Invitation To The Bizarre

偏見とはいうけれど…


 昔から、ザッパに対しては、「変態」だの「異常」だの、「狂人」だの(おっと、そこまで言う人はいなかったが)という評価がまかり通っていた。実際にザッパの音楽に触れたことのある人には、もうどうしようもなく的外れな意見であることは判りきっていることである。(私も以前、このHPへの感想メールで、「ザッパですか、変態ですね、そうでしょう」などというふざけたメールを貰ったことがある)

 しかしながら、極めてフツーに、というか、マスコミ的に暮らしている人の中には、「やっぱり変態なんじゃない?」とか思っている人がいても、まぁ、不思議ではないと思う。ザッパの音楽や行動というものは、そういったところからは飛び抜けたところにあるわけだから。また、敢えて「フツーじゃない、フツーにしていては聴くことのできない」音楽をザッパに求めている人もいるだろうと思う。
 そういう人達には、次の3作品をお勧めする。

Uncle Meat (1969)
Weasels Ripped My Fresh (1970)
Jazz From Hell (1986)
 はっきり言って、この3作品は強烈である。聴き通すにはちょっとした覚悟がいるかもしれない。"UNCLE MEAT"は、初期の代表作で、変拍子や奇妙な音のチェンバー・ミュージックといったところ。ごく初期のライブなども聴ける。"Weasles ..."は、これも初期のライブを集めたもの。気違いじみた笑い声が恐ろしい曲や、楽器毎に拍子の異なる曲、ノイズの塊などが詰め込まれている。"Jazz From ..."は、アカデミックに変態している。大部分がシンクラヴィアで作られたこの作品は、刺激に満ちあふれている。

 これらの他にも、忘れてはいけない作品として、デビュー作の"Freak Out!"(最後の面のノイズが気持ちよい)や"Lumpy Gravy"がある。"Lumpy Gravy"などは、ピアノの中に頭を突っ込んでした会話なんかも収録されている。有名な話だけれども。


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