98年10月に読んだ本。

●「カナリアファイル5 夢告」毛利志生子[集英社スーパーファンタジー文庫](98/10/31)

「カナリアファイル」シリーズ最新刊。
夢を見たまま、目覚めない少年の元に訪れ、彼の夢の中に入った有王の前に現れた「綾瀬」の術者は、かつて有王の愛した人と同じ顔をしていた……
今回、久しぶりに耀くんが登場!!それにしてもなんだかパワーアップしてませんか(^ ^;)?
「綾瀬」のやり口がますますわかりにくくなってるような気がしますけど、敵さんも揃って登場したし、次あたりは全面戦争(?)になるのかな?


●「キルゾーン 宴」須賀しのぶ[コバルト文庫](98/10/30)

「キルゾーン」の新刊。出張先のつくばでは見つからなくて、東京にたどり着いて一番最初に探しました。
それにしても、表紙にはびっくり。一瞬、「誰、これ…?」って思っちゃった。ドレス姿のキャッスルですが、迫力のある美女です。いやあ、すごい。
ついに火星での話。小犬のようにひたむきなラファエルに「きゅーん」となって、マックスとエーリヒの話にしんみりとして、ヴィクトールの事情にびっくりして、キャッスルの「闘いぶり」に爆笑して…今回はユージィンパパはおとなしいなあ…と思ってたら。最後の方ではいろいろとやってくれました(笑)。やっぱりパパはこうでなきゃ(笑)。
本を読みながらついつい声を上げてしまうシーンがたくさんあって、個人的には大満足です。それにしても最後のパパ…………何を考えてるんだか(^ ^;)。
ラファエルには乗り越えなきゃいけないものがたくさんありますけど、とにかく頑張ってほしいです〜。


●「ナイフが町に降ってくる」西澤保彦[祥伝社ノン・ノベルズ](98/10/30)

気が付いたら新刊が(^ ^;)。でてるって話を聞いて、つくばで探し回りました。都心から二日遅れでやっとゲット。
今回は、何か疑問を持つと、「時間を止めてしまう」という癖を持つ青年・末統一郎と、それに巻き込まれてしまった女子高生・真奈の話。統一郎がすれ違った男は、突然腹にナイフを突き立てられて倒れた。その謎を解くために町を探し回ると、同じように腹にナイフを突き立てられた人たちが……という話。
今回の設定はおもしろいですよねぇ。謎については最初の段階である程度予測がついたのですが、それでもおもしろかったです。
それにしても今回のヒロインは強烈でしたなあ(^ ^;)。


●「爆炎CAMPUSガードレス」あかほりさとる[集英社スーパーファンタジー文庫](98/10/30)

人気のある作家だということで以前から気になってたんですが、これは一冊で完結のようなのでとりあえず読んでみました。…が。
4年ほど前にアニメ化を前提としてVジャンプで連載していた(?)作品だそうです。「超伝奇サイキックアクション」だそうですが、まあ強い女の子が出てきて、ラブコメで、バトルで…という感じの軽く読める作品です。
…アニメのノベライズだなあ、って感じ。軽い作品は嫌いじゃないんですけど、私はこの作者とは波長があわないようで(^ ^;)。この手の作品では、文章だけで笑えるような、文章に独特のリズムのある人が好きだから。(火浦功とか、尾鮭あさみとか、古橋秀之とか。)あと、もうすこし世界感がしっかりしてたらいいんだけどなあ。
4年前の作品だし、たったひとつの作品だけですべてを決め付けるのは間違いだと思うけど……


●「忘れえぬ夏 破妖の剣外伝3」前田珠子[コバルト文庫](98/10/29)

人気シリーズ「破妖の剣」の外伝3です。話はラスが13歳の夏、サティンに懐くまでの過程を描いた表題作と、「翡翠の夢」の直後の話の「霧魔の谷」が収録されてます。
ずいぶん久しぶりですよねぇ…それで話を半分忘れてましたが(^ ^;)、読んでいくうちになんとか思いだせました。赤い人はずいぶんオイシイところを持っていってますね。
二か月連続外伝発売だそうですが(というかもう出てた(^ ^;))、はやく本編も再開してもらいたいです。


●「レヴァイアサンの少女 海魔の紋章2」夏見正隆[ソノラマ文庫](98/10/29)

