エッセイと言うか、作文と言うのか、思いついた時に。


2005/08/26(Fri)    語 感
何処の町でも同じなのだろうか。
我が武蔵野市では誕生月の前後に、成人検診を希望者は全員が受けられる。
幸いな事に“元気がウリの草村礼子です”と言える位に健康にめぐまれて
必要性はあまり感じてはいなかった頃からずっと受けてきた。

だが今年に入って、若い友人の病死を契機として考えを替えた。
夏は市の成人検診を受け、冬には人間ドックだ!
年に2回の検診を、今年から定番にする!と決めた。

その気になって、かかりつけ医に予約の電話を誕生日に掛けた。
  『成人検診の予約をお願いします』
  『何年生まれですか? 』
  『・・・1940年、デス』
  『デハ、成人検診ではなくて、老人健診ですね』
  『ハぁ・・・。 え、えっ・・!! 』

(この言い換えには正直言って、ガックりとした。)

わたしは、今でも夢を語る折などには
『もう少し大人になったら、こんな事をしてみたいと思いま〜す』
などと言っている人間で、幼稚なアタマの持ち主だからか
愕然としてしまった。

(あれから一ヶ月、こうして冗談めかして語れるように成ったのだが)

『若ぶっていても、老人なんだよ、オレは・・・!』と、呟いていた頃に

(「落ち込んでいる」とは考えずに「凹んでいる」ト、思エバ好いのダ。気が楽になる!!・・・と【語感】について考えるチャンスがあって、事実 救われたの。あはは)

わたしを慕ってくれる若い俳優仲間との会話。
  『ロケで旅に出ると、野菜不足で体調維持がむずかしくなりますね〜』
  『わたしもそう。家では毎朝、サラダを馬のように食べているから・・・』
  『ちょっと、ちょっと礼子さん。それを言うならせめてウサギのように、と・・・』
  『でもホントに、ボールいっぱいの野菜を食べてるのよ〜!! 』
  『事実はそうでも、馬はうまくないって言うか、礼子さんのイメージが・・・
  ファンの人はガッカリしますよぉ〜』と、諌めてくれたのを機に、立ち直った 。

(語感ひとつに押しつぶされて、ドーすんのォ!!デスヨね〜)

      仕事にしている言葉をもっと見詰めたいと思う  LEIKO


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