エッセイと言うか、作文と言うのか、思いついた時に。


2013/02/15(Fri)  体調管理
元気・健康が売りの俳優を自認しているわたしなので常日頃から『冷えは禁物!』と呼びかけ、
ホームページでも<冷え切る前に、深い呼吸をして酸素補給を!>と講義(?!)までしています。

(でもアホですよねえ。この冬、短期間に、何回も冷えでダウン寸前になってしまった。笑っちゃいますよね〜。血中の酸素不足だった事だけは、真実です。)

イッセー尾形さん主演の『ペコロス、母に会いに行く』では、
ペコロスというあだ名の漫画家が見つめた、母の姿を演じました。
漫画が原作のドラマですが、お母さんは実在する人物。
可愛らしい、労わってあげたくなるような人物に成るためには・・・と、その気になっていたのでしょう。

家族との生活が出来ないほどに痴呆症が進行しても、可愛らしいミツエさんを演じるために、と撮影中ず〜っと、呼吸を詰めていたらしい。
意識してそうしていた心算ではなかったけれど、息を浅くしていたようなの。
健康に恵まれたのをヨシとして、肩で風を切って歩くようなわたしなのに、弱々しく見せて同情を引きたいと、ちいさく吸ってそ〜っと吐いていた。酸素不足で、冷え切っちゃったのね。身体がどんどん重くなった。

デモ、この後すぐ、別の作品の撮影で訪れた魚津の海辺でも、酸欠状態を体験した!
アホは、懲りないのネ。あはは。
主演の俳優さんが、群集を掻き分けて来て『そこの人、邪魔だよ!』と、わたしに声を掛けるシーン。
寒さ対策は万全に、と使い捨てカイロを貼るだけでなく、両手にも持った。
この日のエキストラ役は、ボランティアで参加した150名の市民でした。
本職ではないエキストラさんとの撮影には当然、時間がかる。
<あれも酸欠だっんだ!>と今でこそ笑い話にしていますが、
この日はホントにヤバかった!

海からの風が、強いだけでなく、異常な冷たさだったので、吸い込むのがイヤだった。
ちいさな呼吸を続けてリハーサルを繰り返すうちに、両手に持ったホカロンが冷たくなった。
<凍死する人の気持ちって〜こんな風かも・・・>等と考えたが、
スタッフに何かを頼む気も起こらなかった。
ロケバスに戻ってひと息ついたら、また全身が痛くなっていた。
痛いって思えるのは大切で、ありがたいコト。自己管理が出来る。

     いつも、撮影の後にいただく花で元気になっている  Leiko

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