2000 年10 11 12 2001年 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 2002年 1 2 3 4 5  Top     diary 4/1 4月になっちゃった しごとが泥沼の様相を呈してきました。 とほり 4/2 なにやったかわすれた 4/3 メカデザインの山根さんにあった 楽しい事が多いと 日記なんか書いてらんなくなるので 今、俺は楽しいのだろう 人から見てとても煮詰まっているらしいですが 煮詰まるという事は もうすぐ出来る事を意味する 俺の場合仕事をしないときは全くしないので 机に向かっている時点で勝利しているのだ なんちゃって ほんとかな わかりません 4/4 岡野さんと西村キヌが来た。 今回また俺と彼女がいっしょに仕事する事になるかもしれないからである。 おれはキヌと仕事をすると運気が下がる気がするので 非常に嫌なのだが 俺の知ってる中でまともな立ち上げをするやつはこいつしかいないのでしょうがない 俺の運気でもくれてやるか。 と思った。 俺の人身御供としての仕事をお願いする。 彼女がこの仕事で何かしらのものをつかむ事は 何一つマイナスではない 元々カプコンの開発をサポートする場所として出発しているデザイン室だが 俺の居ない席でとやかく言う奴らが居るらしいので そんなに必要ないのなら 必要としている場所で働いたら良いだけの話である。 へたくそでしょうがなく絵の仕事を辞めた人のせいで 絵のうまいキヌが肩身の狭い思いをする事があっては断じていけない キヌは俺の役に立たなければいけないのだ わかる? 夜富監督といろいろはなして やっかいな人物を押しつけた事をお詫びしてみた 富の監督はキヌとちょっと話しただけで 体力を消耗してしまったようにいった。 俺はそれを単なる気のせいとは思わない キヌは人の気を吸い取る それは己の持っている甘えた根性に由来すると俺は考える ヒョッとしたら監督の死期を早めるかもしれないとも思って 不安を覚えた 彼女はこの仕事で人間変わらなければならない と今思った 彼女のためではなく 俺の都合である これを見ていたら そういう事だからよろしく。 もし死期を早めたら おれは仕返しするのだろうか? 4/5 こんばんは 今日はシナリオ打ち合わせ というかコンセプトミーティング ものを作るって難しいし面白い 夜富野邸で奥さんと3時まで話してしまった 長々とすいません 年輩の人と話す機会の少ない俺には とてもとても参考になる話をたくさんしてもらえるので嬉しい 奥さんは話が面白すぎて困る ああ、俺は得をしているなぁ 4/6 朝富野邸で ご飯を食って サンライズに来て 2時にカプコンで待ち合わせ パブTの芥川さんからカトキハジメさんとの対談本をもらった HOW TO ART DIGITAL というやつ。 一通り目を通してみると 俺だけこの本で浮いているような気がした だって他の人はみんな映像の最先端(ぽい) じゃん 俺はフォトショップ使ってデザイン作業してるだけだしな 俺もかっこいい映像っぽい事してリターンマッチをしてみてもいいですか と角川の人にいってみた もちろんそんなこことやってる暇はない。 マヤがマックに入ったらやってもいいかな マヤとはターミネーター2とかマトリクスを作るときに使った エイリアスの流れをくむ3DCGツールだ。 カプコンに今のチームに必要だからマヤ買って といったら自分で買えとむげにされて560万円個人で出した。 ちょっと後悔している。 カプの仕事なのにな 最終的に外人の作ったモデルやテクスチャーは 俺がいじらんといけないのだからさ 何気なく買ってもらうべきだった 俺はかんしゃくを起こしてすぐ決定してしまうので 改めんとな でも決定の遅い組織だから 頼んでから8ヶ月は間違いなくかかる それは早いほう。 マック版は6月に出るという噂だ ほしーですね。 デザイナーの海野さんのところで 画集の打ち合わせ 俺の本のことはとんとわかんないので 結構お任せなのだが 海野さんが実は結構特別サービスで 気合いを入れてくれていることを知って ちょっとショック というか嬉しい。 