98年11月に読んだ本。

●「降魔への道 スレイヤーズ13」神坂一[富士見ファンタジア文庫](98/11/30)

久しぶりの本編です。話をすっかり忘れてて、「どんな話だったかなあ」と自分のページを確認したら、去年5月以降はでてないのね(^ ^;)。最後にでたのはいつ??その間に「すぺしゃる」の方は3冊もでてるのに…
まあそれはおいといて。二部に入ってからいまひとつパッとしなかった本編の方ですが、今回のゲストキャラ二名がなかなか楽しくて(竜のおじさま素敵(はぁと))、久しぶりにおもしろかったです。
今回はめずらしくガウリィが活躍してましたねー。いつもよりも頭がよくみえるし(笑)。…単に、本編を読んでない間に記憶が薄れて、残った部分の印象のせいかもしれないけど(^ ^;)
話としては、一段落ついたかなあ、って感じです。とりあえず、話を忘れないうちに次がでるといいんですけど(^ ^;)


●「蒲田行進曲」つかこうへい[角川文庫](98/11/29)

舞台があるってことで、なんか急に読みたくなりまして。昔も読んだことあったんですが、もうどっかに行ったし…かなり本屋を探し回ってやっとゲットしました。
まだ邦画が元気だった時代。スターの銀ちゃんと、大部屋でスタントを専門にやってるヤス。そして元銀ちゃんの恋人で、妊娠したためにヤスに押し付けられた小夏、この三人の歪んだ三角関係の話。ストーリーは全部知ってるけど、それでも、おもしろいですねぇ。ついでに映画のビデオも借りてみたんですけど(これも以前みてましたが)、銀ちゃんの描き方とか、微妙に違うんですよね。舞台ではどう描かれるか、どう演じられるかか、楽しみです。階段落ち、舞台でも本当にやるんでしょうか???
続編の「銀ちゃんがゆく」を読みたいんだけど(これは読んだことない(^ ^;))、みつからないよぉ…


●「知らないと危ない「犯罪捜査と裁判」基礎知識」河上和雄[講談社文庫](98/11/25)

これまた同じく、駅の本屋で買いました。こういうタイトルをみると、つい手にとってしまうというか。
作者は元東京地検特捜部検事で、このタイトルだからどういう裏情報がかいてあるんだろう…と思ったんですけど、わりと基本的なことに終始していたのがちょっと残念。
あとはやはり刑事中心で、もっと民事の話もかいてほしかったなあ、とか。
でもまあ、法律や裁判に関する基本的な知識は絶対に持っておいた方がいいと思うし、気が向いたらどうぞ。


●「二十四粒の宝石 超短編小説傑作集」[講談社文庫](98/11/24)

読む本が手元になくなったので、駅の本屋で無理矢理見繕いました。……まあ、そういうことだからしょうがないんだけど、正直いって、私には収録作品のうちの1/3は「…これ、おもしろいの?」でした(^ ^;)。これも、私がエンターティメントしか読んでなくて、文学に馴染みがないせいなんでしょうか…
それにしても、誰が編集したのかなあ、これ…


●「西の善き魔女4 世界のかなたの森」荻原規子[中央公論社C★NOVELS](98/11/22)

シリーズも4冊目。去っていったルーンを追いかけるため、竜のでる南に旅立ったフィリエルが出会ったのは……
今回で、この世界の秘密がかなり明かされてきましたね。なるほど、こうきたか〜。あと一冊でシリーズ終了だそうですが(本当に終わるのか心配ですけど(^ ^;))、さてどういうオチをつけてくれるかなあ。楽しみ。
それにしても、今回のルーンはかわいかったです。普段仏頂面だけに、本音がでたときっていうのがなかなか(*^ ^*)。残念だったのは、アデイルの出番が少なかったことかなあ。次こそは…


●「デルフィニア戦記17 遥かなる星の流れに上」茅田砂胡[中央公論社C★NOVELS](98/11/21)

