95年
夏 |
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Super5の「卒業」が決まったとき、「…やっぱり」という気持ちの方が大きかったです。
活動ほとんどしてなかったし、メンバーにグループ活動に執着する気持ちがみえなかったし。
私にとっては光GENJIはやっぱり7人だから、最後までSuper5には馴染めなかったし、最後のコンサートも視界の外のどこかに二人がいるような感じがずっとしていた。
ただそれでも。本当に終わってしまうのは寂しくて。コンサートが近づくにつれ切なくなっていって…ラストはボロ泣きでした。
あのときの体に穴があいたような喪失感、やるせなさ……忘れられない。
95年以来、私の夏は凍ったままです。
ステージは光GENJIらしい、Θの外周つき。バックダンサーはジュニアではなく、お友達関係のダンサーでした。
この夏の想い出も言い出したらキリがないんですが、山本ファンとしては最後の名古屋まで「ありがとう」しか言わなくて「約束」を全然くれない淳くんにヤキモキしたものでした。淳くんの芸能界引退説が噂で流れてたもんなあ。誰が残るとかやめるとか、いろんな噂に一喜一憂したものでした。今からみるとなんであんなたわいもない噂に振り回されたんだろうと思いますが。大好きな人を信じてじっと待っていればよかったんだよね。
【オープニング】
ブルーとグリーンのライトに包まれて、静かにスタート。
メンバーが順番にシングル曲の一部を歌ってゆきます。「愛してもいいですか/敦啓〜勇気100%/内海〜Diamondハリケーン/山本〜太陽がいっぱい/晃〜パラダイス銀河/諸星」。
生歌だったために、結構ボロボロ。
【BYE-BYE】
ラストシングルの曲を、ローラーで踊って駆け抜けてゆきました。
やっぱりあのローラーのスピード感は光GENJIならではですよね。
【シングルメドレー】
「BRAVO!Nippon〜リラの咲く頃バルセロナへ〜荒野のメガロポリス〜TRY TO REMEMBER〜リラの咲く頃バルセロナへ〜STAR LIGHT〜君とすばやくSLOWLY〜BRAVO!Nippon」と続くシングルメドレー。曲のアレンジをすべて変更しているので、「光GENJIコンサート」という感じがもうひとつしないというか。
曲と曲の間をダンスでつなぐのはよかったです。
7人のときと同じふりつけで5人で踊られると、フォーメーションの差を感じさせて寂しいものが。
【REAL WORLD/敦啓ソロ】
ギターを抱えて登場。そして敦啓らしいダンスを。最後に敦啓が選んだのは、「敦啓」な曲だったなあ、と。
この時期は敦啓はかなり太ってたんですが、なにもお腹を出すような衣装にしなくても…という記憶が。
【DANCE ALONE/内海&敦啓】
敦啓と内海くんでのメニューですが、曲が曲だし、なんだか光……内海くんの光へのこだわりを感じる曲でした。
【明日があるさ〜十六夜物語〜ガラスの十代/晃ソロ】
さすが晃というか、フェロモン全開の色っぽいソロでした。男性ダンサーを引き連れて…というかかしずかれてという感じでの、ゆるやかなダンス。途中でのストリップもよかったです。「ガラスの十代」はディスコアレンジ。この曲は、光GENJIがシングルで出した頃は歌詞にそれほどセクシャルなものを感じさせなかったけど、晃が歌うと……全然意味が違う曲になっちゃってましたねぇ。
【路の上から/諸星&山本】
バラード曲を、淳くんがピアノを、諸星くんがアコースティックギターを弾きながら。生歌だったんですが、最初の頃はふたりのボリュームが噛み合わなくてイマイチでしたが、回が進むにすれすごくよくなって。最後の方なんかは、CDの歌よりもはるかに素敵でした。淳くんのひそやかな高音にはシビレました。
歌詞が歌詞だけに、今でも思い出すだけで切なくなる曲です。私にとっては宝物なの。
【この夏からONE WAY〜雨(情熱を止められない)。】
共に卒業アルバムから。「この夏からONE WAY」はあのアルバムのSuper5の曲では一番好きで、歌詞を状況と重ねあわせて……ちなみにこの曲はローラーなしで踊ってました。
次の「雨。」はリフトにメンバーが乗ってゆき、最後は中央ステージで踊るんですが、イントロのときにライトが消えた中、ダーっと走る淳くんや晃がなんだかおかしかったです。
