各ページへ! ホームページへ 近況報告「修理人の独り言」 自己紹介 骨董市出店予定
カタログ: オルゴール エジソン蓄音機 光学機器
工具/パーツ類 修理サービス ヒント集: オルゴールのヒント 診断、修理 リンク集
よく聞かれる質問 修理人への道 修理参考書「オルゴール修理の実技」 地図(広域、詳細)

ハイランド アンティーク

FAQ!!...よく聞かれる質問と答え

Q:同じサイズのディスクならどの機種にも合いますか?
A:No! 一部の例外を除いて、同じメーカーの同じ型式でないと合わないと思った方がよいでしょう。 しかし、もっとも標準的なレジーナ/ポリフォンの15−1/2インチなどは共用できます。

Q:櫛歯の数が仮に88本あれば、音の並びは88鍵ピアノと同じですか?
A:No! オルゴールはよく使う音(ドミソ等)は複数本あり、あまり使わない音(半音等)は省いていますので、全く違っています。

Q:ディスクの回転方向はどのオルゴールも同じですか?
A:No! ほとんどのディスクオルゴールは時計回転(右回転)ですが、中には反対のもあります。

Q:ディスクの両側が上に反り上がっていますが大丈夫ですか?
A:No problem! 弾く位置を直線にして強度的にも強くするためわざと反らしています。

Q:ポリフォンとかシンフォニオンとかいうメーカーは今でもありますか?
A:No! 蓄音機に席を奪われて1920年頃には廃業しています。残念ですが。

Q:ゼンマイは何回くらい巻けますか? 演奏時間は?
A:機種や減速ギアーの構造次第で、5.6回のものから50回位巻けるものまであります。演奏時間は一杯巻いて、40秒X5回転の小型のものから、60秒X30回転(すなわち30分)の長時間演奏型まであります。

Q:ケースのニスが剥げていて塗り直したいのですがどんなニスを使えばよいでしょうか?
A:企業秘密...てのはうそで、オリジナルと同様、シェラックフレークからつくった、シェラックニスを使うべきでしょう。 当方オリジナルのシェラックニス体験キット(親切な説明書付き)はいかがですか?

Q:シングルコームとか、ダブルコームとかは、どう違うのですか?
A:櫛歯ユニットが1セットならシングル。2つあればダブルです。ダブルの方が、豊かな音色と音量を得ることができますが、シングルの方がオルゴールらしい音色がすると好まれる方も多くいます。

Q:ダブルコームでも違ったものが何種かあると聞きましたが?
A:その通りです。詳しくはこちらをご覧ください。

Q:スタートレバーを動かしてもスタートしにくくて、くるくる回る羽根をちょっと押してやると動き出すのですが、こんなものですか?
A:No! ガバナーのウォームギアの滑りが悪くなっています。修理が必要です。

Q:普通、ディスクは何枚ついていますか? また後々補充できますか?
A:Yes! 一台のディスクオルゴールを購入すると、通常10枚程度のディスクがついています。後々の補充もできます。オリジナルのディスクも手に入りますが、曲名指定はかなり困難です。その場合は複製ディスクを買えばよいと思います。

Q:どんな曲種がありますか?
A:約100年前に欧米で流行った曲や、オペラやクラシックの一部、マーチ、ワルツ、賛美歌、国歌などがほとんどです。

Q:日本の曲はありますか?
A:No! (シリンダーオルゴールの中にはたまにありますが、)当時販売されたディスクの中ではまだお目にかかったことがありませんが、現在日本の曲をアレンジしてディスクを作っている方はいます。

Q:その中に演歌はありますか?
A:No! 残念ですが、まだのようです。

Q:自分のオリジナル曲を組み込みたいのですができますか?
A:不可能ではありませんが、たいへんな努力と、使うオルゴールの櫛歯の音の並びに合わせて編曲する知識が必要です。詳しくはこちらを見て下さい。実のところ私もいつかは挑戦したいのですが、どなたか共同でやってみる方いれば募集します。

Q:(客)あのさあー、(−−あるところ−−)のオルゴール博物館には(手をいっぱい広げて)こんなに大きなオルゴールがあったけど、行ったことあるー?
A:(私、小さな声で) ...いいえ、まだなんですよ....

Q:(客、優越感に燃えて)なんだ、まだなのー、是非一度は見てきた方がいいよー。勉強になるよー。
A:(私、小さくなって) ...はい、そのうち余裕ができれば....
(そして、心の中で涙しながら)....そ、それと同じのは修理したことあるんだけどなー....

Q:これだけの技術があれば自分のオリジナルのオルゴールも作れるのではないですか?
A:技術はあると思うんですが、残念ながら設備が...鋳造から機械加工、木工場とかなり大きな総合工場が必要になってきますので....自動車整備工場に「車を作れますか?」と聞くようなものでして...はい....

Q:先日NHKのテレビに映った工場はどこですか?
A:この小屋です。
Q:えっ、こんなに狭いところなんですか?
A:はい、すみません...(カメラで撮ると広く見えるんですよ...全く)

Q:こんな(もうからない)ことばかりやってて、奥さんにしかられませんか?
A:いつもしかられてます。....はい、すみません....