角川に人に表紙のラフを渡して ちょっと出来た気になってみた 4時半にサンライズに戻って 6時半に山本さんがやってきて いろいろ話し 9時半になったら帰っちゃって寂しい 香山さんのところに飯を食いに行った 香山さんという人は 俺を富野さんに紹介してくれた歴史的な人物だ 最近はセガの偉い人になったらしいが そんなことは前の偉業に比べれば実にちんけなことである。 その後風呂はいってビール飲んで 久しぶりに長々とこうして日記を書いている つまり つまんないということだ もう少ししたら寝るか仕事をする。 4/7 朝起きて イチゴ買って 喰って ジムに行って 疲れたら具合が悪くなって でも何かいい感じになって 下の文房具屋さんで筆洗い器を買って 本屋さんで 村上綾歌の写真集を買った とうとう出てしまったよ これで綾歌さんは人気者になってしまうじゃんか 無駄写真が少ないですよ かわいいですよいいですよ おももがいいですよ 今日は風邪っぽいのかだるくて 咳が出る 床寝袋ごときでこんな症状が出るとは情けない 暖房をつければよかった しんどくなったら 超高級ホテルにとまろー 4/8 ずーーーーーっと寝袋の中 完全に風邪を引いてしまった。 体中の関節がきしんでいたい せきがとまらん。 プラス筋肉痛。 しんどい しんどいですだ。 8時頃やっと起きあがることが出来るようになった。 背中が痛いのでしばらく起きておく そんで画集の表紙に取りかかった。 今回はファトショップ。 こういうのってどのくらいの大きさで描けばいいのだろー? 4/9 起きたり寝たり起きたり 昼に病院につれてってもらった後 安川さんの家で寝た 今日は夜、出かけようと思っていたのだが これじゃあ無理っぽいね。 仕事が滞り焦る。 よるイデオンを見た。 めっちゃ面白いんですけど。 絵もめちゃめちゃうまい。 いや〜まいった。 風邪は昨日よりひどい 俺がこんなに寝込むのは初めてかもしれません う〜ん 4/10 全然なおらん 健康というものは尊いものなんだな〜 ずんじゃかじゃかじゃか、ずんじゃかじゃかじゃか けんこーけんこーけんこー! けんこーけんこーけんこー! 我にけんこーよ訪れろー(おとずれろー) となりの山にも訪れろー(おとずれろー) パートのおばさんに ふーりんの主婦に すーべての人類にー 俺ならくれてやる 3億リラ分(ほい!) 4/13 熱が下がって 進化して 体力減って もー、もー 4/15 こんばんは安田です。 画集の表紙をやってます。 なんとなくとぺとぺとやってます。 絶好調でございます。 まだ咳が出ます。 今年の風邪はいやですね。 絵を描いておもうことは 俺って何でこんなにうまいんだろう ということだな もっともっとうまくかけるんだが このへんにしといてやるか やー、病み上がりって良いですね 俺は画面と心がリンクすると無敵っぽい だけどリンクするとなかなか現実世界戻ってこれなくて みんなが迷惑するのであまり一生懸命やらないようにがんばるのだ 俺はあんまり時間とかきにしないので永遠にやりつづけるので みなさんがお困りになるから 適当にうまいことやろうと思うんだけど そうすると仕事をする気にならないので やっかいですね それに運動をするとこころが 晴れやかになりすぎて絵が描けなくなるようです なんていいわけがおおいんだ ごめんなさい 病み上がり万歳 いろいろ心配してくださったみなさん ありがとう 安田は復活し そしてうまくなりました わっはっはっはっはっはっはっはっは 4/16 今日もおとなしくぺとぺとと仕事です。 イラストレーションは面白いね。 よるに豊川えつじさんのどらまをみたら たいそうおもしろかったよ 面白い人だなー どらまもいいね おしゃれ関係をみのがした あー、家庭教師の先生のひみつってなんだったんだ だれかおせーて せちがらーいよーのーなかー おれはすげーいそがしーけど 仕事があるだけよかったのかもな 初心に戻って絵、がんばろー よーしやったるでー。 おれは特別で例外なのだ っへっへっへ 一生懸命描いたら楽に 1ヶ月に4枚くらいいけそうだな うんうん。 もっとイラストの仕事をもらってみようかな 本番がないとうまくならないからな。 勝手に仕事を受けても良い権利が欲しいですね ないしょでかけばいいのか そんじゃーね 4/17 画集の表紙の裏にとりかかったよ いいぺーすだね。 もう東京も飽きたので サンディエゴに帰りたいなぁ 青い海、空。 