04年03月に読んだ本。 ←04年02月分へ 04年04月分へ→ ↑Indexへ ↓麻弥へのメール
●「マリア様がみてる チャオ ソレッラ!」今野緒雪[集英社]419円(04/03/31) →【bk1】【Amazon】
カトリック系お嬢様学校を舞台にした、ほんわかしたソフト百合なお話「マリア様がみてる」シリーズ最新刊。今回は祐巳たち2年生の修学旅行。それにしてもお嬢様学校は修学旅行の行き先がイタリアだとは、羨ましいかぎり。
特にドラマがあるわけではなく、内容はとても薄かったですが、イタリア観光気分を楽しめたのでそれでいいです。行ってみたいなあ、イタリア…
次はそろそろ本格的に文化祭の話になりそうなので、お話もすこしは動くかなあ。
●「赤い砂のリグリア アグラファ7」三浦真奈美[中央公論社C☆NOVELS]945円(04/03/30) →【bk1】【Amazon】
魔法なしの架空歴史ものシリーズ「アグラファ」完結編です。
激しい戦いのさなか、その場にいた人々の頭の中に響いた「争いをやめよ!」という声。まるで神の声に打たれたように、両陣営は戦いをやめ、講和に向けての努力が行われたが…
2年続いたシリーズもいよいよ完結。着地点としてはたしかにこれが一番なんだろうなあ…と思いつつも、「風のケアル」や「女王陛下の薔薇」に比べると、不完全燃焼気味です。→ミオは不本意にも「神」に祭り上げられて最後まで無理をし続けたわけだし、レシェフ何者か結局よくわからなかったし、お姉さんはもっと腰の据わった"悪役"かと期待していたので拍子抜けでした。← 物語として、2年間楽しませてもらったことは間違いないのですが。
それにしても、出てくる料理が本当においしそうな作品でした。
三浦真奈美さんの次回作にも期待しています。
●「永遠の森 博物館惑星」菅浩江[ハヤカワ文庫]760円(04/03/29) →【bk1】【Amazon】
2000年にハードカバーが発売され、評判が高かった作品の待望の文庫本化です。
ラグランジュ3に浮かぶ巨大な博物館惑星・アフロディーテ。そこには幅広い分野の芸術作品が集められていた。アフロディーテは音楽と舞台と文芸を担当する「ミューズ」、絵画工芸部「アテナ」、動植物部門「デメテル」の3部門と、部門間の調整にあたる「アポロン」に分かれている。そしてそれぞれの部門ごとにその分野の過去からの英知をすべて集めたデータベースがあり、学芸員たちは脳内で直接データベースと接続して情報をやりとりすることができるのだった。
「アポロン」に所属する田代孝弘は、アフロディーテで起こる様々なトラブルの対処に日々追われていたが…
美と人間と機械をめぐる連作短篇集。アンティークの高級手作りオルゴールのような、精緻で凛とした美しさと豊かな音色を持つ物語。堪能しました。
とろけるような幸せな気持ち、胸が締め付けられるような思い。それらをまるごとパッケージして保管できたら素敵だよなあと読みながら思いましたが、それらを文字にして人に伝えるために、自分の中で一度消化・整理しなきゃいけない今の方が、残るものは大きいのかもしれないなあ、とも思ったり。
でもネットジャンキーにとって"脳内google状態"(この作品の連載開始時にはgoogleは影も形も存在しませんでしたが)は羨ましいかぎり…