最後の中央でのダンスがなんか楽しそうでよかったな。
【MC】
最後の夏は、あんまりしんみりとした話にはならなかったですよね。諸星くんの「きのっぴーの歌」には笑いながらもしんみりとくるものがありましたが。
【DREAM FLIGHT〜ファンタジェンの英雄〜Groovin' Night〜HEAT TRAP】
まずは「DREAM FLIGHT」でローラーで外周を滑ってゆきました。ああやって揃ってローラーで滑ってる姿だけでもなんだか嬉しかったな。やっぱり光GENJIはローラーだから。
「ファンタジェン〜」は淳くんのソロ部分のみ、そして「Groovin' Night〜HEAT TRAP」とダンス曲に。メンバーは白と黒のチェックの衣装、そしてバックダンサーが全身黒タイツで影のように寄り添ってのダンス。
全体的な構成とかふりつけとか結構おもしろかったです。
【Heart Of Gold〜Jealousy In Love/内海ソロ】
内海くんのソロは、俗にいう「千年メドレー」なんですがこれは元曲の林田バージョンの方ですね。ヒガシのダンス曲の名作だけあって、見ごたえありました。
ただバックダンサーのダンスがヒップホップ系でちょっと違ってて内海くんのダンスと系統があわなかったのが残念だったかなあ。バックダンサーが坂本くんと長野くんだったらもっと映えてたんだろうね。この夏はジュニアがほとんどバックにつかなかったから。
【JACK IN MY DREAM/晃&敦啓】
これまた卒業アルバムの曲。東西ステージのリフトに乗って登場、そのあと中央ステージに。個人的にはこの曲にはもうすこし派手な演出を期待してたんで…あと、ふたりのカラミももうすこしほしかったな。
【想い出がいっぱい〜Maybe Tomorrow/山本ソロ】
リフトで淳くんが登場。赤いチェックのブラウスに赤いズボンに黒いベスト、そして赤のチェックのブラウスを腰にまいてたんですがこれがすごくかわいくて!!
「想い出がいっぱい」はH2Oの名曲のアレンジを変更して、朗々と歌い上げました。この歌には本当に淳くんの気持ちがこもっててすごいよかったです。この歌の「君」というのはかつての子供だった自分のことだったんじゃないかな、と個人的には思ってました。光GENJIは、「パラダイス銀河」に象徴されるように、ある意味永遠の子供たち〜ネバーランド〜の世界の住人でしたから。そうだった自分への、痛みを伴うお別れの歌だった、と。
そして「Maybe Tomorrow」で「明日への希望」を歌い上げます。このときのダンスがなんだか楽しそうで好きでした。
最終回、淳くんは歌のはじめから半泣き状態で、途中で泣いて歌が止まってしまいました。泣き虫だからね、淳くんは。この瞬間、つられて泣いちゃった人が多かったのか、会場でもあちこちですすり泣きが聞こえてました。
でも涙に濡れながらも、最高の笑顔で「Maybe Tomorrow」を踊って、「ありがとう!!」と。
【EVERYDAY SUMMER DAYS/内海&山本&敦啓】
イメージカラーのレインコートに、同じ色の傘を持って踊るのがかわいくて。
敦啓と淳くんがいろいろとじゃれてくれるのが楽しかったです。
後半はなわとびというジャニーズではお馴染みな演出でしたが、子供みたいに楽しそうに跳ねてるのがかわいかったからヨシとしよう。
【COUNT DOWN〜ECSTASY〜JOHNNY'S WORLD/諸星ソロ】
バックステージから諸星くんが登場したのを初めてみたとき、彼の存在感のすごさというのを実感しました。あの人はスターで王様なんだな、と。
まずはパワフルに「COUNT DOWN」を熱唱。ドライアイスで客席直撃というのをやってました。「2.5.7」の諸星バージョンを経て、次は女性ダンサーと「ECSTASY」を色っぽく。
「IF WORLDは信じない」の替え歌で「JOHNNY'S WORLD」。頭に巨大なハネをつけて、ハチマキして、ローラーを履いて「こんばんわー」と叫ぶ《かあくん》。こうやってセルフパロをするあたりが、彼は確信犯で「光GENJI」だったのだなあと思わせました。
ただ、このメニューは前年秋のソロコンのメニューをもう一度だったのが残念。新作をみたかったです。
【KEEP PN RUNNIN'】
