エッセイと言うか、作文と言うのか、思いついた時に。


2004/05/03(Mon)  小松菜にも愛(?!)


団地住まいのわたしが“家の畑の”などと言うと変なのですが
皆さんが花壇として使っている一画を借りて
色々と楽しんでいる。
その、うちの畑で昨年ずーっと作っていたのが小松菜。
畑に、初めて種をまき、芽が出るのをまったり
1センチ伸びるのにこんなにかかるのか
と、驚いたりしながら育てた。
その小松菜は、わたしの“早く食べてみたい気持ち”
と、もう少しで大きくなて収穫するべきで、小さいうちに
抜いてしまうのは“もったいない”の気持ちのはざま
根を残したまま、その葉を外側から
少しずつもぎとられては
私と家族に食べられた。



“あの、1ミリもないような小さな種の
何処にこのパワーがあったのか”とびっくりしながら
ていねいに根を抜かないように収穫を何回も
(数まいの葉っぱに大げさな言い方でゴメンなさい)した。


そして春“年を越したその小松菜”に花が咲いた。
“菜の花って小松菜の花だったの”  
バカは死ななきゃ直らないって言いますが“このバカ”は、
大きくなった葉を少しずつ、もいで
朝の食卓のわんに色を添え
八百屋さんで買う小松菜と、ひとあじいや、ふた味ちがう
等と言い、家族の同意を無理やりに
得たりもしながら
その味を多いに、楽しませてもらった。

ひと味ちがう、の意味は、ふたつある。
自分で育てたと云う美味しさがひとつ。でもかたい、その上苦味が強い。
猫の額のような畑で、出来るべくもないが
大好きな“おひたし”を毎日楽しむためには、八百屋さんへ行き買ったのは
言うまでもない。
他人ひとは笑うだろうが
わたしはこれを些細ささいな体験とは思わない。
八百屋さんで買ってきた一束ひとたばの小松菜にも
愛(?!)を感じ
根をザックリ無駄に切り捨てたりしなくなったの。



野菜を作り育てている農家の皆さまに、大きな声で“ありがとう”を言いたいLeiko。



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