「海魔の紋章」の続編です。「海魔」にとりつかれた少年・瞬は、同じく海魔に取りつかれたはずの義姉の仁美を探す手がかりを得るために渋谷にやってくる。そこで渋谷で起こっている事件に巻き込まれるが、それには「人形つかい」たちが絡んでいた…
瞬くん、前にもましてなんだか暗いです(^ ^;)。それにあんまり私の好みのタイプじゃないんで(おい)、もうひとつ読み進まなかったなあ…次の巻で完結だそうですけど、広げた大風呂敷きをちゃんと畳むことができるんでしょうか(^ ^;)?次はクリスの出番がもっとあればいいんだけどなあ。


●「ゆがんだ竜の愛し方」津守時生[角川スニーカーブックス](98/10/27)

「やさしい竜の殺し方」の続編です。
世界は人間の住む陽界と、ドラゴンなど幻獣の住む陰界に別れている。このふたつの世界のバランスが崩れ、破滅が近づくと、陰界から幻獣王のドラゴンが陽界にやってきて、たったひとりの人間−誓約者のために、世界を救うという。前作から2年、ふたつの世界に別れて住んでいた、幻獣王のウル(ドラゴン、オス)とその誓約者のアーク(人間、男)は再会した。彼らは四相神総本山のある教都をめざし、西に旅立ったが…
このシリーズは、ドラゴンとその誓約者たちの激しい愛の話でありますが、今回はオスと男だからといって別にボーイズラブってわけではないです(^ ^;)。…でもラブラブ度があまりに激しくて、読んでて恥ずかしかったですけど(^ ^;)。
前作のあとがきでてた、「ショタの竜王様」が今回は登場しましたっ。読みたかったから嬉しかったです。
このシリーズは、わざとRPGゲームの世界感を取り入れてるわけですけど、前作はあまり気にならなかったんですが、今回はちょっとひっかかるものが…どこが、って言われると説明が難しいんですが(^ ^;)。
この作品で完結ではなく(話途中だし)、8か月後に「あぶない竜の選び方」がでるそうです。楽しみ。


●「クロスファイア 下」宮部みゆき[光文社カッパホノベルズ](98/10/26)

さて、下巻。……やっぱりこういう終わり方になりましたか。もっと別の道なかったのかなあ、と思うけど。やっぱり宮部みゆきはうまいなあ、読ませます。
ネタバレにならない感想はかけそうにないんで、とにかく話に引き込まれました、とだけ。
あ、かおりちゃんにはぜひ幸せになってもらいたいものです。大変だろうけど…


●「クロスファイア 上」宮部みゆき[光文社カッパホノベルズ](98/10/25)

「鳩笛草」(カッパノベルズ)に収録されてる、「燔祭」の続編となります。
青木淳子は、念力放火能力を持つ超能力者。彼女は自分の力を生かすために、社会的に罰せられなかった犯罪者を密かに「制裁」していた。淳子は力の「放出」を行うために訪れた、深夜の廃工場で、男を棄てにきた若者達に出会う。その若者たちが監禁しているはずの、男の恋人を救出するために「戦闘」に入る…
「鳩笛草」を読んでなくても話はわかりますが、でもなぜ「装填された拳銃」として人目を避けてひっそりと生き続けてきた淳子が、必殺仕事人のようなことをはじめたかをちゃんと知ってから読む方が味わい深いんじゃないかと。
上巻は、淳子の危なっかしい戦いと、暴走しはじめた力にハラハラしながら読んでました。
こういう設定自体は、ライトノベルズや少女マンガでもいくらでもあるけど、話やキャラのリアリティがさすが宮部みゆきだなあ、と。
ただ、講談社ノベルズを愛読している人なら誰でも思ったでしょうけど、なぜこの程度の厚さで上下に分けちゃうかなあ(^ ^;)。


●「琥珀の城の殺人」篠田真由美[講談社文庫](98/10/24)

篠田真由美の92年に出されたデビュー作の文庫本化。
舞台は18世紀のヨーロッパ。雪にとざれた城の密閉された書庫で当主の伯爵が死体となって発見される。そして惨劇がはじまる……館に伝わる呪われた伝説、少しずつ明かされる、どろどろとした人間関係。古風な本格という感じがします。最初はとっつき憎かったですが、中盤はなかなかおもしろかったです。終盤がちょっと尻すぼみかなあ。でもデビュー作としては上々なんじゃないでしょうか。
探偵のキャラに桜井京介に通じるものがあるなあって思いました。


●「我が夢に沈め楽園 下」秋田禎信[富士見ファンタジア文庫](98/10/23)