俺のミヤータ プール でももうすこしやりますか 4/19 画集の表紙が出来ましたわーい デザイナーの海野さんと角川の人が サンライズまで取りに来てくれました 海野さんは富野仕事の新しいやつを偵察にくるような豆おたくデザイナーなのです。 夕方渋谷でKままとカツを食ったうまかった 最近東京にずーっと居ると 面白いのだが テレビ局のプロデューサーがどうしたとか 脚本家がどうしたとか タレントさんがどうしたとか 華々しい話がめじろおしで 安田君頭が痛くなってしまいました。 何でそんなことで頭が痛くなるかは なんとなくわかる 大阪とかアメリカの田舎にいると 入ってくる情報はメディアからだけなので ものを作っている人たちのなまなかんじは あんまりつたわらない だからわりかし純粋に作品だけ楽しんだり むししたり からかったり 才能がないのにがんばってるよなぁ とかほのぼのしたりできるのだが 東京で生っぽい話をたくさん聞くと うさんくさい人たちまで すばらしく見えたり すごいひとがしんみりみえたりいろいろである なまじなまっぽいので 俺もその中に入らないととりのこされちゃうよ〜 なんていう焦燥感に駆られそうになりそうになる いうことがあんまり面白くない人たちのよく使う言葉を借りれば 自分を見失いそうになるって事 でもさ、俺は 北海道の 白い地面と 無音世界 にいて あるひとつの もわーーーん(脳の振動音)をいつもかんじてきたのさ それをかんじるときいつもじしんがわいてくる ありがたい感覚なのさ だからさ 北海道vs東京であります。 ナショナリズムの台頭でございます ボーvsきょろきょろへろへろ であります。 きょうはこんなかんじ 4/20 k3くんががんばって仕事を進めてくれているので 安心してアメリカに戻れます。 結局富野仕事はあんまり進まなかった 画集もあんまり進まない 人間は結局一人なんだよ ということも再確認 俺に似合わないことは やっても幸せじゃなかった 俺は一人でこもって 仕事をする方が向いている それでなにか すごいものを作って誰かに喜んでもらえると うれしい よね 大成功もしたい 絵もうまくなりたい かわい娘ちゃんとでーともしたい かっこいいスポーツカーにも乗ってみたい でも何というか 偉大になりたいね 偉大ってなんだ? 偉大ってグレート 何気なく強く優しく 無敵 素敵 まだまだ子供っぽいね 人に迷惑をかけていこう 4/21 画集の描きおろしを描き始めました 昼、監督のプロットを読んで 安心して 自分のレベルの低さを自覚 夜、久々に富野邸で飯を食って 奥さんや監督と 夜3時まで話し。 とにかく面白すぎるので 話はつきん この監督は本当に実力以下にしか評価されて無いなぁ と改めて思う 俺が金を稼いで なんか作らせようかなとか考える 20億円くらいたまらんかな 5年くらいでさ 思ってたら出来そうだな 監督に比べたら 俺は本当にラッキーでちょっとばかし成功したにすぎないな 下ばかり見ていたかもしれない 続けることが素晴らしいことも分かった 俺も仕事を続けよう 俺は心配性といわれた 初耳だ 自分の能力が泣くなりゃあしないかと 心配のあまり 描くというのはたしかにそうかもしれん いろいろ教わったが まだ理解できないことも多い 簡単に理解したつもりにしないで もわーんと覚えていこう 僕は つづけるということをやってみようと思った 仕事は尊い。 4/22 富野監督から漫画本を借りたのでよんだら 大はまり みなもと太郎の「風雲児たち」 前から存在を知ってはいたけど ここまでおもろいとはおもわんかった 「さすらいのギャンブラー」 からえらい変わりようだよ きょうはぼちぼちと 描き下ろしを進める 何となく進むが 「これは時間がかかりそうだ」 とひやひや まだまだ描き下ろしたい絵がたくさんあるのさ まったくまいった ほいのほいのほい 4/23 大阪に帰るのでいろいろ準備 それにしても仕事が出来なさすぎるので のばすかのばさんか のばす〜ん なにをさ? あめりかいき〜 ツー訳で 5月2日にアメリカいく 今度は絶対 ごめんねk3 そんで5月1日に大阪行き 予定昼。 