エッセイと言うか、作文と言うのか、思いついた時に。


2006/07/07(Fri)  小さな勇気
ある友人との会話で、シルバーシートの話になった。
彼は、座席を譲るのも、勇気が必要だと言う。
若い頃は座席を譲ると回りの人から「ヘッ!かっこつけやがって!」
「良い人ぶってる! 先を越されて、私が恥をかいたじゃない!」
と、思われそうな気がして、席を立てなかったようなの。

(確かに最近は、善意の行動にも勇気が必要な時代かもネ〜。さり気なくしたい<親切>も【善意の行動】って大袈裟に受けとられちゃう。だからつい「お節介は、止めておこう!」って尻込みしちゃう事って多いですよね。)

友人もトシの所為で、最近は気楽に譲れるようになっている。
ところが、この日バスに乗り合わせた正義感のある人の行動をみて
人を傷つけるコトもあるんだって、ビビっちゃったと言う。

聞いてみると、我が友人がお年寄りに座席を譲ったのを見て
そのお年寄りの連れでもないのに、わざわざ『ありがとう!』って
声をかけるような【正義感の強い人】の話なの。

友人に「アリガト」を言った迄は良かったんだけど
別のお年寄りの前で、座ったままの若者を見つけると
その【正義の人】はわざわざ歩み寄り、若者の膝をつついて
『目の前のおばあさんに気が付かないのか?』って怒った。

やむを得ず立ち上がった若者、足に怪我して足を引きずってた。
だけど、その場所にいたたまれずに、バスの後方へ移動した。
(【正義の人】は追いかけて『 悪かったね。知らなかったものだから』と詫びたが、悪かったと思ってか『 何で怪我をしたの?長いの、サッカー? 』等と 質問攻めで、取り繕ってた。という【 小さな悲劇 】の話だった。)

    *   *   *   *   *
    
(確かに【 足が痛んでなくても 】若者だって、クタクタで座って居たい日もあるし、シルバーシートを必要かどうか、外見で判断出来ない事もあるわねー。 大体、シルバーシートが、出来たのって、いつだったのかしら?  子どもも、若い人も・皆が 何時も 疲れた顔をし始めた、高度成長の頃? ・・・(⌒ー⌒)昔話をしたくはないのですが(⌒ー⌒) ・・・・わたしが子どもの頃の日本人は、結構、他人に親切で、平常心で親切が出来ていた。 日常生活に、もっと譲り合いの精神があった。 こんな時に利用して欲しい【 わたし流の、対処法 】を下に書きますので『 余計なお節介だ!』なんて言わないで(⌒ー⌒)、お試しくださいネ(⌒ー⌒)。ふふ。 ・・・この対処法は↓の記事のような旅・足許の頼りない母と旅をする中で、思いついて、時々実行してるの。)



J R などで、乗り込んできたお年寄りを見つけた時、わたしは素早く
【席を譲りたいけど、遠いので声をかけそびれている若者】を、探す。
(大丈夫!チャンと、気持が通じるのよ〜!)
そう云う気持の 若者や 娘さんが チャ〜ンと居るの!! ふふ。

若者と目を合わせた後で 大きな声で 明るく言うの。
『 こちらの青年が、お席を譲りたいそうよ!(⌒ー⌒)』
あるいは 『 このお嬢さんが、お席を譲りたいそうよ!』って。あはは。

すると譲られた人も、席を立った人も、周囲の人も笑顔になるの。ふふ。
周囲のみんなの顔が全部、嬉しそうな(⌒ー⌒)になって、メデタシメデタシ。


(でもこのアトの会話は・・・)
ーーー席を譲ることで精一杯で、そんなセリフ言えないなあ。
ーーー体調悪くて、セリフどころか、席を譲れない日もあるしネ。
(『 結局は お節介ひとつするにも、こっちが【 心身ともに、健康じゃないとダメ 】って事だね。』『 元気で、頑張りましょ。』と笑いあって、別れた。)


    さり気なく余計なお節介が出来る人になりたい  LEIKO


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