インターネットで危険を避けるための最低限の知識

Written by 麻弥@ホームページ安全講座 1998/12/5
LAST UPLOAD 2002/05/20

はじめに
パソコンやインターネットの知識を持とう
パスワードの扱いには気をつけて
むやみにソフトをダウンロードしない
ブラウザの安全のための設定
こんなページは危険
掲示板になんでも書くのは危険
知らない人からのメールに注意
ホームページに書いてあることを鵜呑みにしない
ウィルスチェックソフトを入れましょう
デマウィルスに惑わされるな
クレジットカードは気をつけて使おう
個人情報を流出させないために
さいごに
リンク


はじめに
実社会でも、人に迷惑をかける人・悪意で人を陥れる人というのはいます。インターネットの世界でも、そういう方は当然います。悪い人ばかりではありませんが、いい人ばかりでもないのです。
危険を避けるために、危ない場所には近づかない、危なそうな人には近寄らない、道に落ちているものを食べない、などは誰でも行っていることです。
このページで言いたいのは、同じようにインターネットの世界でも個々が気をつけて行動しましょう、ということです。
ただ、安全というのは、誰かが与えてくれるものではありません。自分で何が危険なのか学び取って、それを避けるために注意するべきものです。
ここでは、「道に落ちているものを食べない」「赤信号の時に道を渡らない」程度の話しかしていません。それ以上のことについては、インターネットでの危険を説いた本がでてますし、またパソコン雑誌などでよく特集されています。それらのことを自分で勉強してください。
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パソコンやインターネットに関する知識を持とう
パソコンの使い方や、インターネットのしくみなどをロクに知らないのに、利用している人がいます。車のしくみを全く知らないで、運転するのは危険ですよね?それと同じことで、最低限の知識は持っておいた方がいいと思います。
本屋やパソコンショップにいけば、パソコンやインターネットの基礎の本が並んでいます。もしくは、パソコン雑誌でよく初心者向けの特集を組んでいます。
それらをせめて一冊は読んでください。お金などはかかりますが、自分の安全のために手間やお金をかけて知識を手に入れるのは当たり前のことです。
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パスワードの扱いには気をつけて
インターネットに接続するときに、アカウントとパスワードが必要になります。
このパスワードは、キャッシュカードの暗証番号のようなものです。管理には気をつけるようにしてください。
むやみに人に教えないこと、人の目につきやすいところ(パソコンまわりなど)にメモしておいておかないこと。
推測されやすいパスワードにはしないように注意してください。自分の名前や電話番号、アカウントやタレント名、一般的な英単語は絶対に使わないようにしましょう。
また、定期的に変更した方がよいです。
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むやみにソフトをダウンロードしない
見知らぬ怪しげなサイトからダウンロードしたソフトを自分のパソコンに入れるのは、「道に落ちているものを拾って食べる」ようなものです。
そのソフトがウィルスに感染していることもあるし、もっと酷い場合は、悪意で人のパソコンを破壊するためのソフトを作って置いている場合があります。
ほしいソフトがあっても、ダウンロードするまえに、「これは安全だろうか?」をよーく考えてください。
危険があってもほしいならば、自分のパソコンが破壊されたり、ウィルスに感染されることを覚悟した上でやるべきです。
比較的安全なのは、窓の杜(http://www.forest.impress.co.jp/)Vector(http://www.vector.co.jp/)など、有名なページに登録されているソフトです。それ以外でも、前記のようなサイトに登録している作者のページのソフトや、信頼のできるプロバイダーで長年設置されているホームページの、利用者もたくさんいるようなソフトの場合は比較的安全だとはいえます。(ただ、破壊的なソフトがこのように偽装している場合もありえるので、注意はもちろん必要)
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ブラウザの安全のための設定
インターネットエクスプローラやネットスケープのようなブラウザにはさまざまな問題があり、使い方を間違えると危険なことがあります。
特に「セキュリティーホール」と呼ばれる、ソフトプログラム上の問題などがよく見つかっています。これらがみつかると、INTERNET Watch(http://www.watch.impress.co.jp/internet/index.htm)など、インターネット上の各メディアにのりますので、これらのページで情報を仕入れるようにしておいた方がいいと思います。
あと、安全のために、「Active X」を自動でインストールしない設定にしておいた方がいいです。最悪の場合、悪意のあるページにアクセスして、OKボタンを押しただけで、パソコンが破壊される危険があります。
「Java」「Java Script」なども場合によっては危険があります(Active Xに比べたらかなり安全ですが)ので、実行しない設定にしておいた方がいいです。
これらがないと動作しないページは、そのページにいってから動作可能にするようにした方が安全です。
設定の仕方は、各ソフトのヘルプファイルや、本や雑誌を参考にしてください。(個別の質問にはお答えできませんので、ご了承ください。)
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こんなページは危険
この項目に書いてあるのは、「こういうページは危険度が高い」というだけで、これらの項目に該当してても危険のない場合もありますし、該当してなくても危険な場合もありますので、必ず自分で「どれ位の危険度があるか?」を考えながら利用するようにしてください。