●「ハイウイング・ストロール」小川一水[ソノラマ文庫]629円(04/03/28) →【bk1】【Amazon】
世界は重水雲で覆われてしまい、人類はかつては高地だった「島」に住むことを余儀なくされていた。資源も食料も乏しい中、人類は世界に溢れた空中を漂う「浮獣」を狩り、そこから資源と食料を補って生きていた。
不良少年のリオは、突然浮獣ハンターをしているという美女・ジェンカに預けられ、ショーカとしての訓練を受けることになったが…
いい意味で、コンシューマRPG的なおもしろさに溢れた、熱くてまっすぐな、気持ちのいい作品でした。
過酷な世界で生きてゆくための、命がけの狩り。狩りで得たお金や浮獣で機体を強化、射撃などのスキルもあがることでどんどん強くなってゆく、そのあたりのシーンを読んでて、この世界をベースとしたゲームをしてみたいなあと思いました。
ゲームは無理でもアニメで動いている映像みてみたいものです。文章でも空を飛ぶ気持ちよさというのは味わえるのですが、私の貧困な想像力では物語に描かれているものに追いつけなくて。
「世界の謎」にかかわる大きな話に発展してゆきますが、そこをさらりと描いているのがちょっともったいないかも。
●「蟲忍−ムシニン−」古橋秀之&前嶋重機[徳間デュアル文庫]619円(04/03/25) →【bk1】【Amazon】
イラストレーターの前嶋重機さんのオリジナルマンガを元ネタに、古橋さんが息吹を吹き込んだ作品。前嶋さんのイラストがたっぷりと収録されていて、ビジュアルも文章と共に楽しむ本となっています。
致命的な情報物理災害で地上は《禍津風》が吹き荒れる世界となった。かろうじて蟲毒を浄化する《七星樹》の力によって人間が細々と生きている中、蟲を体に入れることで超人的な力を持つようになった《蟲忍》たちがいた。その蟲忍のひとりだった阿音は《御厨衆》から逆賊として追われていた…
ナノテクや量子力学を詰め込んだ、ハイパー忍法帳。独自の世界設定が魅力的です。
純粋な意味での古橋作品ではありませんが、他の古橋作品と同様、言葉の魔力によって底なし沼のような物語世界に引きずりこまれ、物語の躍動を楽しむことができました。でも、正直物足りないです。本そのものが物理的に「薄い」ことが。もっとじっくりねっとりたっぷりと読みたかったです。
●「終の神話・地号の章」霜島ケイ[小学館キャンバス文庫]543円(04/03/23) →【bk1】【Amazon】
「封殺鬼シリーズ」最新刊。千年を超えて生きる鬼たちを主人公にした、(広い意味での)陰陽師モノです。
あらかたの謎がとけて、最終決戦の前哨戦(?)がいよいよ開始。達彦さんって、たしか術能力はかなり低かったような記憶があるんですが、今回は達彦さんの「強さ」が印象的でした。達彦さんにも色々とありましたからねぇ…
そして、「あの人」の生き様には、涙でした。あれ以外の道はなかったのでしょうか…
三吾と兄ちゃんにも別の道があれば…
そしてなにより弓生に…
気になるところで終わっていますが、続きが早めにでるといいのですが。
前巻が「天」で今回が「地」ということは、次巻は「人」かな?