いよいよデル戦も最終章に。最後が上下巻になったのは、ちょっとでも長く読めて嬉しいですね。
中身に関しては、「デルフィニア戦記16 伝説の終焉」に比べるとちょっとものたりないものはありますが、やはり一気読みでした。今回残念だったのは、ウォルとリィのツーショットイラストがなかったことでしょうか。やっぱり最後のお楽しみかな。
来月で、デル戦も本当に最後ですね。あとは、ストーリーがどうのこうのいうより、みんな幸せにデルフィニアで暮らしてほしいなあ、とひたすら願っています。


●「オール・アバウト・ユー」菅野彰[クリスタル文庫](98/11/17)

掲示板で名前がでてて、なんかおもしろそうな作家さんだなあって思って、とりあえず新刊を買ってみました。
晴人はロンドンのクラブに所属している、ATPランキング二位のプロテニスプレイヤー。ロイは晴人のコーチで、恋人。お互いを大切に思っている二人だけど、ささいなことからすれ違ったり…淡々と話は進みますが、いやあ、なんかいいですね〜。しんみりと、そしてほわっとする話でした。
この作者の他の話も読みたいんですけど、新書館の古いのはなかなか置いてある本屋がないんですよねぇ(^ ^;)


●「落ちる月」茅野泉[コバルト文庫](98/11/16)

「視線」「悲鳴」「約束」など、「学校」という密室で起こるさまざまなできごとを描いた作品( 結構、読ませます。個人的には「悲鳴」がオススメ)の作者のデビュー作。
この作品は、南の島が舞台となった、ファンタジー…なの??ちょっと違うような(^ ^;)。表紙や口絵のイラストのかわいらしさに似合わず、展開は結構どろっとしています。この人らしい作品というか。ただ、まだこの時には小説としての形がしっかりしてないところがあったなあ、と。デビュー作だから仕方ないですが。最後の方も、もうちょいやり方があったんじゃないかと。あの2年後も唐突なものがありました。…だって、あれだけで元に戻れるというのはなんだか納得がいかないというか…
この人の描く少女って、(「教室」シリーズは特に(^ ^;))なんか生身の女だよなあ、って感じがします。


●「プリズンホテル 春」浅田次郎[徳間書店](98/11/15)

極道ファンタジー、「プリズンホテル」シリーズ完結編。シリーズを締めくくるにふさわしい作品となりました。とにかく、泣きました。それも泣いたあとに気持ちがほんわかするような、そういう暖かい涙でした。それ以上の言葉は必要ないと思います。このシリーズはぜひ読んでみてください。


●「纐纈城綺譚」田中芳樹[ソノラマ文庫ネクスト](98/11/13)

1995年にハードカバーで出版された作品の文庫本化。中国の唐の時代を舞台にした、冒険活劇。…つまらなくはないんだけど、私にとってはそれほどおもしろい作品ではなかったです(^ ^;)。…それよりアルスラーンの続きは出すつもりはあるんだろうか………
この本で何が一番驚いたかといえば、カバーの「近刊予定」に梅原克文の「ソリトンの悪魔」がのってることですね〜〜。そうそう、この作品はすっごくおもしろかった!!!!…でもさあ、こういういかにもライトノベルズなラインナップで刊行されるのは(少なくとも私の行った本屋ではその手の作品の周辺におかれてましたが…違うの(^ ^;)?)、普通の読者が手にする機会が減りそうで残念ですけど、逆に若い人たちが手にとる機会は増えるかもしれないですねぇ。「ソリトンの悪魔」は海洋冒険エンターティンメントという感じですが、とにかくおもしろい作品なので、未読の方はぜひ読んでくださいねー。そういえば「二重螺旋の悪魔」って文庫本化はまだでしたっけ(^ ^;)?(ってこれは田中芳樹作品の感想のはずじゃ…)