用事のある人はどうぞ 油絵を修正するのはやめ 描き下ろし5枚を目標に生きる 俺ガンバ ぼちのぼちのぼち カラオケいきて〜、が我慢汁7CC 今日は後1時間だけやるのさ あした富野監督に「風雲児たち」の 続巻をもってきてもらうのう うれしーでございます 4/25 監督の原稿を取りに なんとかさんという美人の編集者さんが 来るといってたので そんでみんなでご飯を食うといってたので よだれをたらして 8時半までご飯を待って みんなで焼き肉を食った そしたらその編集者の人は 知ってる人だった かわいい眼鏡っ子である アニメは角川なんだなぁ そんな角川さんも ゲーム関係にはなかなか参入できないらしい 談合っていうのかしら そんなかんじ カプコンで ファミ通か集英社か講談社か どこを優先するかいろいろ大変だという こともきいたことがある なんかそそうがあると担当者がかわいそうにな事になる ということもあったとかないとか ミーティングでちゃんと聞いてなかったので よくわからんが 雑誌の人は怖いなぁ あんまり関わりがないようにしようと思ってたけど ここだと雑誌の人が監督に説教されるので 何とも不思議な光景だ 今日は角川の人がたくさん来たのよ 最初に来た御手洗さんから永野護さんの本をもらった 永野護さんとは川村万梨亜さんという美人の旦那さんだ ファイブスターストーリーの本だ 結構たくさん売れるっぽいよ すごいんだなぁ 俺もファティマが一人ほちー 永野さんは小水君に似てるよ 小水君はデザイン室の韓国好き。 でも俺の方がキムチは好きだろう 御手洗さんと本を見てたら HGのガンプラ新バージョンが目についた よくできています MGで俺は「行き過ぎだ」と思った部分が 全部いい感じになっていたのでこれは買いだなと思った 買ってないものは無いがいってみた。 そしたら程なくしてサンライズの人がやってきて HG のジムとカトキ版パーフェクトガンダムを富野監督のところに持ってきた。 ジムは先のガンダムのシリーズと同じHGでさ これまたいいかんじでした 特にいい感じだったのは顔である。 顔がエッジのないつくりになっていて しょぼさが再現されている 俺的にはもっとしょぼい方が好みだが たとえば腰のまえだれがただの板とかな これ以上しょぼくしたら Zガンダムファンが堂々と闊歩している今の時代では 受け入れられないのかもしれない。 だけどバンダイの次のバージョンに期待しよう。 パーフェクトガンダムはかっこわるいはずの パーフェクトさがかっこよくなっていて 0083にでてきそうなかんじになっていた いいすぎかもしれない そんな好き勝手なことをいってたら ニュータイプの人達が 大量に来た 監督大忙しである 僕は適当デザインが少しあがって うれしいな そういえばガンダムといえば カプコンでつくったのをバンダイがまともなものを作れないくせに怒って 親切にも販売してくれた 機動戦士ガンダム連邦対ジオンがゲームセンターで大人気らしくて 嬉しい ほんとだったら俺が作ろうと思ったモデリングも 俺よりうまい高橋くんが何でもかんでも作ったから とてもうまくて頑固なモビルスーツになった 俺はせめてスタッフロールに載りたくて(ガンダムだから) ザクレロのモデリングをやってみたが あれば没になったのだろうか? アメリカに行っちゃったからその後はしらん なんにせよ 大人気というものはいいものである ガンダムだから受けたけど 今回の作りが素晴らしいから受けたのである かけ算である だからねたみの材料に ガンダムを使ってはいかん というか ガンダムの御前では人間どもは 真摯な態度で何もかも行動しなければいけないと 俺は思うのである そんじゃーね 4/26 昨日の夜進んだ デザインのラフをプリントアウトするために コジマという電気屋に行って 綺麗に印刷できるフォト光沢紙? を買いに行ったが 間違ってスーパーファインを買ってがっかり 監督がお金を出して買ったカラリオ(プリンター) で出力するために エプソンのHPでプリンタドライバーをダウンロード 40分、 いや長いね 借りたCDからはプリンタドライバーが読めんかったのだ G4がわるいのかCDが悪いのか 最近俺のG4は調子が悪い (やっぱりG4かよ) 液晶モニタが暗くなったり明るくなったり、 あるところに鉛筆をさしてくさびにすることで やっと画面が安定する始末なのだ 修理に出せば仕事が出来なくなるしよー どうしてくれるんだい 夕方河口さんに連れられてもう一度コジマにいって 今度こそフォト光沢紙をかって ついでに編集作業を見学して 編集のおもしろさを何となく理解して サンライズトミノ組にもどる そんでやっとプリントだ 一覧表だ 俺は一覧表を作るのが大好きなのだ 夢がふくらむ一覧表やディスクシステム。 