Works that Can't Recommend to Beginners

番外編〜最初に聴くには向かない作品


 番外編として、ザッパ入門者にはお勧めできない作品を少々挙げてみる。別に駄作というわけではないのだが、これらの作品を出会い頭に聴いてしまうと、「…ザッパってこうなの」と誤解したまま一生を終えてしまう可能性があるからである。また、これらの作品だけを聴いてザッパについて吹聴すると、笑いものにされてしまうかも知れない(そこまで考える必要はないか)。
Francesco Zappa (1984)
Crusing With Ruben & The Jets (1968)
Zoot Allures (1976)
 先ず、"Francesco Zappa"は、絶対に最初に聴いてはならない。なぜなら、これは20世紀に生きたFrank Zappaの作品ではなく、18世紀の作曲家、FRANCESCO ZAPPAのスコアをザッパがシンクラビア で再構成し録音したものだからである。ず〜っと聴かなくても良いかも知れない。
 次に、"Ruben&Jets"もお勧めできない。これは確かにザッパの作品で、しかも、全体的に良い出来なのであるが、コンセプトがザッパの好きな50'sのドゥ・ワップ(だと思うが。私はこの方面に詳しくはないので)などの音楽に対するオマージュといった作品で、ワザと、ザッパミュージックとは離れた音楽をやっているからである。
 そして、"Zoot Allures"である。これについては賛否両論あることであろう。何しろ1976年の来日の際のテイクが収録されているし、ライブでさんざん演奏されることになるTHE TORTURE NEVER STOPSが収録されているし、タイトル曲のZoot Alluresではザッパの美しいギターが聴けるからである。
 しかし。全体的に散漫な印象があるのは否めないし、何より、ザッパらしい「色」に決定的に欠けるところがある。そういったわけで、この作品はお勧めできない。

 他にも、"Zoot Alluers"と同じような意味で、"The Man From Utopia"も、あまりお勧めできる作品とは言いかねる。あと、私はまだ聴いていないので何とも言えないが、"Playground Psychotics"は、初心者が購入する際には良くオビなどを確かめた方がいいものと思われる。


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