●「黄昏の百合の骨」恩田陸[講談社]1700円(04/03/16) →【bk1】【Amazon】
「麦の海に沈む果実」の理瀬のお話です。何度も何度も恩田陸が語り続けてきた、不在の「死者」の秘密をめぐる物語。
「魔女の館」と噂される古い洋館に暮らす3人の女。亡くなった洋館の女主人の前夫の連れ子である梨耶子と梨南子。そして、女主人の孫娘の理瀬。
女主人が残した奇妙な遺言「自分が亡くなった後も半年以上理瀬が滞在しないかぎり、屋敷を壊してはならない」に従って、理瀬は留学先のイギリスから日本に戻って、古びた洋館に住むようになったのだ。
互いの秘密を探りあう3人の暮らしは一見平和に続いていたが、理瀬のいとこである亘と稔がやってきたことがそのバランスが崩れてしまい…
満喫しました。雰囲気作家(褒め言葉)・恩田さんの魅力が十分に発揮された物語。夜に漂う百合の濃厚な香りのような、甘さの中に毒を感じさせる描写が素晴らしいです。
主人公は「麦の海に沈む果実」の理瀬ではありますが、雰囲気的には「木曜組曲」だとか「まひるの月を追いかけて」の方が近いかも。
なぜなら、この物語では理瀬は少女ではなく、既にひとりの女なのですから。
「麦の海に沈む果実」はあの世界描写が好きで、私の中での恩田陸ベスト3に入る作品なのですが、それでも正直ラストの方の展開は肩透かしを食らったような気になりました。「黄昏の百合の骨」の読了後に再読したところ、「麦の海に沈む果実」は理瀬の物語としては筋が通っていることがわかったものの、でももうすこしラストが…という思いが残ります。そのあいまいさも含めて、美しい物語なので大好きなのですが。
その「麦の海に〜」に比べると「黄昏の〜」は謎とその解明、そして物語の着地の仕方がとてもうまくなっていて、一本のお話としては完成度は高いです。でも、完成度の高い物語だからこそ、逆に昔の恩田陸の不安定な物語ゆえの美しさを愛していた読者としては、なんだか物足りない気持ちになってしまいます。贅沢な悩みというのはわかっていますが。
今回、名前しか出てこなかったですが、ヨハンはとても私好みのキャラなので、「ミステリ・アンソロジーII 殺人鬼の放課後」に収録されている「水晶の夜、翡翠の朝」に続くヨハンの家督相続の話を読んでみたいです。
●「囲碁殺人事件」竹本健治[創元推理文庫]580円(04/03/16) →【bk1】【Amazon】
1980年に発売された、囲碁の天才少年・牧場智久くんを探偵とするシリーズの最初の作品です。ながらく店頭では手に入らない状態でしたが、24年ぶりに新装刊行されました。
知能指数・208の天才囲碁少年・牧場智久と姉の典子、そして大脳生理学者の須藤は棋幽戦第二局を観戦するために甲府に旅立った。棋幽戦は老いてますます盛んな"碁の鬼"槇野九段に若手"精密機械"氷室七段が挑み、一日目は氷室優位で進んでいたところを槇野が逆転となる妙手を繰り出して終了となった。その晩、悲劇が起こる。翌朝、槇野は対局が始まっても現れず、首なし死体として見つかったのだ…
竹本さんの本は、「匣」と「ウロボロス」は大昔に読んでます。本編よりもトリック芸者シリーズが好きでした。その後、竹本さんの小説からはずいぶん遠ざかっていたのですが、「ヒカルの碁」ファンになってから囲碁をテーマとしたマンガということで竹本さんが描いた「入神」を読みました。絵は正直うまいとはいえないものの、数キロ先の数センチの差を争うようなギリギリの戦いが妙に迫力があり、才能があるゆえに「神」に愛されていないことを自覚している牧場くんの悲しさが胸に迫る物語でした。そのあと、このシリーズを読みたくて探したんですが、最初の方の作品は店頭で手に入らない状態で、やっと手に入れた「緑衣の牙」を読んだだけです。今回の新装刊行は嬉しかったです。
話戻って、「囲碁殺人事件」では、また12歳の智久くんは無邪気で屈託なくて(まるでヒカルと出会う前のアキラのように)、だからこそ後年「入神」でああいう苦しみを味わうことになるんだなあと考えると読んでてなんともいえない気持ちになります。その後の話も読みたいけれども現在ではなかなか手に入る本ではないので「将棋殺人事件」以降も復刊してくれたらいいのですが。
