エッセイと言うか、作文と言うのか、思いついた時に。


2006/10/08(Sun)  【扮装】その4☆小道具☆

テレのドラマ『CAとお呼び!』の最終回(2006年9月13日放送)では、
この日の物語の中心になる小道具の持ち主の関根和子、という大事な役処を与えられました。

主演の観月ありささんさんの演じる、CAの紗依が、飛行機の乗務員としての資格を問われる最終テストの日。そのフライト機の乗客のひとりだった。

和子は亡き夫の納骨のために、遺骨を抱えている。
紗依の親切な声かけに、夫との懐かしい思い出を語り、はにかみながら
『 墓の中の夫が寂しくないように、コレも一緒に納めるの 』と言い、ちいさな髪飾りを見せた。
その髪飾りを紛失して泣きべそをかいている和子のために機転を働かせて
見つけるまでの紗依の活躍の物語なの。

モチロン、紙飾りは無事に発見されて、テストも無事合格し、メデタシ・メデタシとなる訳ですが、この日のドラマで、一番大切だったものは【 小道具の、ちいさな髪飾り 】

連続ドラマも最終回ともなると、シナリオもギリギリ一杯に出来上がってくるので
今回のように【 物語を支える大事な小道具 】が必要になると、担当の美術さんは大変!

わたし達俳優は、衣裳にしてもハンドバックや指輪や靴など、必要なもの全て、
担当者の用意してくれた品物から選ばせてもらうだけですが、寸法やデザイン
各俳優の好みも踏まえながらの準備は、只でさえ大仕事です。

勿論監督さんの立会いの許で、今回も衣装合わせと同時に、小道具も選ばせて貰いました。
わたしは、わたしなりのイメージもあったので
『 和子の若い時に夫がくれた髪飾りだから、本当ならもう少し若向きの色合いの品が欲しかったけれど、ここにある中では、コレが一番近い気がします。』
な〜んて気楽に言いながら、この髪飾りを(↓)選択しました。


(そんな思いもあるのでどんな角度で持つと、髪飾りが好いカタチで映るかな、なんて事にも、さり気に注意しました。あはは。ここで、自慢してドーする!! ふふ。)

役者って、キミョーな生き者なのかなあ。
抱えている夫の遺骨なんかも、結び目の格好が悪くしたくないのもありますが
撮影中は、分身みたいな感覚になってるのかしら。
スタッフが気軽に持ち上げると『 触らないで!! 』な〜んて言ったりもしてたのよ!

撮影終了後に伺ったのですが、わたしの選んだ髪飾りは、
シナリオ読んだ後、在庫の中にピッタリの品がないので、ヘアメイクさんの手持ちの品を借りた上で、
担当した波多野さんが、長崎の鼈甲職人さんを探して、製作を依頼した品のひとつだったそうなの。

毎日皆さまがお楽しみになっているドラマって、こんなふうに、色んな人が色んな思いを結集して、創りあげているんですよ。

  ステキな仲間との仕事を誇りに思っている  LEIKO



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