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【ネットケンカの極意】 01/07/26

さて、「ネットケンカ」の話。昔、有里さんのサイトでみかけて話題にしそこねたところ。ネットケンカ道場。これに刺激されて私も何か書きたくなってたんですが、やっと考えがまとまりまして。

ケンカ売ると決めたとき/ケンカを売られた場合に最初にすべきなのは、メリット・デメリットを充分に検討した上で「勝利条件」を確定し、それに必要な戦術を選択することではないかと思っています。真正面から相手と対峙するのが必ずしもよいことだとは限りません。勝利を最優先とするならば、様々な手を使うことも可能。このあたりは気が向いたらまた詳しく語りたいですが、ダークになっちゃいそうだからここでは書けないかも。

とにかくやっちゃダメなのは、感情に任せた脊髄反射的に反応した書き込み。ネットでの発言は一度出てしまうと後で削除したところでなかったことにはできません。みた人がコピーして、その部分についてあれこれいわれてしまう可能性がありますから。
即座の対応より、少し頭を冷やしてから冷静に対応する方がベター。

ネットケンカの場合は、自分と相手だけの問題じゃなくて、観客にどうアピールして自分のイメージをよくするか、相手のイメージを悪くするかということも考えながらやるべきではないかと思います。(もっとも周りなんてどうでもいい、自分の気持ちが納得できれば…というのもアリでしょう。周りからバカにされて、「ヘタレ」だと侮られウォッチ対象となり嘲笑られてもそれでいいなら、周りなんて考慮しなくていいかと)
そのためケンカを有利に進める上で重要なのは、自分のフィールド/相手のフィールドを把握し、守るべきもの・攻めるべきものの優先順位をはっきりさせること。
自分のキャライメージや読者の信頼を犠牲にしてもやるべき事なのかどうかも考えた方がいいでしょうね。ケンカはしないに越したことないです。

「フィールドを把握する」についての説明。そのサイトの所属する「文化圏」によって、何がプラスポイントになり、何がマイナスポイントになるのかが違ってくるのです。場所によって「ルール」は違う。「ルール」を知らずに戦ってしまうと、相手にダメージを与えられないばかりか、自分の攻撃で逆に自分が傷ついてしまうことになってしまいます。
そこで例として、今回のみのうらさんの最初の啖呵(7/24の日記の「ボコッて欲しくて〜よくわかったから」の部分)について考えてみます。もしあれを暖かいコミュニケーション重視のところや礼儀を重んじるところでやってしまえば「そんな言い方は酷い/失礼だ」で内容を吟味する以前に拒否され、切り捨てられるでしょう。それではケンカ相手と同じリングに上がることすらできない。
ただし今回のみのうらさんとCr3+さんのケンカの場合は、フィールドは「ケンカ上等WEBテキスト」系。あの程度の言い方はこのフィールドではよくある話で、観客もそういうのには慣れているために「あーあ、みのうらさんまた怒ってるよ」程度にしか思われないのではないかと。逆にその程度に過ぎないみのうらさんの発言をCr3+さんが「ここまで常軌を逸したたけり狂い方」(7/24の日記)と書いたのは明らかに過敏な反応であって、ナイーブさはマイナス評価となるこの「ケンカ上等WEBテキスト」フィールドでは、観客に「コイツはヘタレ」だと思われる可能性の高い行動となってしまいました。その他にも、今回のCr3+さんの反撃はフィールドの「ルール」から考えると自爆技としか思えないものが多数ありましたが…
どういう部分がダメかについては、幻想四海の掲示板のスズキトモユさんの7/25 08:36の書き込み「……ダメすぎ。」がかなり端的に指摘しているかと。
一方、みのうらさんの方にも「みっともない」部分はありますが、みのうらさんはそれを自覚した上でやってるからねぇ。ネットケンカで大ダメージを与える攻撃のひとつが「本人は無意識では分かっているが意識には上ってない/意識からそらしているダメな部分」を指摘してやるということじゃないかと思います。だから「みっともない」と分かってやってることを指摘してもほとんどダメージにならないんですよね…