上巻がああいう終わり方をして、どうなるやら…と思ったらこうなったのね(^ ^;)。…今回の話は、ちょっと説明不足のまま終わってないかなあ?なぜ「不完全」であったのか、結局説明されないままだったと思うけど…うーん。話にちょろっとでてきた、マジクのお母さんって今後話のポイントになるんでしょうか?まあ、とりあえず次に期待、と。
で、アニメの話。関西ではやっと二話まで放映されました。オーフェンの目つきがさわやかすぎるのが違和感バリバリ(^ ^;)。…やっぱり目つき悪くないと、オーフェンじゃないよぉ。マジクが幼すぎる気がするし、あと先生がなんだかゴツい…私はもうちょい植物的なイメージがあったからなあ。あと、ハーティアカッコよすぎ(^ ^;)。ハーティアって、「プレオーフェン」のイメージがキツいから…(笑)。
原作モノをアニメ化したら、こんなものなんだろうなあ……
回想シーンにでてくるはずの「キリランシェロ」くんが楽しみです。人形くんの方も出てきてくれるかなあ。


●「地下街の雨」宮部みゆき[集英社文庫](98/10/21)

94年にハードカバーで出た本の、文庫本化です。ひょっとしたら読んだかも…と思って店頭で迷ったんですけど、とりあえず買いました。読んでなかった、よかった(^ ^;)。
7つの短編が載ってます。相変らず、うまいですよねぇ…「勝ち逃げ」とか、あれだけの枚数でよく人を書込むことができるなあ、と感心してしまいます。個人的に一番よかったのは、「さよなら、キリハラさん」で、児童公園で“みかけた”シーンにはぐっときました。
宮部みゆきは「ハズレのない作家」で、しかも短編のうまさには定評がありますので、まだ読んだことがなかったら(そういう人はほとんどいないでしょうけど(^ ^;))、一度読んでみてください。特に初期の短編はすごくいいです。長編なら、個人的なお気に入りは「龍は眠る」だけど、「火車」もすごい作品です。


●「冬の日の幻想」久和まり[コバルト文庫](98/10/20)

98年度ロマン大賞受賞作。…ということでとりあえず買ってみました。
舞台は帝政ロシア末期。青年貴族ファリクスと、ドミートリ大公との許されない恋の話です。…とはいっても、「ボーイズラブ」という感じじゃなくて、耽美…もなんか違うよなあ、たまたま「同性」であった、恋愛ものというところでしょうか。
帝政ロシア末といえば、当然でてきます、ラスプーチン。このあたりのドラマティックな時代が話の背景だけに、話はおもしろいです。ただ、枚数が少ないせいもあると思うけど、ちょっと味が薄いかなあ、と。
主役の二人は、あとがきによると、実在の人物で、実際に同性愛で苦しんでいたそうで…しかも「美形」だそうですから、とにかく写真だけは確認しないとっ!!…と帰りに寄った本屋では、帝政ロシア末について詳しい本がなかったです(^ ^;)。図書館で探してみようっと…


●「約束」茅野泉[コバルト文庫](98/10/19)

桐香は、全日制の高校に行けなくなって、定時制高校に編入した。人とふれあうことが苦手な桐香の前に、哲という少年が現れて…
この作者の今までの話からすると、今回はほのぼのした話というか。主人公も心に傷を持っているし、家庭環境にも色々と問題はありますが。不器用な恋物語が中心で、「いやあ、若いっていいねぇ(^ ^;)」とついオバさんモードになってしまうんで(^ ^;)(^ ^;)。
ただ、後半の展開とかは、ちょっと唐突すぎたかなあ、と。ふたりの恋も、ちょっと描き方が物足りないものがありました。


●「偏食アカデミー」日本経済新聞社[日本経済新聞社](98/10/17)

本屋で見つけて、「おもしろそう!!」と思ったので衝動買い。これは、日本経済新聞日曜版の「偏食アカデミー」というコラムをまとめたもの。日本の日常の食文化の偏在性…まあ簡単にいえば、テンプラにソースをかけて食べる地域があるとか、名古屋のパスタでは「あんかけスパ」が一番人気だとか、そこに住んでる人には当たり前なことなのに、他の地域の人からは「え?」と思われるようなことなどを取り上げたコラムです。
私の場合は、冷やし中華にマヨネーズが入ってるのに驚かれたのにびっくりでした(^ ^;)。
「文化」が生まれ、発展していくダイナミズム、場所による差や伝播していく過程など、なかなかおもしろい本でした。ただ、これが500円程度の文庫なら、オススメにできたのになあ…1500円はちょっと高いかなあ、って思います(^ ^;)。


●「すすり泣く写本 聴罪師アドリアン」吉田縁[コバルト文庫](98/10/16)