これらの項目に該当するところは危険度が高いです。

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掲示板になんでも書くのは危険
インターネットで、どこかからかリンクしているページは、世界中の誰でも………かなり危険な犯罪者も………みる可能性があるということです。
自分の個人情報(特に住所や電話番号など)は絶対にかかない方がいいです。
また、それらが簡単に推測できるような話はしない方がいいでしょう。
利用している時には、よくそこに書込んでいる人しか目に入らないものですが、普通でも書き込みしている人の10倍は「読んでいるだけ」の人がいます。(場所によっては100位、1000倍位、読んでいるだけの人がいます)
それらのことも頭にいれておいた方がいいでしょう。
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知らない人からのメールに注意
全然知らない人から送られてきたメールは、その内容には注意してください。特に添付ファイルがある場合は、絶対に開かないこと。ウィルスや、破壊ソフトの可能性もあります。
メールの内容をよく読んで、信用できるかどうか自分で考えてください。また一度のメール位で、自分の住所や電話番号などの個人情報を教えるのも危険です。
実生活でも、会ってすぐの人を全面的に信用して、自分の個人情報をすべて教えたりしないですよね?それと同じ注意を、インターネット上でも行ってください。
また、最近は間違いメールを装った広告メール(SPAMメール)が増えてきています。SPAMメールへの対処方法は「削除して無視」です。決して返信してはなりません。あまりにもSPAMの被害がひどい場合は、あなたが使っているプロバイダに相談してみるのがいいでしょう。
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ホームページに書いてあることを鵜呑みにしない
ホームページには、さまざまな情報が載っています。
しかし、全部が信用のできる、正しい情報ではありません。それらの信頼度の判断は、自分で行うように注意してください。
信頼のできる一次情報を自分で調べて、色々な角度から得た情報を元に自分で考えて判断をすることが大切です。
誰かの言うことを何も考えずに全面的に鵜呑みにしてしまうのは、危険です。
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ウィルスチェックソフトを入れましょう
信頼のできる人からもらったソフトやファイルであっても、ウィルスに感染している可能性はあります。ウィルスはその人の善悪に関係なく、不注意によって感染してしまうからです。
自分がウィルスのついたソフトやファイルをばらまかないためにも、ウィルスチェックソフトは入れておきましょう。お金はかかりますが、安全のためにお金を払うのは当たり前のことです。
また、ウィルスのパターンファイルはマメに更新しましょう。
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デマウィルスに惑わされるな
ウィルスに注意することは大切ですが、デマウィルスに惑わされると、自分だけではなく他人にも迷惑をかけることがあります。
よくあるのが、「●●というタイトルのメールを読むとウィルスに感染する」という話で、これらのことをむやみに人にメールで伝えてゆくことを奨励すると、チェーンメールとなり、人に大迷惑をかけます。
デマウィルスに関する情報は、こちらのページ(http://www.nai.com/japan/virusinfo/vlibrary.asp?a=HOAX)を読んでください。
(注意):Outlook Expressというメールソフトを使っている場合、HTMLメールを表示するような設定になっていると「メールを読むだけでウィルスに感染」することもあります。「HTMLメールを表示しない」設定にしておいた方が安全です。このメールソフトは色々なウィルスのターゲットとなっていますので、できれば他のメールソフトに変更した方が安全です。
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クレジットカードは気をつけて使おう
クレジットカードは大変便利です。今ではクレジットカードの番号さえいれると、インターネットで簡単に色々なものを注文したりすることができます。
その反面、色々な危険もあります。他人があなたの名義で勝手に買い物をしたりすることも……自分のカード番号をむやみに人に教えないようにしましょう。
インターネットでクレジットカードを使って買い物をするときには、その店が信用できるかどうか、ちゃんと確かめましょう。
最近は会員制のページに入るために、クレジットカード番号を入力させることがありますが、これは色々な問題になる可能性が高いので、よく考えてから利用した方がいいと思います。(特に海外の会員制アダルトページでよくトラブルが起こってます)
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個人情報を流出させないために
ネットサーフィンをしたり、掲示板に書き込みするだけであなたのいくつかの情報が知られる可能性があります。詳しいことは、ここのコラム(http://www12.big.or.jp/~meher/inet-c003.htm)をぜひ読んでみてください。
あなたが学校や会社から掲示板に書き込みしたりチャットに参加すると、学校名や会社名が他の人にもわかることがあります。ただし、自宅からプロバイダを利用してダイヤルアップで接続する場合はせいぜい住んでる地域(市外局番)がわかる程度です。
自分から個人情報を書き込みしない限りは普通はメールアドレスはわかりませんし、まして電話番号や本名、住所などが知られることはないので、必要以上に怖がることはありません。
(匿名プロクシを探すためにアングラサイトにいく方がよほど危険です。)
メールアドレスが知られても、そこから住所や電話番号が判明することはありませんが、広告メールや嫌がらせが怖い場合は、掲示板に書き込むアドレスにはYahoo!(http://www.yahoo.co.jp/)などのフリーメールを利用するといいでしょう。
それよりも、あやしげなアンケートや懸賞の場合は個人情報収集が目当ての場合もあるので、安全性も考えずにむやみに応募しないように。
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さいごに
何度も同じことを書いてきましたが、大切なのは、
  「知識を持つこと」
  「自分でちゃんと考えること」
です。知識もなく、何も考えずにソフトをダウンロードしたり、掲示板に自分の電話番号を書くのは非常に愚かな行為です。
自分の身の安全や自分のパソコンの安全を守るのは、自分だけです。他人は守ってくれません。黙っていれば、誰かが何かを教えてくれるわけではありません。自分で知識を積極的に身につける必要があります。
安全のための手間やお金を惜しんで、後悔するのは自分です。
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リンク