へっへっへ 4/27 今日も画集の描き下ろし 下描きをおろそかにしたので 時間がかかります。 あんまりよくありません もう朝があけちゃいましたね ゴールデンウイークの始まりらしいですよ 俺にゴールデンな日々が来るかは謎です いろいろ修行し直しです 30代は飛躍の代かとおもったけど 30代も修行の代のようです 20代の時に比べて 修行が足りません 毎日80時間くらい絵を描かねば かけないものが多すぎる 知らないことが多すぎる 体が怠けすぎる もう100くらいうまくなりたいので なりましょう そうしましょう 描くしかねー 4/28 今日も画集の描きおろしをかいてます。 夜また富野邸におじゃましました。 邸といっても普通の2階建ての家です。 家の中には奥さんや富野監督自身が集めた いろんな絵や置物があって それぞれに趣味がよい。 富野邸で一番面白い話は ものの善し悪しを語るとき。 遊びで語るので適当であるが その時、絵や建築をアニメを映画を コミックを 本当に好きなように話せるのでうれしい そういうものって 人と語るとき結構俺は引いてはなす なぜなら人には好き嫌いがあって 好きなものをけなされたり 知人の仕事をけなされたりすると やはり面白くないからである。 だけど僕にも富野監督にも 取り立てて友人はいないし 好きなものをけなされても 監督なら真摯に答えてくれるので ああ、そういう意見もあるのねとおもえる それに監督は嫌いなものを嫌いと言うけど だめなものをだめと言うけど 人の話は一生懸命聞く ので非常に楽しい 奥さんも非常に感性豊かな人で なんでも分かってしまうので面白い 知識があるって事じゃないけど 自分の奥さんと絵の話しが出来たら幸せだな 朝まで話しちゃうよ 今日の話じゃないけど 俺の一番好きな絵は 俺の絵ですといったら 奥さんは 「あらいいんじゃない」 といって かんとくは 「それは不幸だね」 といった そして ならば良いことを教えてやろう 神々に好かれる絵を描きなさい といった そしたら奥さんは 「神様の好きな絵ってわたしきらいだとおもうわ〜」 という 神々に好かれる絵とは 俺の成長を抑制しないように うぬぼれないように 神々だったらわけわかんないからといいだろうということなのかな 素晴らしい意見すぎて 考えることすら出来ません。 本当は絵は描くと面白いんだけど 同時につらい 描いてお金をもらわなければならないから 早く描かないといけないじゃん でも俺はまだ自分がどんな絵が描けるか分からないので いろいろ探っている時期なので 後20年くらい探りたいので とにかくいろんな様式を実験してみたいのだ 実験するには 最低一枚3週間はかかるじゃん ものによっては2,3ヶ月ほしい まいったなぁ ルノアールって2万枚描いたんだってね 2万というのは多いですね 16歳から80歳まで描いたら 65年間絵が描けるわけで 23725日だ 1日一枚油絵描くのかよ すげーぜ 多分一度に4枚くらいとりかかって 絵の具の乾くのを待っている間に 描くのだろう ルノアールは学生の時 俺は軽く見ていた なぜならばあんまりうまくないから 学生の時は うまかったりクールだったりするのが 好きというか 好きになるとかっこいいと思っていた節がある だけど今はルノアールはめっちゃすきだ なぜならば女の子がかわいいからだ ルノアールは女の子や 花や絵を描くことが好きで好きでたまらなかったのかな うまい絵って言うのはもうこの年になるとわからない うまいというのが緻密であることでも 写実的であることでも 刺激的であることでも 破壊することでも ないのかあるのか 俺は絵を見るのは好きだが うまい絵というものはもうない みんなたいしたうまくはない だけど好きな絵ならたくさんある たくさんたくさんある えはよい。 それにしても とかく芸術というものはやっかいである 日本語の「芸術」は 本当に大げさな言葉だよね ほとんどの人間はものの価値を自分で決めることが出来ないので 誰かの決めた価値観で生きていくわけだが たとえば俺だったら 新しい携帯電話の価値が分からないから 雑誌を見て勉強したり 人に話を聞く 絵の場合 「芸術」なることばによって 絵によけいな権威が発生してしまって 西洋文化を受け入れるときの卑屈さもあいまって とにかくやっかいである。 