ちなみに自分の場合。うちのサイトの所属するフィールドは「ケンカ上等WEBテキスト」にも少しひっかかってますが、メインは書評系・ジャニーズ系・マンガ系です。そういうわりと甘目な世界にいます。その上、昔、ジャニーズ系大手サイトを運営していた頃は理想的な管理人を演じていたせいで、読者は私に対してクリーンなイメージを持ってる人が多かったのでした。今もその延長にいるかも。だからムチャなことを言ったらイメージガタ崩れになるのは間違いないでしょう。
だから私は自分の中の毒はなるべく見せない方向でやってます。毒を撒くことで得られる満足感よりも、それによって失われる読者の信頼や、増えるリスクの方が大きいと判断してますから。それでも「どうしてもこれはいいたい!!」ことがでてきた場合は、メリットとリスクを考えた上で表現に気を配って文章を書くようにしています。たまには無茶苦茶なことを言いたくなることもあるけど、こういうキャラだから仕方がないし。
それでもネットで発言する以上、何を言われても仕方ないと思ってますけどね。
私の場合はこういう方針ですが、中には「周りの目がどうした」「100発殴られても101発殴り返せばいいんだ」という人もいるでしょう。それもひとつの価値観でしょうし、それを実践している人はある意味尊敬します。ただ、このレベルまでくればいいんですが、「ケンカ上等」を掲げてナイフをもて遊んでるのに、ちょっと殴られた位でおたおたするようなみっともない人も結構いますからね。殴られたくなければ、危ないところにはいかない、人を刺激するような行動はとらなければいいのに、と個人的には思います。
WEBでいえば、悪口とか批判を書くなら覚悟を決める、覚悟がないからそういうことを書かないか、友人や理解者のみのクローズドな空間で発言を行なうというところですか?

ネット初心者というのはそのあたりがわかってなくて往々にみっともない姿を晒したりしますが…昔はともかく、今は初心者にこういう覚悟を求めるのは無理だというのは私もわかってるんですけども。
ただネットの安全教育において、ウィルスだとか詐欺だとかプライバシーの危険性と合わせてこういうことも伝えてゆく必要があるんじゃないかとは思います。
「何もかも自由に言いたいけれども、誰かに何か文句付けられたくない!! バカにされたくない!!」とメリットだけを享受してリスクを考えないのはあまりにバカすぎる。


【ネットケンカの極意(2)】 01/07/27

昨日の日記の話、「ネットマフィア系というのは昔からWEBを見てる人しか知らないし、現在は事実上存在してるとは言い難いジャンルだからふさわしくないのではないか?」というご意見をもらいました。確かに最適とは言えませんね。ということで、「ケンカ上等WEBテキスト系」に変えておきます。…これでなんとなくイメージは伝わりますよね?

さて、昨日に引き続き、ネットケンカの話。昨日は同じ「フィールド」にいた場合のケンカの話でしたが、今日はケンカする相手とフィールドが違う場合。その時は、できるだけ相手のフィールドのルールに合わせたやり方をした方がケンカもスムーズにいきますので、そうすることをオススメします。自分ルールを強引に押しとおしてもいいけど、ケンカの内容が最初の争点とはズレて「ルールの違い」に関することに終始する可能性があります。ケンカすること自体が目的であればそれでもいいんですが。

問題は、「ルールの違い」そのものが争点だった場合。これは結構厄介です。ケンカ相手だけではなく、相手サイドのギャラリーにも「なぜそのルールが問題か」をわかるように伝えなければいけませんから。ルールはそのフィールドでコミュニケーションが円滑にいくように最適化されてることが多いので、違う概念を示されても何が問題なのかなかなか理解できないものです。…もちろん未熟で知識不足のためにルールが他のフィールドとは違ってる場合はあるんですけどね。(公開掲示板で市販ソフト不正コピーの話を堂々とするとか)
ルールの違いが争点となる場合は、消耗戦のあげく不毛な終わり方をすることが多いようです。それでも相手側のルールがなぜできたかをよく考えた上で、なぜこちら側のルールが成立したのか、またそのルールによってどんな影響が発生するのかを筋道を立てて説明すれば、相手側のギャラリーにも分かってもらえる可能性はあると思います。問答無用で「それは間違っている」とだけ言っても理解されにくいでしょうから。
相手側のギャラリーを無視し、自分側のギャラリーの理解さえ得られるならかまわないと考えてるのであれば、そういう手間はかける必要はないと思います。

