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【ネチケット。】 00/11/09

ネチケットについて。「ネットワークでのエチケット」でありますが、これを分類すると三種類に分かれると思うんです。
(1)従来の対人マナーとしてのエチケット
思いやりをもって行動とか、そのあたりですね。このレベルでできない人は日常生活でもいろいろと支障をきたしてるんでしょう。「ネチケットなんて必要ない」という人はネチケットはこういうレベルのものだと思ってるようにみえるけど。
(2)インターネットのシステム的なことに由来するマナー
たとえば半角かなは使わないとか、添付ファイルは圧縮して送るとか、そういうことですね。このあたりはネットをやる人にはみんな知っていてもらいたいけど、インターネットの敷居が低くなりすぎたせいでわかってない初心者が大量発生。なんとかしてくれって感じですが、最近はプロバイダのサイトにこのレベルでの「ネチケット」について説明してあるページがあったり、初心者向けパソコン雑誌でよく特集されるようになってます。いい傾向ですな。
もうひとつ注意するべきなのは、このレベルのネチケットは数年で変わってしまうことがあるということ。例えば、「メールのタイトルが日本語では化けるので英語にすること」というのは5年以上前のネチケットサイトには載ってるけど、現在は事実上これは問題なくなってます。古いネチケットサイトを読む場合には、それを気をつけないと。
(3)ネットワーク特有の「距離感」に由来するもの
時間や距離が極めて圧縮されているネットの世界では、ネット感覚とでもいうべきものが備わっていないと上記の(1),(2)を知っていてもトラブルを起こす可能性があるわけです。ネット感覚の主なものを二つあげると、「誰がみているかわからない」ことと「対話している相手にとっては必ずしも1対1ではないかもしれないこと」ではないかと。開かれた掲示板で、友達と喫茶店でお喋りしているような感覚で暴言をはいたら、外部の人間に咎められた…とか、わからないことがあったのでロクに調べもせずに個人サイトのオーナーにメールで質問するとか(←自分ひとりくらいの質問ならいいだろうと思っていても、オーナーはそういう人たち100人からくだらない質問をされていたりすることもありますから)
毎日日記を読んでたり、掲示板の書き込みをみてるから、相手に一方的に親しみを持って、初めてのメールでも馴れ馴れしくするとかいうのも、距離を見失ってるんでしょうね。
逆にサイトを持つ側も、読んでいる「向こう側」の人に期待しすぎることで失望するのも、距離がわかってないせいじゃないかと思います。サイトを持ったからといって、誰かが誉めてくれるとは限らない。大体、読んでる人のうち、メールを出すor掲示板に書き込みするなどしてリアクションを起こしてくれる人は多くても10%、普通は1%程度です。大半の人はじっとみてる、ROMなんです。それを「反応くれないから」ってスネたり怒ったりするのは、みててみっともないかなあと思います。それとも表現したいことがあるからサイトを持つのか、誰かに誉めてもらいたいからサイトを持つのか、本末転倒になってるようなところもたまにあるよね。内容の充実を二の次に「アクセス向上」を目指しているようなサイトとか。反応なんて、「あればラッキー」程度で気楽にやっていくのが一番じゃないかなあ。…って、あ、なんかネチケットから話題がずれてる。…ま、いいか。
ちなみに反応をもらいやすいのはWEB上からのメール送信フォームです。掲示板だと人の目に晒されるし、メールは「手紙」だからそれなりに礼儀もいるけど、送信フォームはもっと気楽に一言かけるますから。

さて、うちのサイトでは(3)がらみの話が多いんですけど、今回このネタで書いたのは(2)の件で。私の場合はホームページでメールアドレスを晒しているから仕方ないんですけど、よくダイレクトメールがくるんです。ダイレクトメールにもマナーというものがあると思うんですが、今回の場合は「特定アドレスにメールを出すと登録している多数のアドレスにメールが配信される」パターンだったようで、不審なメールに怒った人が「こんなメール送らないでください。迷惑です。対処しないなら、こちらで調べますよ」みたいなメールをそのアドレスに出しちゃったんです。しかもプロバイダからのメールアドレスで。……そんなことしたら、下手したら数万人に自分のメールが届いて、メールアドレスが晒されるということがわかってなかったんでしょうね。よくあることですが、なんかみかねて「これはこういうシステムだから、無視した方がいいですよ」というメールを出してしまいました。一度出してしまったメールはキャンセルできないから仕方ないとして、失敗を糧にしてネットでたくましくすごすための知恵をきちんと身につけてほしいものです。…返事は来ないだろうなー、きっと。まあ、別に感謝されるためにしてるわけじゃないし、いいけど。


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