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【表現の痛みと覚悟】 00/05/03

ものすごく今更なんですが、銃夢HN問題を記憶に止めるために。詳しいことはこのページに書いてあるんですが、あるマンガ家が自分の作品のタイトルと同じハンドルネーム(ネット上のペンネーム)を使用している人に、高圧的な口調で使用禁止勧告をメールした、というのが発端になっています。それがあちこちに飛び火して、もう終わってる感じですが。今回の場合はどうみてもマンガ家さんの方の勇み足でどちらが一般人の支持を得られるかは明白ですが、ハンドルネーム一般の話としては、個人的にはこういうことを書いたことがあります。一般的なマナーとして、「そのホームページのジャンルに頻出する単語はハンドルネームに使用しない」「先に活発に活動している人とハンドルが重なった場合は、後から来た人が区別がつくように工夫をする」があるんじゃないかと。要は、混乱を避けるためですね。ジャニーズ関係では、昔「メリー」というハンドルネームでホームページを作成しようとした人がいたんですが、「それは誤解されかねないから」と、変更した方がいいのでは?とアドバイスをしたことはありますね。
先住者をたてるということについては、ハンドルが重なっていた場合、後からきた人が読み方を変える(漢字をひらがな・ローマ字にする、その逆)とか、最後に★などの記号をつけるとかして区別がつくようにするべきなんじゃないかと。もっとも、巨大掲示板などの参加者の把握なんて誰もできないところの場合は、ハンドルの重複は(管理人や有名な参加者と重なってない限り)あんまり気にしなくてもいいかもしれません。
あんまりないようなハンドルを使っていればそういう問題もないんですけど、あまりにユニークだと逆に全文検索などで自分の参加している掲示板を全部探し出すことができるので、特殊すぎるのも考えものかも。

みのうらさんの5/3の日記から。このページ
私個人の意見としては、作家さんがWeb上で本の感想サイトを作成している人のことをいくらバカにしようが、別にどうでもいいというか。自分の書いたことは最終的に自分に降りかかってくるのは、作家であってもなくても同じだと思うんです。読み方のレベルが低いのを棚に上げて悪口しか書いてないようなサイト(ゴッホの絵を「デッサン狂ってる」といって批判するようなものですな)は、そのページを読んだ人にバカにされて、二度と訪問されないだけです。同様に作家さんがWeb上の読書感想でひどい意見を言われたことに反論するのも自由だろうけど、その分「度量が足りない」と軽蔑されたり、2ちゃんねるでバカにされたスレッドを立てられたり、その他嫌がらせをされることだってあるだろうし。結局、自分の書いたことの反動を受けとめる覚悟は、Web上で文章を書いてる人であれば誰だって持っておくべきだと思うんです。
このあたりの私の考えは、前にINTERNET Watchで連載したときにまとめたつもり。
でもま、くだんの作家さんは言葉使いは悪いし、言ってることもアレですが、大林掲示板での擁護意見のひとつのchayka氏の意見(5/3 1時40分)は10%くらいは理解できなくもないかな。ごくたまに「誰でもみれるところに文章を置く」ことの怖さをわからずに文章を垂れ流しにしているサイトオーナーもいますからね。それで、作者本人に見られて、うろたえたり、舞い上がったりして、みっともないなあ、と思うことも…Webで公開している以上、悪口を書く場合はその本人に見られてるつもりで書くべきでしょ。「陰口」のつもりなら頭を使って本人がみても自分のことだとわからんようにかけばいいのに。
話はズレますが、今回の件で思ったこと。表現の痛みを覚悟せずに、ほめてもらうことばかり考えてWebを作成している素人も少なからずいると思うんですが、プロの作家さんでもそういう方もいるわけなのね……まあ誰だって自分の書いたものを批判されるのはおもしろくないんだし、だったら賛辞しか入ってこないようにすればいいんじゃ? ネット上で賛辞だけを拾うには、誰か(熱心なファンか友人にでも)代理を立てて、その人のフィルターを通した意見だけを聞けばいいわけなんだし。プロの作家として卑怯かもしれないけど、人からの批評に左右されやすい人は逆に批判を聞かない方がよい作品を作れるんであればそういうのでもいいんじゃないかなあ。一読者としては、作品のデキがよくてコンスタントに発表してくれれば作家さんの人格なんてどうでもいいです。


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