次に、ケンカ相手と同じフィールドにいても、フィールドのルールがマイルールと異なっている場合ですが。これはケースバイケースでしょう。ルールがケンカの争点とは直接関係ないならば、フィールドのルールと異なっているマイルールの部分はとりあえずは表に出さない方が無難だと思います。本筋とは違うことでギャラリーの評判を悪くするのはバカバカしいですし。
同じフィールドでのケンカにおいて、フィールドルールとマイルールが違う場合で最大の問題となるのは「ルールの改変・意識改革」を目的としている場合。これは辛い作業です。ギャラリーからの理解はほとんど得られず、自分が一方的に叩かれる可能性が高いですから。よほど理論的で根気よく続けない限り、ギャラリーの理解を得ることは難しそうです。この場合は、「自分の目指すルールが既に存在する外部のフィールド」をケンカに巻き込むことにより、少しはケンカを優位に進めることはできるかもしれません。
ただし、ケンカが終わったあとそのフィールドにおいてつまはじきにされてしまう可能性もあるため、よっぽど覚悟しない限りはやめておいた方がいいです。意識改革を目指しているなら、ケンカという刺激度の高いものではなく、地道な啓蒙活動を続ける道を選択する方が賢明です。

自分が一方的にぶちまければ満足するなら何も考えなくてもいいですが、ギャラリーに「ヘタレ」だとかのレッテルを張られたくない場合は、フィールドのルールを知っておくべきです。もっともこのルールは明文化されてませんから、同じジャンルのサイトを読むときには、「ここではどういうものがプラス評価になり、どういうものがマイナス評価となるか」も同時に考えるクセをつけておいた方がいいかもしれません。

そういうことをわかってないと、いざケンカを始めてみたら自分にとって当たり前だったことで「あんた間違っているよ」とボコボコにされちゃう恐れがありますので。

この「フィールドを支配する明文化されてないルールを知っておいた方が物事を優位に運べる」というのはネットケンカに限らず、ビジネスや人間関係においても当てはまるのではないでしょうか。


【ネットケンカの極意(3)】 01/07/29

ネットケンカの話みたび。今回のみのうらさんCr3+さんのケンカについて、「なんだかよくわからないから詳しく解説してほしい」というメールが来ました。今更蒸し返すのもなあと思わなくはないのですが、ネットのケンカにおいてどういう力学が働くかの例示となりそうですので私の分かる範囲でやってみます。

まず、みのうらさんが怒った理由。みのうらさんの日記を読んでる方であれば、みのうらさんが宇宙開発に深い思い入れがあり、そのジャンルの知識が深いだけではなく様々なイベントに参加されたりしているというのをご存知でしょう。(普段読んでなくても7月の日記を読んだだけでも十分窺い知ることはできるのではないでしょうか)
NASDAのロケットについては宇宙開発事業団のオフィシャルサイトをみてもらえばわかるかと思います。この前の打ち上げ失敗→爆破のシーンをテレビでみただけの人は「日本のロケットって飛ぶこともできないんだなあ」という印象を抱いたかもしれませんが、打ち上げ実績をみるともう随分たくさんの国産ロケット打ち上げ実績があるのがわかります。まだ100%の安定性と安全性があるとは言いがたいのは確かですが。
それを前提に、Cr3+さんのきっかけとなった発言「SFに関してはまず現実科学としてNASDAがちゃんと飛ぶロケット作ることから始めればいいのでは。あんなもんに夢はたくせません。」(7/21。現在は削除)を読んでみると、「ちゃんと飛ぶロケット」という言葉がまずひっかかります。そして「あんなもん」呼ばわりは、宇宙開発に思い入れのある人がムカッとしても無理はないのでは。
これらのことを踏まえて、私は7/24の日記に「みのうらさんが怒るのも無理はない」と書いたわけです。詳しく書かなかったのは、私も不愉快な思いをしていたから「ヒントは出したから自分で考えてみなさい」とCr3+さんを突き放した部分があったのです。あれをわかるように書くと「間違った知識で揶揄するように書かれると、プロジェクトXをみて"国産ロケット開発のために身を粉にして頑張った技術者たちの魂"に涙した私程度でもムッとくるのに、もっと宇宙開発への知識と思い入れが深いみのうらさんだったら怒るのも無理ない」となります。
みのうらさんがその不愉快な思いを冷静に伝えるのではなく、怒りの発露という形をとったのは、みのうらさんの7/24の日記をみると過去にあった個人的な(?)出来事で苛立ちが蓄積していたんだろうなあ…と、このあたりは推測するしかないのですが。みのうらさんがそのあたりを誰にでもわかるように説明しないのは、みのうらさんのケンカの目的にギャラリーの理解と支持を求めることが入ってないからでしょう。ただCr3+さんにガツンと言ってやりたかっただけじゃないかという気がします。そういう部分はみっともないと思いますが、みのうらさんはそれを分かった上でやってますからねぇ。
このあたりは「愚者の戯言」7/27も参考にしてください。

