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【アニメ ヒカルの碁 第32局「予選最終日」】 02/05/26

プロ試験予選二日目。ヒカルはまだ固くなったままで、実力が発揮できなかった。椿に昼食に誘われ、お弁当を買ってきたからと断ったヒカルだったが、食欲がなくご飯を残すハメに。佐為の言葉にもヒカルは耳を傾ける余裕がない。そして午後からの対局、ヒカルは負けて2敗となり、後がなくなった。
三日目、ヒカルは時間ぎりぎりになっても棋院近くの公園にいた。今日の対戦者はヒカルと相性のいいフク、落ちつけば勝てるはず。苦手な椿と顔を合わせて動揺しないように、時間ぎりぎりにヒカルは対局室に駆け込んだ。
その頃、ヒカルの母は義父の平八のところに相談に来ていた。囲碁好きな平八に碁のプロのことを教えてもらおうとして。ヒカルの母は、ヒカルはてっきり囲碁教室に通ってるだけだと思っていたので、プロになるというのは寝耳に水の話だったのだ。しかし、平八もよく囲碁のプロの世界はわからない。ヒカルの父親・正夫はどんな世界でもプロになるのは簡単なことではないし、今は好きにさせておけば…というつもりだった。平八はなぜヒカルがプロになろうと折ったのかをヒカルの母親に聞く。彼女が聞いたところによると、同年代の男の子に碁で負けて思いっきり見下されたことが原因らしい。だからヒカルはその子を見かえしてやりたいのだ。
「初めにオレに挑んできた時のアイツの目 あの目をちゃんと――オレに――向けさせてやる」
ヒカルとフクの対局は、お昼休憩の頃にはすでに終盤、ヨセに入っているために中断なしで対局を続けることになった。ヒカルはフクという気心の知れた相手との対局だっこともあって、なんとかいつものヒカルの実力が発揮でき、ヒカルが勝利をおさめた。ヒカルはこれで1勝2敗で崖っぷちでぎりぎりで踏みとどまったが、フクもこれで1勝2敗に。対局では勝った方が対局結果をつけるようになっている。ヒカルは自分のところに白丸のハンコを押し、ゲンを担いで自分の手の平にも「白星」を押した。
一方、碁会所で伊角と和谷がひと癖ありそうなオヤジたちと対局をしていた。「プロ試験受けるくらいの実力がある」とプロから言われたこともある神宮寺が、伊角の強さに舌を巻いた。伊角が自分たちは院生で、勉強のために碁会所めぐりをしていると聞いて、強い碁会所の場所を書いたメモを渡した。伊角と和谷はそのあとプロ試験予選がどうなっているか知るために日本棋院へ寄った。
プロ試験4日目、ヒカルは奈瀬から和谷たちが棋院に寄ったという話を聞いた。飯島は3勝で勝ちぬけたが、奈瀬はヒカルやフクと同じく1勝2敗で崖っぷちなのだ。対局場は3勝と3敗の人たちがいなくなって閑散としていた。椿が3勝で勝ちあがっていなくなったときいてほっとするヒカル。対局の前に改めて組合せ抽選会が行なわれた。ヒカルは本来の実力を発揮できて、無事に勝利をおさめた。奈瀬も中押し勝ち。ヒカルはゲンをかついで、手のひらに白星の印を押す。
プロ試験5日目、用意された盤面は二つ。これですべてが決まるのだ。その場に現れたのは5人、抽選を行なってフクはB、奈瀬はAを引く。そしてヒカルの用紙は白紙、不戦勝が決まったのだ。戦わずして勝ちあがったことを喜ぶヒカルを「逆です!!」と叱る佐為。本選にでることが目標ではなく、本選を勝ちぬけることが目標なのだから、ヒカルは一局でも多く場数を踏まなければいけないのだ。それなのに不戦勝… そんな佐為の言葉に、本選まで一か月あるから特訓するとヒカルは言った。ヒカルを責めたてる佐為だったが、この日棋院で行なわれる森下九段の研究会の待ち時間に、ポケット碁盤で打とうか?とヒカルに言われてあっさり佐為の機嫌はなおった。
和谷が森下九段の研究会に参加するために、棋院にやってきた。この日はプロ試験最終日、2敗組のヒカルや奈瀬やフクの結果はどうなったのか? ヒカルの姿が見えなくて驚いた和谷だったが、すぐにヒカルが声をかけてきて、不戦勝だったことを話した。ヒカルの連敗の原因が「ヒゲゴジラ」にびびったためというのを聞いて、ヒカルにオヤジの免疫をつけさせるために、伊角と一緒の碁会所めぐりにヒカルを連れていってやると言った。
和谷とヒカルはプロ試験の結果を知るために対局室に向った。奈瀬が母親に携帯電話で合格を報告していた。フクも勝ったらしい。
ヒカル、和谷、奈瀬、フクで棋院から一緒に帰った。ヒゲゴジラにびびっていたことをヒカルは奈瀬にからかわれるのだった。


