日記  今の日記 / 「ヒカルの碁」感想INDEX     …………… 本の感想ページ

【アニメ ヒカルの碁 第52局「ヒカルVSアキラ」】 02/10/14

今週のダイジェスト。
・森下研究会で、大手合のことも知らなくて和谷にバカにされるヒカル。皆が大手合やプロ昇段の仕組みをヒカルに教える。
・3月、新入段の免除授与式。この日は各賞の表彰がある合同表彰式も行なわれていた。
・会場で和谷と会って話しているヒカルの目の前に、アキラが現れた。声をかけようとしたヒカルを無視して通り過ぎたアキラ。
・ヒカルはアキラに無視された悔しさから、アキラに追いつくだけでなく乗り越えてやると思いを新たにした。
・新入段者研修にて、今年の大手合の組合せを知ったヒカル。ヒカルの初戦の相手はアキラだった。
・十段戦五番勝負第2局は、タイトル保持者・塔矢行洋に、挑戦者の緒方精次九段が勝利をおさめ、1勝1敗に。
・ヒカルの家に大手合の通知書が届く。対局日は4/4。
・4/4、棋院の対局場で、冴木がヒカルを待ち構えていて、ヒカルにあれこれアドバイスを。
・緊張しながら待つヒカル。対局開始時間になったが、アキラは来ない。
・棋院の人にヒカルは呼び出され、今日はアキラが来ないということを聞いた。塔矢名人が倒れて病院に運ばれたのだ。

いよいよプロ編スタート。今回は原作の105局、106局を1話にまとめてました。冒頭のエピソードの順番が微妙に変わったり、セリフが足されてたり削られたりしてましたが、基本的にはほぼ原作と同じです。ただ、ヒカルの顔が… 原作では、この段階ではまだあどけなさが残って、丸くてプクプクとしているんですが、アニメでは顔のラインがシャープで大人っぽく。ちょっと違和感があります… アキラの表情あたりは結構きれいでよかったのではないでしょうか。
演出はちょっと大袈裟かな?と思わなくもないですが、キャラクターの心情をうまく表しているし、物語に緊張感がでてよかったのではないでしょうか。

今回説明のあった大手合ですが、実は相当ややこしいシステムだったりします。ポイントの付け方や昇段する条件というのは複雑ですが… 基本的には大手合で対局するのは似たような段位の相手(初段であれば初段〜三段あたり)で、勝っていけば上の段にあがることができるということをわかっていれば十分ではないでしょうか。
現実の囲碁界では大手合がなくなるという話だそうですので、「ヒカルの碁」の世界にもいずれは影響するかもしれません。

アキラとヒカルの久々の邂逅は、アキラが意地を張って無視→ヒカルの闘志に火をつける→ついに「本当の」初対局→名人倒れてお流れに…と盛りあがるだけ盛りあがって、そのエネルギーを別の方向に反らされてしまいました。
当時原作を読んだときには、こんなに早い二人の対局を期待させて、なぜこんなジラすようなことするんだ〜〜〜と暴れたくなる気持ちになってしまいましたが、ずっと後になってから考えると、こうなるのは必然だったんですよね…
というわけで、まるで「君の名は」のような、アキラとヒカルのすれ違いはまだまだ続きます。
「ヒカルの碁」は、読者の「こういうのが見たい!!」という欲望を刺激しながらはぐらかすような展開を平気でやってくれる作品です。特にキャラクターに思い入れのある人には、いろいろとストレスの溜まる展開にこれからなると思いますが、それはすべて最終的に「美しい一局」を形作るためなので。お話が一区切りつくまで、できることなら見続けてほしいなあ、と思います。

原作ではこのときに初めて緒方さんの名前が「精次」であることがわかったのでした。あまりにもチンピラぽい名前に涙したなあ、あの時は。さて、名人が倒れたことで、名人一強の磐石時代にヒビが入りました。これから群雄割拠の時代に移行するのでしょうか? 若手最強といわれながらもまだタイトルを一つも持っていなかった緒方さんは果たしてタイトルをとれるんでしょうか。

それにしてもアニメになって、アキラの洋服の妙センスがますます増幅されてますね…


HOMEへ / 麻弥へのメール