では、なぜ今回の件でCr3+さんが一方的に叩かれてしまったのか?という話。
幻想四海の掲示板や、2ちゃんねるの該当スレッドをみる限りではCr3+さんの方がどうみても形勢不利となっています)
Cr3+さんの価値観・やり方が「ケンカ上等WEBテキスト」はもとより「批判はするのはされるのも当たり前・WEBテキスト」界(我ながらネーミングセンスなさすぎ…)のルールからするとマイナス評価される要素を多く含んでいたからでしょう。これはCr3+さんが自分のいるフィールドがどんな価値観で動いているか、自分の書いたものに対して読者はどういう印象を抱くかを理解していなかったせいだと思います。もちろんフィールドの価値観に迎合する必要はないですが、基準となるルールを知っていれば、自分の意見を述べるだけではなくその考えの前提となるマイルール自体を読者に理解させる必要があることがわかるでしょう。そうすることでマイナス評価をプラスポイントに変化させることができるかもしれません。

それでは、今回の件でCr3+さんが抵触した「フィールドのルール」とはなんでしょうか。
このフィールドでの基本理念は「ネット上での言論は自由で平等である」ことです。ただし、無責任に自由を謳歌している人はバカ扱いされます。そのため「自分の発言の責任を引き受ける覚悟」を持っていることも重要視されます。
そこから派生する価値観を列記していきますと、
(1)批判はするのもされるのも当たり前。
(2)その批判の是非を第三者でも判定できるように、批判をするときには相手にリンクを行う。(当然全ページリンクフリーが前提)また後日見た人がわかるように、基本的に文章は削除せず、記録を残しておく。(問題のある場合は訂正文を追記して日付を書く)有里さんの7/27の日記を参照のこと。
(3)批判に逆襲した相手が社会的に大物であっても絶対に怯まない。「ウェブの基本影響力と言うのは、プロもアマも関係ない。ウェブに公開した時点で、世界中の誰もが(システム的言語問題は別として)閲覧する事が可能だからだ。」(愚者の戯言 7/26より)
(4)あとづけで自己正当化に走らない。「逃げ」はみっともない。
(5)自分の方が間違っていると分かった場合は謝罪。間違いは潔く認める。

あたりかなあ。ちなみにこれは「ケンカ上等WEBテキスト」もしくは「批判はするのはされるのも当たり前・WEBテキスト」界の話でして、フィールドがかわるとルールがかわります。例えばコミュニケーション重視のファンサイトでは、「人を傷つけるようなことは言わない」というのが重要なルールになっているところが多いですね。「ケンカ上等」では「人を傷つける」ことはマイナス要素とはなりません。また激しい口調もそれほどマイナス要素とはならないようです。

これから該当文書をリンクしていきますので、それを読むときには先ほど上げた「このルールで判定したらプラスかマイナスか」を考えながら読んでみてください。
まず、今回の件には前振りがあるのが大きいと思います。幻想四海の6月上旬の日記での「フロン」事件。(過去ログは当時の日記の内容から一部削除されてますので、今読んだ印象と当時リアルタイムで読んでた印象は違うと思いますので、今読む方はそれを考慮にいれてください。)
岡田斗司夫さんの出版した本「フロン」をCr3+さんが読まずにあれこれ書いたら、岡田さんのサイトから批判的なリンクをされた件です。…「本を読まないのにその本について語る」というのは本を読んだ人からみると「的外れ」に思えてしまう危険性が高いので私はまずやることはないですが、それはおいといて。岡田さんからリンクされたときにCr3+さんも対抗して色々と書いてましたが、ご本人は「煽り返してイジってやった」つもりであっても、見てる人には「オロオロと言い訳してみっともない」という印象を与えてしまったようです。さらにタニグチリウイチさんのサイトでの自嘲をCr3+さんが自分宛の揶揄ではないかと思い込んであれこれ書いた件(6/18の幻想四海)もさらにその悪い印象を強めるものでした。
ただこの段階では誰も何もいいませんでしたが、今度のみのうらさんの件で7/22の追記で同じことをまたやってしまいました。三度目ですから、「さすがにそれはみっともない」と声を上げる人がちらほら掲示板にもでてきたのに、Cr3+さんはもうひとつ理解せずに7/24の日記でさらにフィールドのルールに抵触することを書いてしまったわけです。…これでは叩かれるのも無理ないかと。