参考になるページへのリンクです。

◆心得
  進研ゼミ中学講座:チャレンジネット・ボックス(http://www.benesse.co.jp/cn/)
「インターネットライフ−キソのキソ−」のコーナーにインターネットをする上で気をつけておいた方がいいことを中学生向けにわかりやすく書いてあります。もちろん、大人にも役に立ちます。対人トラブルをさけるためにやってはいけないことも、必要なことがわかりやすく書いてあります。
  インターネット自己防衛マニュアル(http://www.telesa.or.jp/html/990426.htm)
社団法人テレコムサービス協会作成。必要最小限にまとめられてます。読むべし。

◆ネチケット(ネットワークでのエチケット)
  インターネットを利用する方のためのルール&マナー集(http://www.nmda.or.jp/enc/rules-internet.html)
電子ネットワーク協議会作成。一通り基本的なことを網羅しています。初心者の方はもちろん、ベテランの方も一度は目を通しましょう。子供向けにはこちら(http://www.enc.or.jp/enc/code/rule4child/)
  ネチケット千夜一夜(http://www.big.or.jp/~roadist/netiquette/)
ネチケットについて、身近なことで、具体例が書かれているため非常にわかりやすいです。
  ネチケットホームページ(http://www.cgh.ed.jp/netiquette/)
有名な、ネチケットに関する話題を扱っているページ。ある程度勉強してから行った方がいいかも。(少々初心者にはわかりにくいので)

◆メール
  インターネットメールの注意点(http://www02.so-net.ne.jp/~hat/imail/cover.html)
メールがどうして文字化けするか、詳しい解説があります。
  メールマナー入門(http://www.km-unet.ocn.ne.jp/manner/)
TPO別にマナーのわかりやすい解説があります。
  メールの基本マナー(http://www12.big.or.jp/~meher/mail.htm)
メールをだすときに気をつけてなきゃいけない、ごく基本的なことが書いてあります。

◆セキュリティ
  Chronic Paradox 2001(http://ishido.hispeed.com/)
「NET SECURITY」のコーナーに、色々な情報があります。
  Vector(http://www.vector.co.jp/for_users/study/virus.html)
オンラインソフトのページ、Vectorの「フリーソフト、シェアウエアの知識」にある、コンピューターウィルス対策のページです。ウィルスに関する基礎知識、対策がわかりやすくまとめられています。必見。
  ネットガーディアン(http://www.nnj.co.jp/Guardian/)
ネットで安全に過ごすために知っておきたいことをまとめてあります。
  ウィルス対策スクール(http://www.ipa.go.jp/security/y2k/virus/cdrom/index.html)
IPA ISEC(セキュリティセンター)より。このページにまとめたようなことを更に詳しく説明してあります。

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ホームページ安全講座(http://www12.big.or.jp/~meher/inet0.htm)へ

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無防備な初心者は案外たくさん存在します。
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