中央ステージでバックダンサーのみなさんと楽しそうに跳ね回るメンバー。ノリのいい曲なんだけど歌詞が切ない。もう子供じゃない。止まらずに走り続ける、彼らだから、好きだった。
この曲は後輩たちもコンサートでカバーしていますが、後輩のコンサートでこの曲を聞くと、銀の紙ふぶきを撒き散らしながら跳ね回る淳くんが頭に浮かびます。
【CO CO RO】
シングル曲ではやっとそのままのアレンジでやってくれたこともあって、「ああ、光GENJIのコンサートなんだ」と一番実感できる曲でした。すごく盛り上がる、楽しい曲だしね。ラストの方でやってくれて嬉しかったです。
ローラーで走り回る、最後の姿。
【Graduation】
初期のバラードの名曲。最後はこの曲なんだろうな、とは思っていたけど。最初のコンサートのお別れの曲もこれだった。
ミラーボールの回る中、生で歌い、そしてメンバーひとりひとりのあいさつ。最後はメンバーみんな泣いてたよね…
横浜から、終わったあとにローラーを脱いでステージに置いていくという感動的な演出が加わりました。あれには問答無用で泣かされました。
そして、バックステージの流れ星がひとつずつのぼっていくの…
【アンコール】
アンコールのコールは、なぜか7人の名前を順番に呼ぶコールでした。やっぱりみんな気持ちの上では、「光GENJI Super5」の卒業コンサートじゃなくて、「光GENJI」の卒業コンサートだったんだろうね。
そして純白のスーツにオーガンジーがまるで「翼」のようにサイドについてる衣装で登場。「光GENJI」の最後にふさわしい、素敵な衣装でした。大好き。
そして、「BYE-BYE」。前向きなこの曲で、笑ってBYE-BYEできてよかった。
最後は「WINNING RUN」。光GENJIの中で一番光GENJIな曲。アンコールでやってほしいNo.1の曲で楽しく終われてよかったです。
名古屋のラスト、全部の歌が終わったあと、中央ステージに集まったメンバーがなんだか放心状態のような、そして満足げな表情をしてて、その彼らの顔をみて、「ついに終わったんだな…」と実感したものでした。この曲で燃え尽きたんだな、って。
ステージの上の金の紙ふぶきを掬っては、名残惜しそうに遊んでました。
そして、5人で円陣を組んで、何かを喋ってて、そして最後にあいさつを。
【Wアンコール】
1995年9月3日、19時頃、名古屋レインボーホールにて。本当に最後の曲、Wアンコールとして「MEET ME」がかかりました。
前の晩に友達とラストのWアンコールの曲の予想をしてて、この曲も入ってたんですが…「MEET ME」はノリのいい曲ではあるけど、光GENJIファンにとって特別な曲ではないし、ちょっとラストとしての趣にかけたかな、と。
衣装は「天使」のような、アンコールの時と同じ白いスーツ。「MEET ME」で、ローラーではなく、自分たちの足でステージを走り回って。
あまりにも短い曲の後、モップでステージを掃除しだして、一体何をするかと思ったら、スプレーのラッカーを取り出してステージに文字を書きました。
「LOVE YOU」そして、メンバー7人の名前、最後に「光GENJI」と。会場に小さい音で流れる「スターライト」や「ガラスの十代」にあわせてファンが合唱する中、メンバー同士遊びながら、楽しそうに書いてて。
諸星くんがそのラッカーで、メンバーの衣装にスプレーをかけるイタズラをしたり。(淳くんだけは被害にあわなかったんですが)
内海:「皆さん、本当にありがとう。口でいうのは簡単だけど、今書いたものは僕らの精一杯の気持ちです。」
敦啓:「みんな、またね!!」
と笑顔で去ってゆきました。
前年のような、カタルシスを味わえるラストではなかったけど、各会場でちゃんとしっかりお別れしてくれたし、これが終わりじゃなくて、未来への第一歩だから、ああいう笑ってサヨナラ言えてよかったのかな、と思います。
この最後の夏は、泣いたり苦しんだり、色々とあったけど。でも彼と出会えて、楽しい日々を過ごせて幸せでした。全部忘れないです。
もうあんな底抜けに楽しいことを味わうことはできないのかな。それが寂しいけど。でも、いつか、きっと…
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