それでは、Cr3+さんが「どういう行動をとれば傷は浅かったのか?」は非常に簡単です。みのうらさんに最初怒りをぶつけられたときに「みのうらさんを怒らせてしまったようですが、正直理由がわかりません。分かる方は教えてください」と書き、理由がわかったあとは「宇宙開発に夢を抱いている方の神経を逆撫でするような発言をして申し訳ありませんでした」と丁寧に謝るだけ。あとは何もふれない。こうすれば、逆に「みのうらさんってヒステリー」という印象をギャラリーに与えるだけで何事もなく終わったかもしれないわけです。
…邪推するなら、丁寧に文句をつけたらCr3+さんがこういうまっとうな行動をとるかもしれないので、相手の冷静さを失わせて「みっともない」行動を引き出す目的でああいう怒り方をみのうらさんはしたのかなあ、と考えてしまうんですが…

以上、分かる方には「当たり前」のことを延々と説明してしまいました。そういうのも「みっともない」行動のひとつでしょう。…でもまあ、うちのサイトはファンサイト系や同人系など毛色の違う人たちも読んでるってことで。そういう方の参考になればなによりです。


【補足】 01/07/30

すみません、昨日の【ネットケンカの極意(3)】、日付ミスをしてしまいました。修正しましたのでよければ7/29と修正してくださいませ>リンクをされた方。

あと、昨日ロケットについて「まだ100%の安定性と安全性があるとは言いがたいのは確かですが」と書いたところ、「世界中どこでも無人ロケットの場合はコストを下げるために9割程度の成功率を想定して製作しています。もちろん有人の場合は安全性が第一で100%を目指して製作するので、スペースシャトルは非常にコストがかかっています」というようなことを教えていただきました。どうもありがとうございます。

また、昨日の関連話題。見下げた日々の企て(7/30)愚者の戯言(7/30)からすると、この「批判はするのはされるのも当たり前・WEBテキスト」界においては「覚悟」というのがやはり最重要キーワードとなるのかなあ。フィールドが違うとそれが「思いやり」だったり「愛」だったりするのだけれども。
別のフィールドではどんなルールとなるか、という話が自分の中でまとまったら書いてみたいです。いつになるかなあ。


【ネットケンカの極意(番外)】 01/08/01

ハーボットを最近あちこちのサイトでみかけますが、かわいい…私もやりたい…でもこれってJAVAで動くから、うちのサイトのトップページでやったりしたらかなりヒンシュクかいそうなんで躊躇しています。うーん、ハーボット用の隔離ページ(1行日記とかホモ話とか)を別に作ってみようかなあ。

それはただの気分さの7/30の日記に刺激を受けて考えたことを、つらつらとメモ書き。(なので返答としてはかなりズレております。すみません)

■パワーゲーム
あの一連の【ネットケンカの極意】はネットケンカをパワーゲームのひとつとみなした場合、どうすれば有利に進めることができるかのポイントをなるべくロジカルにまとめようとしたものであります。
できればケンカに限らず、ネットコミュニケーションにおける力学みたいな話にまで発展できたらなあ…という野望はありますが、そう一筋縄ではいかないですね。まあ少しずつ進めていけたら。

■ネットと実社会
私はネットは実社会のコミュニケーションツールの一部でしかないという考えです。
日常生活で起こりうることはネットでも起こるわけで、ケンカだってそのひとつ。ただし、ネットの場合は場所や時間に制約されることなく、「不特定多数の人にみられるかもしれない可能性」が存在するだけのこと。そのために問題が色々とややこしくなったりすることもありますが。

■ケンカと議論の違い
これは書こうと思いつつも挫折しています。自分の中で考えがまとまらないので。
少なくとも、「激しい口調がケンカで、論理的で丁寧な言葉なら議論」とは限らないですから。仲良しコミュニティしか知らない人がみたらケンカ見えるような激しい論議もよく見かけるし、非常に怒っていて「叩きのめしてやる!!」と考えていても【有効な戦術】として丁寧な議論にみせかけることを選択する…ということもあります。(最初は議論だったのが感情がこじれていってケンカになる場合も)
やってる当人同士・ギャラリーがそれを「ケンカ」と見なすか「議論」と見なすかの認識の問題…としてしまうのもなんだか。
うーん。