そんなことをいっていると アメコミの翻訳をやっている秋友くんが良いことを教えてくれた 「芸術のもとことばはART が間違いなんです ARTは「芸」 と訳すとちょうど良いのです。」 だって。 なるほろー だからマーシャルアーツは武芸ってことなのね つまりARTはもっと軽いこと何だなと思った そういや 日本だとイラストレーター 絵描き 画家 などと格がありげにいろいろあるけど あめりかじゃ なんでも 絵を描く人はアーチストだもんね 俺も何回も 「あいむアーチスト」といわないといけない場面があって 一人で赤面することがよくあったよ 何が言いたいかというとね わかりもせんくせに 俺がえらそうにしたときに 商業イラストに対して 芸術家といわれる人の権威を持ち出して 勝ち誇ったりする 無知な人々を思いだして テンションがあがりかけ3秒前になっただけなのさ 次の美術の教科書の最後のページが 映画、コミック、アニメ、ゲーム、 で埋められるのが 何でわからんのか理解しにくいね お金がもっとも動く 産業のさ 中の絵が常に中心なんだよ 己の皮膚感覚のみが普遍的で 真理であると思っちゃう無知に対峙すると 笑いがこみ上げて来ちゃうので 大変です。 でも日本という国の文化のつくられ方はいつもそうだよな 本質はさておき 人々の皮膚感覚に応えようと ものを作る人たちは四苦八苦して そんで そのうち人々は飽きてくるんだけど 作り手も飽きてくるんだけど もの作りの本質が分からなくて どうして良いか分からなくなって 本質を究明するのではなくて 外国に新しいものを求める でも外国のものは 脂っこかったり 感情移入し難かったりして 改造しなければならんので 輸入するとき日本アレンジをする そしてまたくりかえし わるいとはいわんし むしろそれが日本だ。 他の国の文化を原材料として 日本人類にあうように 日本人的スーパー繊細あんど緻密あんど 心のヒダまでとどくように ていねいにていにねい 結果 完成度の高いように見えるそれは 普遍性を獲得することも希ではない だけど 俺は 自分の皮膚感を 立場や締め切りや趣味やちょっと数日たっただけで 変化してしまう ちょっと映画を見ただけで 変化してしまう 皮膚感覚というものを 物作りの現場に持ち込んで 俺に指示する あらゆる人間に 寿命が20年くらい短くなって欲しいなぁ なんて 思います。 まー、いるとしたらね。 4/29 昼に起きて 遅い朝食をとった 昨日はそんなに遅くまでやってないのに 最近の睡眠不足のせいか 寝起きが悪いよ安田君 2時に監督は人を迎えに行ったので 俺は居間で仕事をしました しばらくすると 監督が氷川竜介さんとキネマ旬報の人をつれてきて 2階でパソコン事をあれこれしはじめました 氷川さんとは 愛ある泣けるアニメ論評をする人で 俺は好きだ ターンエーのビデオのなかのライナーノーツにも いかすことをたくさん書いてくれはった人だ。 最近永年勤めた富士通を退社して 本格的なライター生活にはいるらしい 本が売れなくなってきたという噂を聞いているので 大変そうである そうそう 監督はダイナブックでいろいろ仕事をしているのだが 家用とモバイル用の二つで仕事をしているらしいのだが 新しいものでも簡単に使うのでえらいですね 6時まで仕事して みんなでカレーうどんを食って 上井草のサンライズに戻りました それから絵の続きです。 4/30 今日は最終日 朝11時に起きて 角川の担当者に 「仕上げが遅れるので今日は取りに来なくていいですよ」 ということを電話でいったら 朝7時だった 早すぎたね、ごめんなさい。 今回のサンライズ留学で得たこと。 1.俺はやっかいな人間であるということ 2.強迫観念でディアナ様の目を大きくしちゃだめよ 3.中村さんはすごい成長力で東京にはそんなのがごろごろしている 成長力といっても絵の技術がすごい訳じゃなくて 漫画を描いてるだけあって自分に対しての客観視ができていて 心根が素直なので一見わけわからない監督の意見を頭を抱えながらも 理解しようとする姿勢に感動だ 1度目から2度目のデザインの飛躍度には目を見張り 俺は知らないうちに守りに入っていたことを知った。 