ミステリとしての「囲碁殺人事件」は推理部分は正直かなり粗いなあ、という気が。でも事件の「動機」や、囲碁に魂を奪われてしまった人達の描写など、読み応えがありました。
●「女神の花嫁(後編) 流血女神伝」須賀しのぶ[集英社コバルト文庫]571円(04/03/03) →【bk1】【Amazon】
架空歴史活劇寄り(最近は神話世界的なにおいも強くなってきましたが)の異世界ファンタジーシリーズ「流血女神伝」の最強の謎めいた美女・ラクリゼ主人公の外伝「流血女神伝 女神の花嫁」の完結編。
泣きました。
そして、読み終わって10日経っても、この物語に魂を囚われたままです。
登場人物たちの気持ちや、どうしようもない運命の行方などに涙したのもありますが、この外伝で明かされた「女神」のしくみや、ラクリゼとサルベーンの背負ってきたものを知った後に、今までの流血女神伝シリーズを読み返すと、初読のときにはよくわからなかった部分がくっきりと見えてくるのがおもしろかったです。この物語の世界の深さ、大きさもより実感することができました。
この外伝もどっしりとして味わい深い物語で堪能しましたが、今はとにかく本編の再開が待ち遠しいです。あとがきによると須賀さんはかなり体調を崩されていたそうで心配ですが、ファンとしては「体を大切にゆっくりと休んでほしいな」という気持ちもありますが「続きを早く読みたい!!」という気持ちも強くて… ジレンマです。
「流血女神伝」の世界では、科学技術の発達による合理的精神の芽生えがある一方で、残酷で気まぐれな神様が本当に存在している世界。「人」は「神」に恋焦がれる一方で、「人」は「神」に与えられた運命に必死であがいている、そういう物語です。ジェットコースターのように激しく展開する物語に一喜一憂するだけでなく、見事に作りこまれた「世界観」に酔うこともできる、一級のエンターティメントです。オススメシリーズ。方向性は違いますが、「十二国記」シリーズが好きな人は楽しめるのではないでしょうか。
読むのであれば出版順に、「帝国の娘」から。
◇アマゾンのページへのリンク
本編 帝国の娘:前編 / 後編
本編 砂の覇王:1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9
番外編 天気晴朗なれど波高し。:1 / 2
外伝 女神の花嫁:前編 / 中編 / 後編
◇私の過去の感想へのリンク
本編 帝国の娘:前編 / 後編
本編 砂の覇王:1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9
番外編 天気晴朗なれど波高し。:1 2
外伝 女神の花嫁:前編 / 中編
さて、以下ネタバレ感想。→あまりにも強大すぎる力ゆえ、孤独になっていくラクリゼ。互いを思いながらも、サルベーンと徐々に気持ちがすれ違ってゆく過程が切ないです。心は完全に離れてしまっても、表面上はとりつくろって、体だけは重ねて。そのあたりの描き方が重かったです。
サルベーンは、「誰か」に頼るには誇りが高すぎ、そして「何か」に頼らずに済むほどは強くなかった。その中途半端ゆえの悲しい結末だったんでしょうね。それにしてもサルベーンは… 色々と不幸な事情があったのはわかるものの、それでも「いいかげんにせいっ」といいたくなるキャラです。前に須賀さんがあとがきに書いていたように、まさにヘタレ大王… 「キルゾーン」シリーズのユージィンほど割り切れる人であれば、悪役として見てて気持ちいいのですが、ずいぶん甘くて弱い部分も残していますから。
アデルカの最後には、涙、涙でした。
カリエは昔からカリエだったなあ…
エドは今のところは完全に名前負けしてますよねぇ。名前にふさわしいいい男に育って、カリエ争奪戦の最終勝利者になってほしいなあ。
次はザカール編だそうですが、ラクリゼ弟がでてくるんでしょうか。クナムの子だから美形なんでしょう。優秀な「兄」と常に比べられて育ったことで、ヒネた子になってたりして。
