エッセイと言うか、作文と言うのか、思いついた時に。


2005/03/20(Sun)  トヨさんと 学ちゃん <1>
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これは、わたしが所属していた劇団東京小劇場の巡業中のスナップ。
作品は、早船ちよ先生の『キューポラのある街』

作品と先輩から(後輩からも)多くを学び、演技の【いろは】を覚えさせて貰った。
脚色は、今は亡き我が師・野尻知史。

若草色のブラウスを着ているさとみちゃんが、主人公のジュン。
一番前にしゃがんでいる、白シャツの学ちゃんが、弟のタカユキ。
ジュンは中学3年生で、タカユキは小学生。

タカユキの舎弟というか、仲良しのサンちゃんを演じていたのが
右端に居るトヨさんこと、高田豊三さん。わたしが一番尊敬する俳優さんである。
わたしより年上なのに【小学生を演じていたのである!】

(テレビなど映像と異なって、舞台はこういう“可笑しなコト”もママある)

十余年間の上演数は400余回を数えるが、山村晋平さんとわたしはずっと
父母の役を持ち役とした。
だが学校公演が主だった事もあり、子供の役は出来るだけ若い俳優にと
配役変更が再々あって、この時のジュンもタカユキも三代目だったと思う。
(なのに、何故?)
そうなのです。
トヨさんの演じるサンちゃんが良いから、演出家が放さないのです。

一見“可笑しなコト”とも思われる配役のサンちゃん・高田豊三さんから
【ブレスの大切さ】を教えてもらいました。

住み慣れた街や友だちとも離れ、北朝鮮に帰国せざるを得ないサンちゃんの声が
伝書鳩が運んできた手紙のカタチになっているのですが
何回聞いても【少年の心の痛み色に染まっていて】胸がキュンとなるのです。

(なんで? 外れの日がないのは何故?どうして? と観察を続けました)

台本を片手に、影マイクで高田さんが読むのを注意深く聞くと
毎回新鮮に聞こえるけれど、ブレスの位置はピシッと決まってる。

行き当たりバッタリだった、ズボラさを反省してそれ以後は
【正確なブレス】を心掛けるようになったのです。

      現在でも、トヨさん命の    LEIKO

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