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【ヒカルの碁(補)その10】 03/06/16

本日発売の「週刊碁」(2003年6月23日号)の7面に、「手塚治虫文化賞」の授賞式の記事がありました。ほったさん、小畑さん、梅沢さんのスリーショットの写真付きです。

せとうちタイムズ・インターネット版で「碁聖・本因坊秀策偉人伝 郷土因島出身の天才棋士の物語り 虎次郎は行く(下巻)」の連載があるのですが、それの第6回が掲載されています。
今回の対談は、読んだ後に落ち込んでしまいました。
まずひとつ、ほったさんはおそらく続きはかかないだろうなあ…と感じたことで寂しかったこと。自分の中にはもっと先をみたいという気持ちがまだ残っているんですが、ほったさんがピリオドを打ったのであれば、仕方ないかな、と思います。…ただ、小説にしてもマンガにしても表現方法が違うだけで、物語としては変わりないと個人的には思うんですが。
二つ目、ヒカルが負けて終わった理由が… 最初読んだとき、「現実の日本囲碁界は韓国囲碁界に勝てないので、フィクションである『ヒカルの碁』の世界も現実にあわせて、日本は韓国に勝つことはない」ととってしまい、「それなら現実の日本囲碁界が韓国囲碁界に勝てない限り、ヒカルは永夏にずっと勝てないの?」と嫌な気持ちなってしまったのでした。私は永夏ファンですが、それでもヒカルが永夏に負けっぱなしというのは、嫌。
「ヒカルの碁」の世界のリアリティは、佐為の存在以外はおよそ現実のリアリティをそのまま持ってきています。ほったさんが丹念に取材をし、小畑さんが存在感のある絵を描いたからこそ、「ヒカルの碁」がフィクションでありながら強いリアリティを獲得したというのは理解しています。
でも、「ヒカルの碁」はあくまでフィクションなのです。物語世界中で整合性がとれている範囲のリアリティで十分で、忠実に現実を反映する必要はないのではないか。個人的にはそう思っていたからこそ、現実の世界に物語が必要以上に引きずられてほしくなかった…という気持ちになって落ち込んで。
…さて、こういう対談記事は長い話をダイジェストでまとめてしまいますから、どうしても微妙なニュアンスが欠落するものです。(私も昔、雑誌に短いインタビューが載ったことあります。あれだけ長い時間あれこれ話したのに、結局微妙にズレた記事になってとほほな気持ちになったことがありました。)
そういうことを考えながら読みなおして、ひょっとしてこの「現実」というのが今回のヒカルと永夏の対局についてのみの話を示しているのかな、と思うようになりました。永夏はすでに韓国のトップ棋士のひとりです。一方、ヒカルは日本では本因坊戦の二次予選を突破することもできませんでした。それに加えて、韓国と日本の地力の差を考えると、いくらヒカルが覚醒状態になったとしても、《この段階では》ヒカルは永夏には勝てない、日本チームは韓国チームに勝つだけの力を持っていない、というのが「ヒカルの碁」の世界で「現実的」なことである…という意味だったのかも。そうであれば、納得がいきます。「現実」に物語をあわせようとしたのではなく、あくまでも物語中の「現実」についての話であったのであれば。
それならヒカルが勝てるような組み合わせにしてくれても…と思いますが、永夏との対局はヒカルに「必要」だったから、仕方ないんですよねぇ。
どっちにしても、ほったさんが続きを書かないのであれば、読者は物語の続きを好きに想像する自由があるのですから、私はいつか成長したヒカルが永夏にリベンジするに違いないと信じています。

《新規グッズ情報》
9/25にアニメのキャラクターソング第二弾が発売されるそうです。今回のメンバーは和谷くん・加賀くん・あかりちゃんだそうです。

《今後の予定》
・コミックス22巻発売中
・6/25 アニメ「ヒカルの碁」DVD第二期飛翔篇六発売
・7/11 アニメ「ヒカルの碁」ビデオ第二期飛翔篇Vol.8レンタル開始
・7/14 週刊少年ジャンプ33号「ヒカルの碁」読みきり掲載
・7/16 アニメ「ヒカルの碁」DVD第一期Vol.5レンタル開始
・7/31〜8/6 ジャンプ原画展(大阪・阪神百貨店)
・8/13〜18 ジャンプ原画展(名古屋・名鉄百貨店)
・9/4(予定) コミックス23巻発売
・9/25 キャラソン第二弾/和谷・加賀・あかり 発売

・ジャンプ原画展⇒公式サイト
「ヒカルの碁」の原画は、カラーが5点とモノクロ(マンガ原稿)8ページ展示。→内容ネタバレ
発売グッズ
・新作:複製原画(22000円)、Tシャツ(2500円)、マウスパット(1200円)、ポストカード(100円)
・過去のジャンプフェスタ発売分:クリアファイル、湯のみ、キーホルダー、キャラクター碁石セット

今後も情報関係はこまめにフォローしたいとは思っています。でも私は囲碁関係の雑誌や新聞は私のテリトリー外ですので、そこで「ヒカルの碁」関係の記事を見つけた方がいましたら、教えてください。よろしくお願いします。

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