FAQ (1999年9月 追加分)

Q:修理期間はどれくらいかかりますか?
A:3つの大きな要素が関係します。
   (1)修理内容の量と困難さ
   (2)部品の製作や外注品が必要かどうか
   (3)そのときの当方が抱えている仕事量
  仮に典型的な15インチクラスのディスクオルゴールのオーバーホールを依頼されたとしますと、平均的に1ヵ月〜2ヵ月を必要とします。もし鋳物部品や特殊ギアーの製作が必要になると、3〜4ヵ月は必要になります。 小さなシリンダーオルゴールの修理の場合も、2週間から1ヵ月くらいはかかっています。
  中型以上のシリンダーオルゴール(シリンダー長さ4”以上)の場合は、半年以上を覚悟しなくてはなりません。

Q:シリンダー型はどうして半年もかかるのですか?
A:ピンの立て替えが必要になると、今のところ英国に外注していますので、それだけで5ヵ月以上かかってしまいます。ピンがしっかりしていて、ガバナーとか、櫛歯の修理とか部分的な修理だけなら1ヵ月くらいで出来ると思います。

Q:修理代金はどのように見積もるのですか?
A:考え方は一般的な工事と同じで、工数が何日(時間)かかるか、この部分がメインで、あと材料費がいくらかかるか、そして特殊工作能力を必要とする部分は多少技術料を割り増しする程度です。

Q:見積りの過程で苦労することはありますか?
A:苦労だらけです。外観だけで判断するわけですが、実際に分解してみると、思いがけない欠陥が見つかったりします。そのとき、依頼主が追加分を納得して負担してくれると問題はないのですが、それを見ぬけなかったという理由でこちらの責任にされると、苦しくなります。その意味で、見積りは契約ではなく、あくまでも予測であるとの了解を依頼主からいただくように努力しています。

  次に、本体の価格と、修理コストとの割合が大きな要素です。例えば2万円で買った小さなオルゴールを修理したいとして、平均的に1万円から2万円位の修理代がかかります。場合、依頼主は一般的には高いと感じるでしょう。よほど思い出のある品物で是非修理したいものなら別でしょうが。こちらも依頼主の希望にそって、満足いただいて、感謝の言葉の一つも欲しいと思って頑張っていますので、価格の面で高かったと思われたとしたら、心残りです。
  たとえどんな小さな修理でも、最低1日はかかります。出張修理の場合の日当・技術料は3.5〜4万円と計算していますので、この辺もご理解いただきたいと思います。現実的に小さいオルゴールの修理はずいぶん割安で行なっているわけです。
  このあたりが納得いただけないなら、修理を諦めるか、ご自分で修理されるかしかありません。

Q:修理中に破損したことはありませんか?
A:幸い、大きな失敗はありませんが、いつも覚悟はしています。
  当方も一応損害保険に入っていまして、外的要因による破損はカバーできるようにしていますが、(例えば火事、盗難、等)工具の取り扱い方をちょっと誤って、ボルトやパーツを破損してしまった場合は、こちらの負担で新たに作り直すしかありません。しかし、しっかり錆び付いていて、通常のはずし方をしても折れてしまうような場合は、取り替え料をいただくことになります。
  オルゴールのコンディションが悪いことを、こちらの責任にされると苦しいです。依頼主には最悪の事態を想定して、全損に値するような事態が発生した時、どのような対処をするか、覚悟を決めるよう、あらかじめ合意をお願いしています。

Q:修理依頼品の持ち込みはどう考えれば良いでしょうか?
A:当方宅への持ち込み、持ち帰りを原則としています。
  小さなものは一度宅急便等で送っていただき、見積りをして、納得いただいた上で修理にとりかかります。もし見積りが予算に合わない場合は、返送料依頼者負担で送り返します。

  小さくても高価なものは、運送屋さんに、はっきり保険加入を申し込んで下さい。(当然別途料金必要です。)紛失しても、アンティークの場合は現物補填は不可能なので、等価金銭補填になります。

Q:送れないような大きなものや、特に高価なものはどうしますか?
A:こちらから出向いて行くことも可能ですが、2つのケースがあります。
   (1)無料見積りを希望される場合、たまたま近くを通りかかったときに寄らせていただきますが、そのようなチャンスを待つ必要がありますので、いつとはお約束できません。(可能性として、東京、埼玉南部、神奈川東部あたりなら、一月以内にチャンスがあるかどうか。半年も待てば、チャンスはまずあると思います。)ただ、こちらの気持ちの中では優先順位は一番下になりますし、かなりタイトなスケジュールで動いていますので、正直なところ、近くを通っても寄りたくない場合もあります。

   (2)見積りの結果はどうあれ、とにかく1日分の日当を保証していただければ、優先的に予定を組めます。博物館など多数所有している場合や、この際、どっちにしても定期点検整備を行ないたい場合、あるいは技術指導などを希望される場合には有効で、実際に多くの場合、実行しています。当方自慢の工作車で行ける範囲でしたら、かなりの修理項目は現場でこなせますが、どうしても持ち帰る必要がある場合は、機械部分のみはずして持ち帰り、後日取り付けに再度伺うか、ご自分で取り付けられるようであれば発送のみ行なう形になります。日当、修理代の他に交通費、(必要なら宿泊費も)実費加算されます。遠方の場合は、工具箱を持参して伺います。あるいは追加工具、パーツ類をあらかじめ宅急便で送っておくこともいたします。


ハイランド アンティーク・オンラインショップへ GO!!


さらに詳しいことを知りたい方はこちらへ!:
ご意見、ご質問などは下記までどうぞ!

E-Mail でのお問い合わせは:

まで。


COPYRIGHT: (C) 2016-2018  H. OHMORI