タイトルに惹かれて買ったんですが、最初の「あらすじ」読んで愕然、すでにシリーズ4冊目だったのね(^ ^;)。「シリーズものは最初から読む」をそれなりに実践してきただけに、ちょっとがっくりきましたが、あとがきを読むと一冊で完結しているようだし、とりありず読んでみました。
アドアリアンは、20歳でありながらすでに司祭で、美しい容貌をしていたが、珍しい髪と瞳の色のために、「悪魔憑き」と恐れられ育ってきた。そのアドリアンは、死者をみることができ、その死者の罪をさばく聴罪師だった。
新興貴族のエドモンド伯の招きを受け、グレームに向ったが…

ライトノベルズにはよくある、「ゴーストバスターズ」モノではありますが、こういう正統派(?)の設定のはあんまりないんで、逆に新鮮でした。話の展開は読みやすいのはちょっと残念でしたが、悪くない話です。世界構築がもうすこし濃厚だったらよかったんですけど。
今、積読が山のよーにあるけど(^ ^;)、それがなくなったら(いつになるんだ)シリーズの最初から読んでみようかなあ。


●「プリズンホテル 冬」浅田次郎[徳間書店](98/10/15)

「プリズンホテル」シリーズ三冊目。今回は、救急センターのベテラン看護婦・血まみれマリアに、患者を安楽死させてしまった医師。山男に、自殺志願の少年。ハデな前作とは違って、雪に閉ざされたホテルでひっそりと話は進行します。
前作も泣けたけど、これはもっともっと泣けた。三作目なんだけど、読みはじめると、「あ、帰ってきたんだ」って感じを味あわせてくれる、温かい話でした。
この作品に出てきた「血まみれマリア」が、別の作品にも登場しているって聞いたことがあるような気がするんだけど……


●「グイン・サーガ62 ユラニア最後の日」栗本薫[ハヤカワ文庫](98/10/15)

内容はタイトル通りです(^ ^;)。表紙のイシュトが凄みあって、カッコよくていいです(*^ ^*)。今回は久しぶりにケイロニア皇帝とかちょっと出てきたのは嬉しかったな。で、次はやっと!!スカールさんの登場ですっ!!もう何巻ぶりかしら。元気かなあ。


●「有限と微小のパン」森博嗣[講談社ノベルズ](98/10/14)

犀川先生&萌絵ちゃんのシリーズ最終作品。今回は、ハウステンボスを彷彿させる、ユーロパークとそれを作ったハイテク会社・ナノクラフトで起こった不可解な連続殺人事件。その事件の影には、あの「F」のあの方がかかわっていて……
この作品は、なんといっても、あの方の再登場に付きますよね。話の緊張感がいつもと全然違うや。
今回のは結構賛否両論あるみたいですけど、私はOKの方ですね。すべての会話が理解できたわけではないけど、なんだか感覚的にわかるというか、今回の共感できるというか。ひとつ言えるのは、「F」がどうしても受け入れられない人にはダメだろうってことでしょうね。
個人的には、喜多先生がでてこないのが寂しかったです。犀川先生の口から喜多先生の名前が出てきただけでよしとしよう(^ ^;)。
それにしても、読むのに時間がかかったよなあ…丸6日です(^ ^;)。体調がずっと悪くて、頭が通常の20%位しか動いてない状態だったせいであって、本がおもしろくなかったわけじゃないんですけど(^ ^;)。ただ、もうすこしまともな思考ができる時に読むべき本だったよなあ、とちょっと後悔してます。


●「冬の緋桜 霊鬼綺談」小早川恵美[ホワイトハート](98/10/8)

シリーズ4冊目。季節外れに赤い桜が咲くと、赤ちゃんが連れていかれる…言い伝え通りに赤ん坊が亡くなってしまった事件の解決のために動き出す高陽と勇帆。前作に登場した謎の美少年・トモの言葉に同様した高陽は、勇帆を避けるようになってしまうが……
…いやあ、青春だなあ、って感じというか。問題を乗り越えて友情を深めてゆく、高陽と勇帆がなかなかよかったです。毬亜も素直じゃないけど、かわいいな(*^ ^*)。
前作はちょっとしか出番のなかったトモが、今回はかなり重要な位置を占めます。トモと高陽、勇帆の前世でいったい何があったのか、それが今後の展開の中心になっていくんだろうなあ。


●「プリズンホテル 秋」浅田次郎[徳間書店](98/10/7)