シリーズを最初から読み返すと、初読のときにはわからなかったラクリゼやサルベーンのセリフや、彼らそれぞれの狙いもなんとなく見えてきたような気分に。また、初読のときはさっぱりわからなかった部分や、あっさり読み飛ばしてしまったさりげない描写で「こういうことだったのかっ」と驚くこともしばしばありました。あの世界の空気、登場人物たちの思惑、そして作品を貫くテーマなどが自分なかでくっきりと像を結ぶようになってきました。おもしろいです。
物語を通して読んで印象的だったのは、自らの選択で生きるという人の「意志」。大いなる存在に定められた運命を強いられた人たちも、最終的に自分の運命は自分で選択する。アルデカも、サジェも、ラクリゼも。役割は与えられてない人たちも、自分の人生に意味がなくても、自分の意志で懸命に生き、そしてただの死を迎える。それの繰り返しが、人間の歴史を作り上げてゆくわけで。
そういうのに耐えられず、大いなる存在から「認められたい」「役割を与えられたい」と渇望しているのがサルベーンではないかと思うのですが、そういう弱さのために彼は悪役に徹しきれないんでしょうね。
シリーズ全部読み返して、今後の展開に思いを馳せたのですが…
次はザカール編とのことで、まっとうにいけば子供を生んで体が満ちたカリエを「女神の化身」とすべくラクリゼの弟がさらいにくる話になりそうです。「女神の娘」が「女神の化身」になるための儀式は「女神の花嫁」の中の記述からすると、「女神の娘」の子を生贄として捧げるようですが、「砂の覇王」のラストからするとカリエの息子・アフレイムは長じて賢君となるようですから、犠牲として失われることはないようです。でも、これがカリエが「女神の化身」となることは免れることにストレートには結びつかないんですよね。子供全員を生贄にする必要はないですから、二人目以降の子供を生贄にすればいいのですから。
また、バルアンはエティカヤ編以降はそれほど出番がないらしいということから考えても、カリエがバルアンの元から(自分の意志でないにしろ)離れるのは確か。
あと、気になるのは「砂の覇王9」でヒカイがみたエラージャの復活。伝承や姿形からして、あれはザカリアと同一の存在だと思いますが、そうだとすると女神様はすでに復活しているということなのでしょうか。
でも、1000人目のクナム…世界を統べる王が生まれるときには世界が破滅するそうですが、アフレイムの件や、「天気晴朗なれど波高し。」のウェイン兄さんの文章からすると、世界の滅亡はなさそうなんですよね。あの描写からすると、ルトヴィアも大混乱は起きても国としては生き残ることができそうですし。
でも、それらも「歴史に伝えられたこと」であってあの世界での事実と一致するわけではないですから、予想もしない展開をむかえることになるかもしれませんね。
これからの展開も楽しみです。←
●「マンガ原稿料はなぜ安いのか?」竹熊健太郎[イート・プレス]1200円(04/03/02) →【bk1】【Amazon】
bk1に連載されていた筆者のマンガ関係のエッセイをまとめたものにプラスアルファした本です。
「連載貧乏」という言葉を聞いたのが、いつのことだったかは覚えていません。5,6年前だのことだとは思うのですが、それを知ったときには意外に思ったものです。マンガ家といえば、長者番付けの印象が強いこともあって、「人気雑誌に連載を持つことで、逆に借金ができてしまう」ことがあるのには驚きました。たとえば「週刊少年ジャンプ」に連載を持った場合でも、原稿料に比べてアシスタント代などの経費がかかりすぎるために、コミックスの売上げが低いと赤字となってしまうのだそうです。10週や20週打ちきりになってしまうと相当悲惨な目にあうそうで、実際に打ちきりとなった「A・O・N 2」(ジャンプコミックス 道元 宗紀)のあとがきにそのあたりの生々しいグチが書かれていたりします。
これらが業界的な問題であることは知っていましたが、なぜそうなってしまったのかは知りませんでした。この本はそういうシステムになった理由を過去の経緯から説明してくれて、興味深かったです。ただ、原稿料話も含む「マンガ業界の話」は冒頭100ページほど。あとはマンガ評、作家評、そしてあの名作「サルでも描けるマンガ教室」の誕生秘話など、それぞれ読み応えがあっておもしろかったです。
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