●「Barパラダイスへようこそ」秋月こお[コバルト文庫](98/11/12)

「夢見る眠り男」「身持ちの悪い姫と騎士」に続く、シリーズ第三弾(??)。…まあ、この二作の主役たちはチョイ役で出演しますので。
今回は、元モデルの駿と、その元マネージャーだった雅人が経営するバー「パラダイス」での話。雅人の義父であり、駿のモデル時代の所属事務所の社長だった恭介が駿にモデル復帰を持ち掛けてから、駿と雅人の間にひびがはいりはじめた…
これもちょっと消化不良って感じがします。つまらなくはないけど、夢中になるほどじゃなかったです。


●「カムナ歌」図子慧[集英社スーパーファンタジー文庫](98/11/12)

帯には、「耽美ファンタジー」ってかいてあって、あらすじを読んだらおもしろそうだったので買ってみました。金持ちの息子で頭もいい知羽と、不良少年の冬樹は親友で、ゲーム仲間だった。ある格闘ゲームをやっているときに、ディスプレィの中から見知らぬキャラが彼らをみてた…そして、父親の知り合いに連れて行かれた知羽が、殺人事件の起こった部屋から、失踪したと聞いた冬樹は……
うーむ。途中まではよかったんだけどね、後半がちょっと…ファンタジー部分が全体から浮いています。こうなったのは枚数的に足りなかったせいかなあ?


●「まほろばの守人 封殺鬼18」霜島ケイ[小学館キャンバス文庫](98/11/11)

封殺鬼シリーズ最新刊。またしても長野編は終わりそうにないです(^ ^;)。今回、ああいう終わり方して…これから大丈夫なのかっ(^ ^;)。
今回のお気に入りは、「佐穂子パーーーンチッ」に、達彦さんと三吾のツーショット、そしてガンバレよ、千冬くん。ってところかしら。


●「六花風舞 斎姫異聞」宮乃崎桜子[講談社X文庫ホワイトハート](98/11/10)

「斎姫異聞」シリーズ三作目。平安時代を舞台にした調伏モノです。前作で受けた傷が完全には治らず、宮はまだ伏せっていた。その頃、民衆の間で、「処女に宿った神の子が世を救う」という邪教が広がりはじめた。その影にいたのは…
三作目になって、かなり書き慣れてきたなあ、って感じがします。今回は重家の出番が多くてよかったです。
宮と義明も少しは進展したかな?


●「惨敗 二〇〇二年への序曲」金子達仁[幻冬社](98/11/9)

あのアジア最終予選でヒデに惚れて、とにかく色々と知りたくて資料を探していたら(その時には世界選抜前だったので、世間的にはまだそれほどブレイクしてなかったんです(^ ^;))、たどり着いたのが「28年目のハーフタイム」。探し回って、本屋でやっとみつけて、すぐ近くの蕎麦屋で熱に浮かれたように一気読みしてしまった。それが去年の11/20だから、もう1年前なんですね。あの蕎麦屋も潰れてしまったし(おいしかったから気に入ってたのに…)、金子さんも人気ライターになったよねぇ…
この本は、アジア最終予選が終わってから、ヒデのセリエAでのデビュー戦までの、金子さんが色々なところで書いた文章の再録本です。私はかなりサッカー関連雑誌をチェックしていたつもりだったけど、それでも1/2も読んでませんでした(^ ^;)。
W杯前には、あまりにも厳しいことをいう金子さんの発言がちょっと嫌でしたが、こうやって結果がすべて出そろって、まとめて読んでみると、金子さんの主張がよくわかるんですよね。
一番大切なことは、自分を信じること。そして、夢を実現するために何が必要か考え、それを実行すること。
日本は両方ともできなかった。だからこその必然の「惨敗」だった…
大切なのは、今回の失敗の原因を分析して反省し、それを2002年につなげること。
2002年。ずいぶん先のようだけど、案外すぐなのかもしれないですね。
金子さんの見解に全面的に納得できるわけではないけど、でも私はやっぱりこの人の文章って好きだなあ。2002年には、ちゃんと取材をした長編をぜひかいてほしいです。そして、金子さんに「書きたい」と思わせるような日本代表であってほしいなあ。


