヒカルに、佐為はアキラはこのことを知っていたからすれ違ったときにあんな挑戦的な目をしてたんだと教える。気合が入るヒカル。
一方、十段戦、五番勝負の第二局。十段タイトル保持者・塔矢洋行(名人・十段・天元・王座・碁聖)と緒方精次九段の師弟対決は、緒方九段の三目半勝ちで、対戦成績を一勝一敗とした。
ヒカルに大手合の通知が棋院より届く。対局日は4月4日。そして当日、対局室に着いたヒカルを迎えたのは冴木さんだった。冴木さんはヒカルに大手合のシステムを親切に説明する。そしていよいよ対局室に。碁笥に手をかけたヒカルは緊張のあまり手が震えて蓋を落としてしまう。それは2年近く前、ヒカルとアキラが中学の囲碁大会のとき、恐れながらも佐為に挑んできたときと同じ状態だった。あのときはアキラは佐為を追いかけてきた、そして今日はヒカルがアキラに追いかけてここに座っている。「同じだ あの時のアイツ気持ちがよくわかる」と考えるヒカルを見守りながら、恐れを抱きながらも戦う相手がいることはどんなによいことか、うらやましく思う佐為だった。
いよいよ対局の開始。しかし時間になってもアキラはこない。不安に思いだしたヒカルの前に係員がやってきて、アキラはここにはこない、名人が倒れて病院に運ばれたそうだから、ということを教えるのだった。


うわ〜〜〜、緒方さ〜ん!! 「セイジ」って名前だってことは前に聞いてましたけど、よりによって「精次」というのは…なんかチンピラぽい名前じゃないですか? ショックです。ううう。
でも、対局相手がアキラだというのは予想どおりでしたが、まさか運命のいたずらでまたしてもすれ違ってしまうことに。このあたりのすれ違いぶりって、なんだかメロドラマに通じるものがあります。次の二人の対戦の機会は若獅子戦ですが、これはどうなるのかなあ。
それにしてもこういう展開にしますか、ほったさん…いつも驚かされてますが、まさか磐石の名人一強時代がこんな形で崩壊するとは。これからはタイトル争いも戦国時代になりそうですね。タイトルといえば、途中で対局ができなくなるということは、このまま十段は緒方さんのものに? 緒方ファンとして緒方さんがタイトルホルダーになるのは夢みてましたが…こういう転がりこんできたのは嫌、やっぱり実力で奪い取ってもらわないと。
名人の容態ですが、いますぐどうこうにはならないと思います。佐為vs名人のための伏線は今までもいくつもひいてあるから実現するでしょうし、少なくともそれまでは大丈夫でしょう。あ、次号予告で「塔矢名人の前でヒカルが爆弾発言?」と書いてあるということは、塔矢名人の持てる時間が長くない(?)のでは心配したヒカルが佐為のことをブチまけて対局を実現させるとか。名人って霊とかそういうことへの考えはわりと柔軟そうだから、案外受けいれてくれるんじゃないかと思いますし。どうなるんでしょうねぇ…ちなみに、どこで読んだか忘れましたが、ただ座って碁を打つだけでも、タイトル戦ともなると死力をふり絞って頭をフル回転させるために、一局が終わると体重が数キロ減ってしまうとか。名人はいくつもタイトルを持っていたために、タイトル戦のかけもちで体力的にも大変だったんでしょう。(前にvs座間元王座との対局での舌戦でもそういうことを言われてました。)そういうのも響いてきてるのかなあ、今回は。
今回でポイントアップは冴木さん。カッコいいし、優しいし、ステキですね。友達も多いんだろうなあ。その冴木さんの対局相手の桜野さんって、前にアキラが呼ばれた囲碁祭りに本来ならば参加するはずだった方ですよね。都議があれだけ会えるのを楽しみにしてたってことは美人なのでしょう、きっと。そういうところが監修の梅沢由香里さんを髣髴させますね。いずれヒカルの前にも姿をみせてくれるでしょうが、登場の日が楽しみです。


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