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【ロード・オブ・ザ・リング「王の帰還」ネタバレ感想】 04/02/22

王の感想、見てきました。
泣きました。
今でも、フロドのことをついつい考えてしまいます。
変わらない故郷と、変わってしまった自分。
戻れない日常。
癒されることのない傷。
それらを、あのがらんどうとした袋小路屋敷の中で文章を綴りながら一体何をみていたのでしょうか…

「The END」の文字が浮かび上がったときの喪失感。3年間、楽しんできただけに、物語の終わりが寂しいです。あとDVDという楽しみは残っていますが…
私の指輪歴は、
映画一作目を見る→原作(文庫新版)完読→映画二作目を見る→追補編
という浅いものです。だからこそ、映画を見ている間、心の中で"原作との比較"をせずに、映画だけを純粋に楽しめてラッキーだったかも。
2/21に字幕版をみて、その日に原作をぱらぱらと読み返し。もう一度味わいたくて、今日吹き替え版をみてきました。吹き替えは字幕を読まずに済むので、画面に集中できることもあって、一度目よりもじっくりと楽しむことができました。セリフも格調高い表現が多く、また声優さんの演技もすばらしかったです。(ただ、ゴラムだけではオリジナルのアンディ・サーキス氏の演技があまりにすごすぎただけに、ちょっと物足りない部分が)

あとは思いつくまま感想。
・狼煙のシーンが美しかった…
・ミナス・ティリスが美しすぎます。美しい、ばかり連呼しているけれども、遠景で出てきたときから目が離せなくて。じっくり見ることができるDVDが今から楽しみです。メイキングも。
・震えたのは、セオデン王が兵を鼓舞するシーン。角笛の響きがこれまた美しくて。
・野戦のシーンはすごかったです。今まで戦記ものなどでよく目にしていた「馬で蹴散らす」というのがこういうことなんだなあ、と初めて実感できたり。(前作にもそういうシーンはあったのに…)
・ガンダルフ、はじけすぎ。ついつい「やりすぎだよ…」と呟いてしまったり。
・ピピン、歌うまい。
・笑うところではないと分っているんですが、つい…「白いマトリョーシカ」
・幽霊軍、強すぎです。あれじゃそれまでの人間の奮戦は一体なんだったんだ、という感じで…
・デネソールの狂気については、原作を読んだときにはさっぱり実感できなかったんですが、映像でみると納得。最愛の長男を失ってしまった後、敵の圧倒的な兵力、悲劇的な未来をパランティアで垣間見ていたら、そりゃ壊れるのも無理ないかと。
・フロド・サム・ゴラムの話は、一度目みたときにはもうひとつよくわかってませんでした。二度目をみたときには少しは見えてきたような… フロドがゴラムの幼稚な計略にひっかかってサムを追い返したシーンも、レンバスのことは言い争いのきっかけにすぎず、フロドの心は「サムが既に指輪の誘惑にハマっている?」という疑惑に囚われていたのかな、と。
・冒頭のスメアゴルがゴラムに変貌していく様が、後半の指輪の重みに消耗してゆくフロドとの対比しているように見えました。
・縛られて倒れていたときのイライジャのお腹…ちょっとぷよぷよなのががっかり。
・ホビット庄掃討がない映画版の展開の方が好みかも。故郷の人々は、彼ら4人がどれだけすごいことをしてきたかを全くわかってなく、旅立つ前と同じような変わらぬ平和が続いている。賞賛されずとも、自分たちの成し遂げたことは己がわかっていればそれでいい。そういう感じで。
・エンドクレジットで全部終わって呆然とした気持ちが救われました。本を読み終えた後に、その世界から立ち去りがたくて挿絵をパラパラみてるみたい。


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