●「龍泉奇談」椹野道流[講談社X文庫ホワイトハート](98/11/6)

本業は小説家、裏稼業が霊障を扱う「組織」に属する追儺師(ついなし)の美形・天本森と、人間と植物の精霊のハーフの美少年・琴平敏生による、ゴーストバスターもののシリーズ最新刊です。シリーズ5冊目。
今回の舞台は遠野で失踪した女性探しから、大事件に発展して…となります。今回のはなかなかよかったです。特に280ページあたりからの展開にはじーんときました。これでお互いがどれだけ大切だかわかっただろうし、次の話では………になるかなあ(^ ^;)。
電子レンジに興味を示す小一郎がかわいいっす(*^ ^*)


●「非常遊戯−デッド・エンド−」星野ケイ[講談社X文庫ホワイトハート](98/11/6)

ホンコン・シティ・キャットシリーズ完結編。もう完結編かあ…
それにしても。こういうラストになんでなるかなあ(^ ^;)。私自身はあとがきに出てた神無月ふみさんの意見の方に近いんですけどね〜。ちなみにあとがきはちょっとネタバレなので、本編より先に読まない方がいいです。
ファラオがなぜああいう行動をとったか、もうひとつわからないところがありますが、まあ人間じゃない人の考えることなんてわかんないってことで(笑)。それにしても、思い切りのよいラストですよねぇ…ここまでくるといっそ爽快かもしれません。
龍のシリーズの続きを読みたいんだけど、次は別の作品になるのかなあ(^ ^;)。


●「時の螺旋 破妖の剣外伝4」前田珠子[コバルト文庫](98/11/5)

二か月連続刊行の「破妖の剣」外伝です。二本の話が収録されてます。ひとつは雑誌掲載されていたやつで、もうひとつが書き下ろし。「時の螺旋」はゲストが豪華でしたねー。
もうひとつの「紅き神の娘」はもうでてこないと思ってた人がでてきてびっくり(^ ^;)……ひょっとして、あれって趣味なんじゃ(爆)


●「死人遊び 那智&銀狼」霜島ケイ[ASUKAノベルズ](98/11/4)

美形なんだけども貧乏が身にしみついた不幸体質の霊能者・那智と、霊魂がエサの狼の妖・銀狼の悪霊祓いのシリーズです。短編がみっつ入ってます。しかも二冊目(^ ^;)。…この作者は「封殺鬼」シリーズの方なんですが、こういうのも出してたって知らなかったぞ(^ ^;)。しかも一冊目、いまから探しても全然みつからないんだもん…
那智がまるで三吾のように不幸で、銀狼が聖ようにあっけらかんとしてて、いやあなかなか楽しいシリーズです。おもしろいし、ちょっと怖いし、ほろりとくるところもあるし。
続き読みたいけど、掲載していた雑誌は休刊しちゃったんですよね…どうなるのかなあ。
それよりも、先に「封殺鬼」シリーズの新作が読みたいけど(^ ^;)。


●「サイバーストーカー」涼風涼[小学館スーパークエスト文庫](98/11/3)

タイトルどおりの話です。話の展開が想像範囲内で、それほど怖くもないし、かといって爽快な話でもないし。悪くはないんだけどねぇ…


●「アンタレスの記憶 雪之丞事件簿5」あさぎり夕[コバルト文庫](98/11/2)

もうシリーズ5冊目かあ…今回は雪之丞の記憶喪失ネタ。話の展開にもうすこしヒネリがほしかったです。
今回は姫子が活躍してたのはよかったなあ。


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