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【ヒカルの碁 第167局「少年達」】 02/10/07


今週のダイジェスト。
・選手になるべきは自分か社かはっきりさせたいという越智のプライドの高さに触れ、強い相手との戦いを尻ごみしていた自分の弱さに気がつく和谷。
・越智くんの申し出に渡辺八段はすぐには答えられない。騒ぎを知った北斗通信システムの戸刈が予選をもう一局増やすことを了承、社も越智の申し出を受け入れて翌日二人の対局が行なわれることに。
・その後、戸刈は渡辺八段に色々な話を聞いた。ヒカルや社は自分でも勝てるかどうかわからないほど強い。囲碁は頭脳と感覚の問題なので、子供と大人は対等に戦える。日中韓Jr.杯は「剥き出しの才能の戦い」だと。
・翌日、越智と社の対局にはアキラやヒカル、和谷も見にきた。対局は社の中押し勝ち。
・北斗通信システムの戸刈は、日本代表を目指す若き棋士たちの意気込みに感銘をうけ、日本チームの健闘を願うようになった。
・韓国チーム 高永夏三段(コ・ヨンハ)16歳 洪秀英二段(ホン・スヨン)14歳 林日煥四段(イム・イルファン)17歳 団長・安太善八段(アン・テソン)
・中国チーム 陸力五段(ルー・リィ)18歳 王世振四段(ワン・シチェン)17歳 趙石三段(チャオ・シィ)14歳 団長・揚海八段(ヤンハイ)
・日本チーム 塔矢アキラ三段15歳 進藤ヒカル初段15歳 社清春初段15歳 団長・倉田厚七段
・北斗通信システムのOLの名前は「相川」

結局、社くんと越智くんの対局は認められることになりましたか。(実現する)or(実現しない)という分岐点以降は、順当な展開でした。越智くん、やっぱり負けちゃいましたが、越智くんであればその悔しさをバネにして成長できるだろうし。トイレにまたこもるんだろうなあ… まあそれでも、先週は今の越智くんの対局をちらりとも見なかったアキラさんに、少しは見直してもらえたようで、よかったかも。

和谷くんも、越智くんのプライドの高さを目の当たりにすることで、自分の気持ちの弱さに気がつきました。新章が始まってから続いていた和谷くんの気弱描写ですが、それに気がついたことでとりあえずは一安心かな。でも自分の弱さに気がついても、今の和谷くんの環境だけでは急激に強くなるのは無理だろうし… 伊角さんの中国編みたいな修行エピソードが和谷くんにもあるんじゃないかなあ、と思うんですが。そうじゃなきゃ、結局は「地道に頑張ってる主人公の友達で、主人公の凄さを表現するためのモノサシ」に終わってしまいそうですから。

囲碁そのものに興味はなく、冷たい態度だった戸刈氏の気持ちも、越智くんらの情熱をみることで緩んだようです。かといって日本贔屓になったりはしないだろうけども。あの写真の扱いに注意したのも、マナーとしての写真の扱い方の問題もあるでしょうが、それよりも実際生身の彼らに出会ってその情熱を肌で感じとったために、写真が「ただのモノ」とは思えなくなったのではないでしょうか。その点、相川さんは選手たち自身や、そのプロフィールなど知らないこともあって、扱いが無造作になったんではないでしょうか。…わりと大雑把な性格だというのもあるかもしれませんが。

中国チームと日本チームの選手が判明しました。揚海さんが団長に!! 揚海さんはすごく好きなキャラなので、再登場は嬉しいかぎりです。趙くんも見事に出場。でも彼が14歳だってことに驚きました… もっと幼いかと思ってたので。キャラブックをみたら、楽平より一つ上ってことで、伊角さんが中国にいったときには13歳。そのあと誕生日を迎えたにしても、でも幼く見えるなあ… 社くんと一歳違いとは思えません。
楽平はさすがに代表になるのは無理だったんですね。あの中国棋院の寮にいる若手の中ではそれほど強くないって描写でしたし… 北斗杯では和谷くんと楽平の対面シーンはこれでなくなったんでしょうか。和谷くんは選手じゃなくても北斗杯は見に行くと思うんですが、楽平くんはさすがに中国からくるのはお金もかかって大変だろうし。
中国棋院の残り二人の代表は、名前がでてくるのも今回は初めてじゃないかと思います。でも今回は女の子は一人も選手にいないのか。コミックス19巻にほったさんが書いているように、実際には強い女の子もいるんですから、「ヒカルの碁」の世界にもそういう女の子がでてきてほしいものです。
でも、この日中韓を比較すると、選手の美形度では日本の勝ちだよなあ…と思ったり。顔と碁の強さは関係ありませんが。段位の平均は日本が一番低いですね。初段が二人もいるし。碁としても、いくら韓国・中国が強いとはいっても、秀英くんにはヒカルが一度勝ってるし、趙くんには伊角さんが勝ったことはあるし、全く勝負にならないほど力の差はなさそうなので、どういう大会になるか楽しみです。今までは一部の人たちしか知らなかったヒカル強さも、この大会を契機に全国区になるのかなあ。

…でも今回の話でがっかりきたことがありまして。ヒカルの代表が決まった後のヒカルとアキラの会話とか、対局後のヒカルと社くんの会話とか、楽しみにしてたんですが全く触れられることなく終わってしまいました… 脳内補完するしかないのでしょうか。でも、小畑先生の絵でみたかったなあ。越智くんと社くんの再戦が決まったあと、アキラとヒカルは久しぶりに碁会所に行って検討して、それでまたケンカになったりしたのかなあ…

来週は休載とのこと。次の話まで待つ時間が長くなるのは辛いけれども、小畑さんのここしばらくの仕事量を考えると、休んでもらわなきゃ… 今年に入ってから一体何枚のカラー原稿を書いたのやら。ゆっくりと休んでほしいものです。


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