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  ネットワークコミュニケーションに関するコラム


【ネチケットについて】(1999/6/9)


「ネチケット」というのは「ネットワークでのエチケット」を略したような感じになるのかな?インターネットを利用する上で守っておいた方がトラブルになりにくいことの総称だと思ってもらえれば。

「ネチケットを守れ」という人もいれば、「特にネチケットは必要ない」という人もいます。画一的に「正しいこと」が決まってるわけではありません。状況や場所によっても「やっていいこと、悪いこと」が変わることが多いんです。
あえて最大公約数的なルールをあげるとすれば、ネチケット・ホームページに書かれてあるようなことでしょうか。
どういう感じの場所ではどういうルールがあって…とかいう具体的な話は、今後書いていくつもりです。とにかく、別の場所の論理を他のところにむりやり当てはめようとしない方がいいのはたしか。


よくいわれる「ネチケット」の内容を私なりに分類してみました。

(1)通常のマナーの延長にあるもの。
これは初対面の相手にはそれなりに礼儀を持って接した方がいいとか、そういうレベルでの日常生活でも必要とされている「気配り」のたぐいですね。
ただ、参加者に若い人が多いところだと、このレベルでさえも守られていないところがあったりします。

(2)ネットワークのシステム上の問題のために必要なことや気を配った方がいいこと。
これは、「車は道路の右側を走れ」というような、「理由はよくわからないけれども、とにかく決められている守るべき事柄」に見えるようなことにあたります。
たとえば、「半角のカタカナは使わない」「サイズの大きなファイルは圧縮して送る」というようなことです。
これについては、ちゃんとしたマナーを知ってる人であっても、ネット関係の知識がないと人に迷惑をかけちゃう恐れがあります。このあたりについては、いろいろなページに詳しく書かれてあります。ただし、昔に作成されたネチケットのページでは、このあたりについては実状とすでにあわなかったりするんですよね。
(たとえば、「メールのタイトルに日本語は使わない方がいい」とか。まだ一部の方の環境では日本語タイトルのメールが読めなかったりしますが、今は大部分の人は読めるようになってます。だから、これについてかなり問題視するところは一昔前に比べたら減ったのではないかと。ただ、メーリングリストによってはローカルルールとして「英語タイトル」が決められてることもあるので、確認しておいた方がいいかもしれません。)

個人的な感覚では、一番わかりにくくて、泥沼のトラブルに落ちやすいのは、次の三つ目がらみのことだと思うんです。

(3)“ネットワーク感覚”があるかないか。
「ネットワーク感覚」というのは、「インターネットというのは誰だかわからない、多数の人が出入りしていて、間欠的につながっている、多数対多数の言葉をメインとしたコミュニケーション」感覚というか。これを頭ではなく、体感的に《わかる》か《わからない》かというのが結構大きいのではないかと思います。
具体的にどういう話かは、少しずつここのコラムで書いていくつもりですが…
まずは、公開されている場所では、「誰かがみてる」という感覚を持つこと。普通の掲示板に参加しているときには、書き込みしている人にしか注意が向かないことが多いですが、実際は「読んでるだけ」の人が書き込みしている人の10倍〜1000倍はいます。いろんな立場の人がみてたりするんで、人の悪口を影で(のつもりで)書いてたら、その当人もみてた、なんてこともよくある話です。
また、色々な年齢や立場や性格の人が参加しています。
普通に暮らしていれば、絶対に会えない人と友達になれるのはネットの魅力ですが、逆に価値観があまりに違いすぎてトラブルになることも。
「たくさんの、誰かがいつも見ている。」それを頭においておくことでしょうね。そういうのが「なんか恐い」と思うんだったら、友達だけしか入れないような掲示板やチャットで遊べばいいのでは?…個人的にはそういうコミュニケーションの仕方もアリだと思いますし。
あとは、「言葉のコミュニケーションの特性」とか。これについてはまた項を改めてちゃんと書きたいです。
ネットワーク感覚については、慣れていろいろな体験をしないと、実際には分かりにくいじゃないかなあ、と思います。 それをなんとか少しでも伝えていくことができたらいいんですが。



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