4.同年代と徒党を組むな まだ本質は理解できないが 結論として監督が導き出した答えだって。 ひとまわりふたまわり新しい世代と仲間になると 自分の経験と相まって 若い感性を取り込むことが出来るので あからさまに得だと言うことは分かる その時に用意しなければならないのは 若い人にとって自分が得にならなければ 共生関係になれないということだな。 同年代と仲間になると なまじいろんな事が易く理解できるので 世代的な偏見を持ちやすくなるだろうなと言うことは想像できるな たとえば、「最近の若い奴らはきほんがなってない」 とかんたんにいいがちということだ。 カプコンでもよくそんなことが言われていたけど 俺の目から見て、 新しく入ってきた新人(あたりまえか)の方が常にうまくてセンスが良かったので 下手でセンスの悪い諸先輩方(俺よりは後輩) が簡単に言い捨てることがこっけいであったな ただカプコンがでかくなってからの新人というのは 安定志向がある気はする 安定を求めるのは 「俺はうまくなりません」と同義語である 俺はかんがえる。 4.監督はまだ急速に成長しているように見える。 おれは監督が古い大魔法使いで、最近次々と魔法を思い出していると 認識していたがそれは誤りで、やはり成長しているんだなとかんじるよ 5.もっとらくにいきなさい 奥さんがこういうまで 俺は自分が相当らくをして生きていると思ったけど そうでもないらしいので 気をつけて考えよう それがまずいのか いろいろ考えると考えただけで進まないと言うことがあるし 考えている間にいろいろ出来たかもしれないと思うと やはりむだかもね この日記を見ていれば分かるが 以前より描く量と熱量が減っているのは 仕事が面白いからである アメリカ仕事も面白いが 仕事の質的には俺のやっていることはたいしたレベルではないので フラストレーションがたまるのだ ここでやってることは仕事として極めて高度っぽいので どきどきする それは嬉しいことだ うん、それだけ もどるが、楽に生きるというのは 意識してやってみようと思う 6.つづける 今回の最大の目玉である 絵を続ける 仕事を続ける 想い続ける 生き続ける 続けることによって 俺はさっきの楽を手に入れることが出来るかもね いちいち立ち止まることもいままで通りやってみるが 続けることで得るであろう何かは 俺にとって極めて有益であろうと容易に結論づけられるよ これもみなもと太郎のおかげだ 6.最低、天野になりなさい。 はい というか一緒にしないでいただきたい 天野さんといえばカプコン研究開発ビル に岡本さんが天野さんからもらった リトグラフが大きく飾っている。 その時の岡本さんの気分を想像するに多分こんな感じだろう 「おーいみんな有名なアーチストと縁ができたでー カプコンもすてたもんじゃないのー」 俺は昔からカプコンのその自分に自信がない姿が嫌いだった。 本社に飾っているレリーフはなかなか良い味を出しているし 天野さんのイラストも悪くわないが それを社内に飾る姿は 古い文化がないコンプレックスを持っているアメリカの姿ににているというか それよりひどい ニューヨークのマーブルスタジオの事務所には 磨りガラスにさスパイダーマンがでっかくかかれていて 非常にかっこよい それはスパイダーマンが格好良くかかれているということもあるが 堂々と自分の会社を支えたコミックのキャラクターを アートとして扱っているところだよ 自分に自信がない人や組織は 権威を持ってきて自分を飾る 権威を飾ると言うことは 中身がないといっていることと同義である その姿は理解できなくても感覚として伝わっちゃうよ 社員にお客さんにな だからカプのビル内には格闘家とゾンビと青い少年ロボットが くんずほぐれずで組み合っているところをレリーフにしてほしーね 中村さんが来たよ 一緒に飯を食った 一度ごちそうしないときがすまなかったので してみた 少し気が済んだ 仕事をしながらいろいろ話をして面白かった 中村さんがかえったら その次に富野夫妻が来た スターリングラードを見に 2人でデートだったらしいよ ゴールデンウィークらしいことをしなきゃだわ と思ったんだって わざわさ挨拶にきてくれてありがたやありがたや きょうも泊まってけばといわれたのだけど 明日はわりとはやいつもりなので やめとくことにした 戻る