■勝ち負け
これについては【ネットケンカの極意(1)】(7/26)「ケンカ売ると決めたとき/ケンカを売られた場合に最初にすべきなのは、メリット・デメリットを充分に検討した上で「勝利条件」を確定し、それに必要な戦術を選択することではないかと思っています。」と書きました。この「勝利条件」は時と場合によって色々とあると思うんです。
思いつくところを列挙。ちなみにこれはサイト持ち対サイト持ちの場合。
・自分の気持ちや考えをぶちまける
・相手に不愉快な思いをさせる。相手を傷つける
・自分のサイトの読者に自分の気持ちや考えを分かってもらう
・相手のサイトの読者にも自分の気持ちや考えを分かってもらう
・相手に自分の気持ちや考えを分かってもらう
・相手のバカさ加減を自分のサイトの読者に分かってもらう
・相手のバカさ加減を相手のサイトの読者にも分かってもらう
・相手に謝罪してもらう
・相手の考えを変えさせる
・相手をノイローゼにする
・相手をコミュニティ内で孤立させる
・相手のサイトを閉鎖させる…などなど。
どうなればヨシとするかは自分で決定。目標によって戦術もかわってきます。ケンカなら普通は「相手のバカさ加減を相手サイトの読者にも分かってもらう」あたりに目標を置くことが多いでしょうか。その程度だと、あまりキツくやり過ぎない方がいいかも。望んでいなのに相手サイトがいきなり閉鎖しちゃったら後味が悪くなりますもんねぇ。必要以上に相手を追い詰めると「そこまでやるのはみっともない」と逆に自分の評判が悪くなる場合がありますので、引き際が肝心。 負けについては…「あんなこと書かなきゃよかった」とウツウツと後悔したら明らかに負けでしょう。本人には一切後悔なくても、読者からの評判がガタ落ちになってしまえば勝ちとは言えないでしょうね。どの方法にせよ、主観的な判断になっちゃって、勝敗を定量的に判定するのはまず無理でしょうが。

■ギャラリーの目を意識するべきか
個人サイトの場合は、本人がサイトを持つことで何を望んでいるか?の問題によって違うかと。これは前に【取説:ホームページ編】に書いたことを参照に。
「自己表現できればそれでかまわない」という人もいれば、「みんなに愛されたい。認められたい。尊敬されたい」という人もいるわけで。前者のみであれば、ギャラリーの目なんて気にしなくても全然かまいません。後者の要素が少しでもあるなら気にした方がいいでしょう。自分のサイトのカウンターの回る数が、自分のことをバカにしている人の数とイコールになってほしくないなら。
実社会でも「ありのままの自分でモテモテ」というのはまずないです。よほど素材がよい人か中身に魅力であるならともかく。だからこそ普通の人は衣装に気を配ったり、女の子であればお化粧したりとかして少しでも自分をよく見せようと、人の目を意識した努力をするわけじゃないですか。同じくネットにおいても、自分をよく見られたいのだったら、ギャラリーの目を気にした方がいいんじゃないかなあ、と。まあ気にしすぎだとそれはそれでみっともなく見えてしまうものですが。
ただ、どんなに努力しても、読者の100%が自分のサイトや自分を好きでいてくれる…プラス評価をしてくれるわけじゃないですからね。好意的な意見の方が届きやすいのに対して、マイナス意見は沈黙をもって応えられることの方が多いので、「うちの読者はみんな私の味方なんだ」と思い込んじゃう人もたまにいますが。
私のサイトの場合は、好き(プラス評価):どうでもいい:嫌い(マイナス評価)の割合が3:4:3くらいかなあと考えてます。「好き」の割合がわりと高いのはうちの出自がファンサイトでそのときのからの読者も結構いますから。

■そもそもケンカをする必要はあるか?
ありません。しない方がいいでしょう。無傷で勝利を得られることはほとんどなく自分だってイタい思いをするだろうし、ケンカをすることで基本的には評判は悪くなりますから。それは実生活だって同じ。
もしケンカを売られた場合でもそれを無視するとか、サラリと受け流がして議論として受けとめるとか、方法は色々とありますし。
それでもケンカという道をとるならば、闇雲に拳を振りまわすのではなく、効率がよくポイントを押さえたやり方を知ってた方が勝つ可能性が高くなるんじゃないでしょうか。まあ勝ち負けがすべてではないけれども。

すみません、今日はまとまりない話で。


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