今回は原作の2.8話分を一話でやったために、いくつかカットされた部分がありました。原作5ページ分のプロ試験予選のエピローグ的な話はカットされのかなあ… 来週やるかもしれないので、今回その分の話は書きませんが。

アニメで変更された原作エピソードについて。
(1)平八さんとヒカル母との会話
物語に大きな影響はない部分のカットです。まず平八さんはヒカルが院生になったことを知らなかったこと。平八さんたちは正月に海外旅行にいってて、そのあともヒカルに会ってなかったからだそうです。ヒカル母からは「囲碁の塾に通っている」と聞いていただけで。ちなみにヒカル母は院生は「囲碁の塾」だと思っていて、まさかプロになるとは思ってなかったとか。
ちなみに院生試験は1組全員が強制的に、申請も必要なしで受験、院生は受験料がタダだそうです。
ヒカルは若獅子戦で学校を休むときには、親にも報告していたみたいですが、それがをという意味を持つ大会かなどはちゃんと教えてなかったようで。ヒカルも最低限の言うべきことは親にも言ってるみたいだけども、詳しい話とかはしてなかったんですね。…まあこの年齢の頃って、「よくわかってない」親に細かく説明するのはうんざりするものでありますが。
(2)プロ試験4日目
ヒカルの対局相手は「院生一組下位の子」であると原作には書かれています。ヒカルにとってよく知った相手だというのもあってヒカルは実力を発揮できたんでしょう。
(3)プロ試験5日目
原作では、和谷くんがヒカルと話をしているところに森下九段門下生の一人・冴木四段がやってきてヒカルに試験の結果を聞いて、「おめでとう」と笑顔で言ってくれました。冴木さんがカットされたのは悲しかったです…
奈瀬ちゃんが電話していた相手は原作では何も書かれてませんでしたが、アニメでは「お母さん」に。それが自然なことでしょうね。
4人で棋院から帰るエピソードは原作にはありません。でもこういう院生たちのじゃれあいは好きなので、アニメオリジナルでこういうエピソードがあるのは嬉しいものです。

これで予選は終わり。「不戦敗」というとりあえず勝ったけれども今後に不安を残す終わり方にするなんて、話の作り方がうまいなあ…と思ったものでした。ヒカルにはまだまだ弱点があって、それを気づかせるためのエピソードしてうまく作用してますし。で、本選に向けての弱点克服のための特訓に話は展開します。ここしばらくヒカルは低空飛行をしてましたが、次回は痛快な展開になるのでお楽しみに。

そういえば、今回のプロ試験4日目のハンコのエピソードでヒカルが名前を呼ぶまで、奈瀬ちゃんの名前は原作では公表されてませんでした。そのためファンの間では「院生一組女子」の名前で呼ばれたものです。第一回の人気投票ではその名前でランキング入りしたのでした。
ちなみに飯島くん(メガネイヤミくん)の名前も奈瀬ちゃんが「飯島くんたちは〜」と話して初めてわかったものでした。

マンガの絵をかいている小畑さんはオヤジを描くのが好きだそうですが、今回のゲストキャラ・神宮寺さんも原作では存在感のあるオヤジに描かれています。アニメではもうひとつ迫力足りなくて残念でしたが。今回の作画は先週と比較するとイマイチな絵が多くて残念でした。他のアニメであれば許容範囲かもしれませんが、原作の絵がキレイなこともあってひっかかるんですよねぇ…


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