「プリズンホテル」の続編。今回は、暴力団の壮行会と、警察の慰安旅行が重なった上、年老いた大歌手と、うらぶれた元アイドル、指名手配中の窃盗犯を巻き込んでの一泊二日の話。
いやあ、これもよかったです。わかってても泣かされてしまうというか。
シリーズはあと二冊、でも通勤中に泣いてしまっては困るので、週末まで読むのは待とうかなあ(^ ^;)


●「プリズンホテル」浅田次郎[徳間書店](98/10/7)

ひなびた温泉町にある、奥湯元あじさいホテル。通称、プリズンホテルは、ヤクザの経営するリゾートホテル。そこはどんなワケアリの客でも優しくもてなしてくれるホテル。「〜秋」の方の帯に「極道ファンタジー」というあおり文句が書いてましたけど、すごい組みあわせだよねぇ(笑)。でもそれがぴったりくる、心温まる話です。子最後の方とか、ほろりとしました。
浅田次郎では、このシリーズが一番好きという人もたくさんいて、前から気にっていたんですが、やっと読むことができました。にしむらさん、ありがとうございました(*^ ^*)。
1993年発行だから、そろそろ文庫本化してもいい頃だと思うんだけど、まだなのかなあ。


●「微熱のカタチ」和泉桂[ホワイトハート](98/10/6)

「キス」シリーズにちょっと出てたバーテンの成見くんと、やり手のフードプロデューサー仁科さん中心の話。この二人はどういう関係なんだろ?って思ってたら、そういう関係だったのね(^ ^;)。睦くんの安全(?)がわかってほっとしたわ(^ ^;)。…でもさ、仁科さん、そうだったらつまみ食いはやめてほしいっす(^ ^;)。
成見くんは健気でなかなかかわいかった(*^ ^*)。


●「ヴァンパイア・パニック」一条理希[スーパーファンタジー文庫](98/10/5)

「サイケデリック・レスキュー」の続編登場です。水城財閥の私設特殊救助隊のお話。今回は、メンバーの一人の恭平の通う高校に吸血コウモリの大群が現れ、生徒たちを襲った。その生物は研究所から逃げ出した、「ヴァンパイアウィルス」をばらまくための生物だった。ウィルスに感染した生徒たちを助けるために、ワクチンを求めて研究所に突入することになったレスキューの面々は…
前がおもしろかったので、続編を楽しみにしてました。今回は、神野の過去の話がメインになっちゃって、肝心の(?)レスキュー関係の話がちょっと薄かったのが残念でした。
今回新キャラの元気のいいじいさんがなかなかよかったです(*^ ^*)。


●「僕達の裏切り」あさぎり夕[パレット文庫](98/10/3)

泉くんシリーズ4冊目。久しぶりに由鷹が登場したのは嬉しかったかなあ。


●「屍鬼 下」小野不由美[新潮社](98/10/3)

さあ、下巻。自体がどんどん進み、やがて村は破滅に向っていく……
上巻は正直いって、あんまり読み進まなかったんですが、下巻に入ったらやめられません。特に第四章は、イッキ読みするために時間をまとめてとった方がいいですよー。
あの4章のためには、上巻で丹念に村を描く必要があるんだよなあ、と納得しました。
これだけの作品を書くには、たしかにあれだけの時間が必要だったのかもしれません。ごくろうさまでした。
…で、早く「十二国記」の新作を……って読者はワガママなんです(^ ^;)。
ネタバレの感想は、こちら


●「屍鬼 上」小野不由美[新潮社](98/10/1)

村は死によって包囲されている−−人口千人ほどの、外場村。土葬の習慣があり、人々は村の中で満たされて、完結して過ごしていた。変化のない日々の中、移築されてから誰もこなかった洋館に、一家が人目をさけるように引越してきた。そして、村では、原因不明の死亡が相次いでいた…
待ちに待った、小野不由美の新刊です。
まだ途中ですが、とりあえず「上」を読んだってことで、これまでの感想を。
「外場村」とそこに暮らす人々を、丹念に描いています。最初は正直いって、ここまでやらなくても…と思っちゃいましたが、きっとそれだけ描くからこそ…というのが下巻ででてるんじゃないかと。
じわじわ異変が起こってきて、やっと色んな人が気づきはじめます。上巻の最後とか、じわじわ〜とくる怖さでしたね。さあ、やっと下巻!!上巻もなかなか重かったですけど、もっと重いんですよね(^ ^;)。持ち歩くのは大変だけど、今週の休みで読了したいなあ、と思ってます。
それにしても、この登場人物の多さ…丁寧に描かれているんですが、私の記憶容量では主要な人物以外は誰が誰だか(爆)。人物表がほしかったです(^ ^;)。


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