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終章

 ルカはカザートに残った。カザートの畑に麦を蒔き、そして育てた。カザートは、初めて人が自分で政治を行った地である。
 ルカが持ち込んだ小麦は、収穫の季節になると、黄金色の穂をつけた。その様子は、遠くから見ると黄金に包まれた国のようだったそうだ。
 ルカは若い姿のまま、妖精の寿命の百八十三歳まで生きた。妻イーメルが三百五歳で死んでまもなく、ルカも永遠の眠りについたのだった。人と妖精が共に住む国、カザートで。

End 

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